さいたま市の害獣駆除|市が動くのはアライグマと被害のハクビシンだけ
天井裏で音がして、さいたま市が駆除してくれないかと調べている人は多いはずです。
答えを先に書きます。さいたま市は民有地の駆除をしません。ただし例外が2つあります。
この記事では、市の記載からその2つを確かめました。あわせて、市が市内4か所に仕掛けた無人カメラの記録を読み解いています。
カメラが撮った369回のうち、いちばん多かったのはタヌキで61%でした。撮影が集中していたのは深夜3時台です。天井裏の音が何時ごろかを思い出すと、相手の見当がつきます。
- さいたま市が民有地で駆除するのはアライグマと「被害に基づくハクビシン」の2つだけ
- それ以外の鳥獣は、市に捕獲許可を申請する。手数料は無料
- 市のカメラは4地点すべてでアライグマ・ハクビシン・コウモリを確認している
- 自分でやること:音の時間と場所をメモ → 相手を絞る → 市か業者かを決める

市が動くのは2種だけと分かっても、天井裏にいるのがそのどちらなのかが分かりません。種類の見きわめから見てもらえます。
さいたま市は、民有地の外来種の駆除を行っていません。
市の「外来種」ページに、こう書かれています。
さいたま市では、民有地における外来種の駆除は行っておりません(アライグマや、被害に基づくハクビシンは除く)
民有地における駆除は、土地や建物の所有者(管理者)に対応していただくことになります
かんたんに言うと、自宅の敷地は自分で対応するのが原則です。そのうえで、かっこ書きの中に例外が2つ入っています。
さいたま市が民有地で対応する動物と、しない動物
| 動物 | さいたま市の対応 |
|---|---|
| アライグマ | 対応する(条件の記載なし) |
| ハクビシン | 被害に基づく場合は対応する |
| その他の外来種 | 対応しない。所有者・管理者が対応する |
| タヌキ・コウモリなど在来の鳥獣 | 記載なし。捕獲するなら市へ許可申請 |
| ネズミ | 鳥獣保護管理法の対象外。保健所は助言まで |
出典:さいたま市「外来種」。2026年8月23日確認。「記載なし」は制度が無いという意味ではなく、公式サイトからは確認できなかったという意味です。
ここで目を引くのがハクビシンの扱いです。
アライグマは法律で特定外来生物に指定されていますが、ハクビシンは指定されていません。それでも市は、被害がある場合に限って対応すると書いています。
ただし「被害に基づく」の基準は公式に書かれていません。自分の状況が当てはまるかは、環境局環境対策課 生物多様性保全係(048-829-1329)に聞くことになります。
なお、さいたま市の害虫のほうは扱いが違います。スズメバチの巣だけは市が費用を負担します。詳しくはさいたま市の害虫駆除はどこに頼む?にまとめました。
市が動かない相手だったときの備えです。
- 侵入口の封鎖が見積もりに入っているか。何か所か
- 糞尿の清掃と消毒が入っているか
- 断熱材の交換が要るか。要るなら金額はいくらか
- 再発したときの保証の年数と対象の範囲
- 見積書が概算か、確定した金額か
捕獲だけで終わる見積もりに注意してください。穴が残っていれば、次の個体が同じ場所から入ります。
市が動く範囲を確かめたら、自費になるぶんの金額を見ておきます。
害獣駆除の見積書に並ぶ主な工程
← 横にスクロールできます →
| 工程 | 何をするか | 金額への効き方 |
|---|---|---|
| 追い出し・捕獲 | 燻煙や箱わなで出す・捕まえる | 基本の作業 |
| 侵入口の封鎖 | 穴を金網などでふさぐ | 箇所が増えるほど上がる |
| 糞尿の清掃・消毒 | 天井裏の糞を撤去して消毒する | 範囲で変わる |
| 断熱材の交換 | 汚れた断熱材を入れ替える | 入ると大きく跳ねる |
| 保証 | 再発したときの再施工 | 年数と対象で変わる |
編集部が過去に調べた業者の見積もりの内訳から整理した(2026年8月24日時点)。
かんたんに言うと、「駆除費いくら」ではなく「何をいくつやるか」で決まります。
編集部でイタチの工事69件を数えたところ、費用は5万〜30万円にひらき、5件に1件で断熱材に手が入っていました。詳しくはイタチ駆除の費用は5万〜30万円|金額が開く理由は断熱材だったで扱っています。
主要9社の公式サイトを同じ項目で確認したところ、料金を公表していたのは3社だけでした。結果は害獣駆除業者ランキングを公式9社で検証にまとめています。
要確認:さいたま市の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。自宅の金額は、天井裏を見てもらわないと出ません。
さいたま市は令和6年度に、市内4か所へ無人撮影カメラを仕掛けています。
「さいたま市生物実態調査」という報告書に結果が載っています。撮影されたのはのべ369回でした。
さいたま市の無人撮影カメラに写った動物の内訳(令和6年度・のべ369回)
| 動物 | 割合 |
|---|---|
| タヌキ | 61% |
| ノネコ | 16% |
| アライグマ | 15% |
| ハクビシン | 5% |
| キツネ | 3% |
| ネズミ科 | 0.3% |
出典:さいたま市「さいたま市生物実態調査 ~両生類・爬虫類・哺乳類~」(令和6年度)。のべ個体数で、同じ個体が複数回写った可能性も含みます。
かんたんに言うと、カメラに写った動物の6割はタヌキでした。アライグマとハクビシンを足しても20%です。
ただし、これは河川沿いの記録です。調査地点は4か所とも川にかかる橋のそばで、住宅地の屋根裏を調べたものではありません。市の目的も「市内の水環境を把握する一環」と書かれています。
調査した4地点
| 地点 | 川 |
|---|---|
| 妙見橋 | 綾瀬川 |
| 城北大橋 | 元荒川 |
| 境橋 | 芝川 |
| 堀の内橋 | 鴨川 |
出典:さいたま市「さいたま市生物実態調査 ~両生類・爬虫類・哺乳類~」(令和6年度)。
注目したいのは、4地点すべてでアライグマとハクビシンが確認されたことです。特定の川だけの話ではありません。
一方で、哺乳類は4目7科9種が確認されましたが、イタチは入っていません。
報告書はアライグマについて「1〜2頭で移動するところが撮影された。農作物被害や家屋侵入が問題となる」と書いています。ハクビシンは「1〜4頭で行動。木に登る姿も撮影された」です。
天井裏のハクビシンをどう見分けるかは天井のシミはハクビシンの「ため糞」かもしれないで扱っています。
時間帯で見ると、撮影がいちばん多かったのは深夜3時台でした。
報告書はこう書いています。
時間帯別の撮影回数では、深夜3時台に最も多く撮影されました。
日中よりも日没後(日の出前)に多く、夜間に活発に活動していることが分かりました。
かんたんに言うと、動くのは夜です。日中の撮影はごくわずかでした。
夜に動くという事実が、読者にとって何の役に立つのかを書きます。天井裏の音が何時ごろかを思い出すと、相手が絞れます。
深夜に足音がするなら、カメラに写っていた夜行性の動物と行動時間が合います。逆に、日中にカサカサと音がするなら別の相手を考えることになります。
ここからは編集部の判断です。音の時間はメモしておく価値があります。業者に伝える材料になりますし、自分で相手を絞るときの手がかりにもなります。
音を聞いたら、次の3つを書き留めてください。
- 何時ごろか(深夜か、日中か、夕方か)
- どこから聞こえるか(天井裏か、壁の中か、床下か)
- どんな音か(走る音か、引きずる音か、かじる音か)
コウモリについては、市の資料が住む場所まで書いています。
調査では、コウモリの超音波を拾う機械も使われました。確認されたのは2種類です。
さいたま市で確認されたコウモリと、その住む場所
← 横にスクロールできます →
| 種類 | 市の資料の記載 | 確認された地点 |
|---|---|---|
| アブラコウモリ属 | 構造物の隙間や屋根裏に住みます | 4地点すべて |
| ヒナコウモリ属 | 樹洞や橋桁、構造物の隙間に住みます | 城北大橋・境橋・堀の内橋 |
出典:さいたま市「さいたま市生物実態調査 ~両生類・爬虫類・哺乳類~」(令和6年度)。
かんたんに言うと、屋根裏に住むと市が書いているのはアブラコウモリ属です。そしてその種類は、4地点すべてで確認されています。
天井裏の音が小さく、走り回る感じではないなら、コウモリの可能性があります。フンが黒く小さい粒で、触ると崩れるようなら、なおさらです。
コウモリの費用は、駆除費ではなく塞ぐ工事の金額で決まります。詳しくはコウモリ駆除業者の料金は「駆除費」で決まらないにまとめました。
カメラに写った動物を、市が対応するかどうかで並べ替えると3つに分かれます。
カメラに写った動物と、さいたま市の対応
← 横にスクロールできます →
| 動物 | 市の対応 | 誰が手配するか |
|---|---|---|
| アライグマ | 民有地でも対応する | 市へ連絡 |
| ハクビシン | 被害に基づく場合は対応する | まず市へ相談 |
| タヌキ | 記載なし。捕獲するなら許可が要る | 自分で申請して自分か業者が捕獲 |
| キツネ | 記載なし。捕獲するなら許可が要る | 自分で申請して自分か業者が捕獲 |
| ネズミ科 | 鳥獣保護管理法の対象外 | 自分か業者 |
| ノネコ | 鳥獣保護管理法の対象外 | 動物愛護の枠組み |
出典:さいたま市「外来種」「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可申請」。2026年8月23日確認。
カメラでいちばん多かったタヌキが、市がいちばん動かない側にいます。61%を占めていた相手が、自分で手配する枠に入っています。
捕獲の許可については、市が条件を書いています。
野生鳥獣による生活環境、農林水産業又は生態系に係る被害が生じ、十分な防除策を講じてもなお被害を防除することができない場合
つまり、先に防除を試したことが前提です。いきなり捕獲の許可は下りません。
申請の窓口と条件をまとめます。
さいたま市の鳥獣捕獲許可
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請先 | 環境局 環境共生部 環境対策課 生物多様性保全係 |
| 電話 | 048-829-1329 |
| 手数料 | 無料 |
| 主な書類 | 許可申請書/申請者名簿(複数のとき)/有害鳥獣捕獲依頼書(第三者へ頼むとき)/区域の図面等 |
| 標準処理期間 | 記載なし |
出典:さいたま市「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可申請」。2026年8月23日確認。
ネズミの場合は枠組みが違います。埼玉県内の市ごとの対応は埼玉のネズミ駆除は市で受けられるものが違うに、捕まえてよい動物の考え方は害獣駆除は「捕まえていいか」で手順が変わるにまとめています。

市が動かない側の動物だと分かったら、費用は全額が自己負担になります。清掃と封鎖まで入るかは、見てもらわないと出てきません。
相手を絞る順番は、音の時間と場所からです。
さいたま市のカメラの結果と、市の資料に書かれた住む場所を合わせると、次のように見当をつけられます。
音の様子から見当をつける(さいたま市の資料をもとに整理)
| 音の様子 | 見当がつく相手 |
|---|---|
| 深夜に天井裏を走る重い音 | タヌキ・アライグマ・ハクビシン |
| 天井裏で小さくガサつく音、黒い小さなフン | コウモリ(アブラコウモリ属) |
| 壁の中をカリカリとかじる音 | ネズミ |
| 天井にシミが広がる | ハクビシン(同じ場所に糞尿をする) |
音の様子と相手の対応づけは、市の資料の記載をもとに編集部が整理したものです。実際の特定は現地の確認が要ります。
ただし、音だけで確定はできません。天井裏に上がれない場所なら、見てもらうことになります。
業者に頼むと決めたら、次の4つを聞いてください。
- アライグマかハクビシンだった場合、市への連絡は会社がするのか自分がするのか
- 捕獲するのか、追い出して侵入口を塞ぐのか
- 天井裏の清掃と消毒が料金に含まれるか
- 再発したときの保証と、その対象範囲
市への連絡を誰がするかの確認が、さいたま市では特に効きます。アライグマなら市が対応する側なので、業者に頼む前に市へ連絡すると、市の側で捕獲まで進む可能性があります。
天井裏の清掃と消毒が金額を動かします。糞尿の清掃が別料金になっているかどうかで、総額が変わります。
他社を同じ形で比べたい場合は、害獣駆除業者ランキングを公式9社で検証した記事に料金を公表している会社をまとめています。

4項目を聞く相手が1社だけだと、返ってきた答えが妥当かどうか判断できません。同じ4項目を投げる2社目として使ってください。
民有地の駆除は行っていません。ただしアライグマと、被害に基づくハクビシンは例外と市が書いています。費用の扱いについては市のページに記載がないため、環境対策課 生物多様性保全係(048-829-1329)に確認してください。
さいたま市の公式ページに、捕獲おりの貸出についての記載は見つかりませんでした。無いという意味ではなく、公式サイトからは確認できなかったという意味です。市へ問い合わせることになります。
音だけでは確定できません。さいたま市のカメラではタヌキが61%と最も多く写っていますが、これは河川沿い4地点の記録で、住宅地の屋根裏の話ではありません。足跡やフンの形を見る、天井裏を確認するといった手順が要ります。
アライグマは特定外来生物で、捕獲には手続きが要ります。さいたま市はアライグマについて民有地でも対応すると書いているので、まず環境対策課へ連絡してください。自分で捕まえる前に相談するほうが早く終わります。
令和6年度の調査で確認された哺乳類9種にイタチは入っていませんでした。ただしこれは河川沿い4地点・2回の調査の結果です。市内にいないという意味ではありません。
さいたま市が民有地で駆除するのは、アライグマと「被害に基づくハクビシン」の2つだけです。
それ以外の鳥獣は、捕獲するなら市へ許可を申請します。手数料は無料ですが、先に防除を試したことが前提とされています。
市が令和6年度に仕掛けた無人カメラは、のべ369回を記録しました。いちばん多かったのはタヌキで61%、次いでノネコ16%、アライグマ15%、ハクビシン5%です。撮影が集中したのは深夜3時台でした。
ただしこの調査は河川沿い4地点のもので、住宅地の屋根裏を調べたものではありません。それでも、4地点すべてでアライグマ・ハクビシン・アブラコウモリ属が確認されている点は、市内に定着していることを示しています。
最後に、やることを3つに絞ります。
- 音の時間・場所・種類をメモする。深夜ならカメラの記録と行動時間が合う
- アライグマかハクビシンの疑いがあれば、先に環境対策課(048-829-1329)へ連絡する
- 自費になる相手なら、清掃と封鎖を含めた金額を2社に出してもらう

メモが取れたら、あとはその内容を伝えるだけです。天井裏に上がれない場所は、見てもらうところから始まります。

