東京の害獣駆除は区市町村が動きます|都の計画に入っているのは53のうち50
天井裏で音がする。庭の果物が食べられている。東京で獣に気づいたとき、最初に迷うのは連絡先です。
都庁なのか、区役所なのか、業者なのか。
東京都には、アライグマとハクビシンを捕まえるための枠組みがあります。ただし動くのは都ではなく区市町村です。
そしてすべての区市町村が入っているわけではありません。
この記事では、都が公開している計画の資料を都内の区市町村と1件ずつ突き合わせ、行政の枠組みがある自治体と、名前のない自治体を整理しました。
- 東京で害獣が出たときの頼み先は区市町村・業者・自分の3つ
- 区市町村が動くのはアライグマとハクビシンだけ。しかも捕獲までです
- 都の一覧に名前があるのは50区市町(島しょ部を除く53区市町村のうち)
- 業者の金額は工程の数で決まる。封鎖の箇所数と断熱材の交換がいちばん効きます
- やること:相手の動物を絞る → 自分の区市町村が一覧にあるか見る → 封鎖と清掃を別に見積もる

制度を読む前に、天井裏がどうなっているかを先に知っておきたい方もいると思います。
- 天井裏の作業費は、ふさぐ箇所と断熱材で決まります
- 東京の害獣で業者に払う金額の内訳
- 東京で害獣の業者を選ぶとき、先に決める3つ
- まず相手の動物を絞ります。区市町村が動くのは2種だけです
- 東京の害獣対策は、住んでいる区市町村が計画に入っているかで変わります
- 都の一覧に名前があるのは50区市町。23区で名前がないのは1区です
- 参加した年を並べると、13年かけて1から50に増えていました
- 計画に入っていても、区市町村がするのは「捕獲」までです
- 狩猟免許がなくても住民が手伝えますが、できるのは3つの作業だけです
- 捕まえた個体は、原則として逃がしません
- 東京で業者に頼む前に確認する5項目
- 東京の害獣駆除に関するよくある質問
- まとめ:相手の動物と、自分の区市町村を先に確かめる
区市町村が来ても穴は残ります。その先の作業に、いくらかかるのかを見ておきます。
害獣駆除の見積書に並ぶ主な工程
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| 工程 | 何をするか | 金額への効き方 |
|---|---|---|
| 追い出し・捕獲 | 燻煙や箱わなで出す・捕まえる | 基本の作業。ここだけなら安い |
| 侵入口の封鎖 | 穴を金網などでふさぐ | 箇所が増えるほど上がる |
| 糞尿の清掃・消毒 | 天井裏の糞を撤去して消毒する | 範囲で変わる |
| 断熱材の交換 | 汚れた断熱材を入れ替える | 入ると大きく跳ねる |
| 保証 | 再発したときの再施工 | 年数と対象で変わる |
編集部が過去に調べた業者の見積もりの内訳から整理した(2026年8月24日時点)。
かんたんに言うと、「駆除費いくら」ではなく「何をいくつやるか」で決まります。
金額の幅も実際に出ています。編集部でイタチの工事69件を数えたところ、費用は5万〜30万円にひらき、5件に1件で断熱材に手が入っていました。詳しくはイタチ駆除の費用は5万〜30万円|金額が開く理由は断熱材だったで扱っています。
東京の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした
都や区市町村の公開ページに、害獣駆除の費用の目安は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。
業者側も同じです。編集部で主要9社の公式サイトを同じ項目で確認したところ、料金を公表していたのは3社だけでした。結果は害獣駆除業者ランキングを公式9社で検証にまとめています。
要確認:東京の相場として出回っている金額は、出どころを確かめられないものが多くあります。自宅の金額は、現地を見てもらわないと出ません。
- 天井裏の被害の範囲(糞の量・断熱材の汚れ)を写真に撮っておく
- 見積書を工程ごとに分けて出してもらう
- 2社以上から、同じ工程の並びで見積もりをもらう
区市町村が来ても穴は残ります。その先の金額を見ておきます。
害獣駆除の見積書に並ぶ主な工程
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| 工程 | 何をするか | 金額への効き方 |
|---|---|---|
| 追い出し・捕獲 | 燻煙や箱わなで出す・捕まえる | 基本の作業 |
| 侵入口の封鎖 | 穴を金網などでふさぐ | 箇所が増えるほど上がる |
| 糞尿の清掃・消毒 | 天井裏の糞を撤去して消毒する | 範囲で変わる |
| 断熱材の交換 | 汚れた断熱材を入れ替える | 入ると大きく跳ねる |
| 保証 | 再発したときの再施工 | 年数と対象で変わる |
編集部が過去に調べた業者の見積もりの内訳から整理した(2026年8月24日時点)。
かんたんに言うと、「駆除費いくら」ではなく「何をいくつやるか」で決まります。
編集部でイタチの工事69件を数えたところ、費用は5万〜30万円にひらき、5件に1件で断熱材に手が入っていました。詳しくはイタチ駆除の費用は5万〜30万円で扱っています。
要確認:東京の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。自宅の金額は、天井裏を見てもらわないと出ません。
区市町村の枠組みから外れたら、業者を自分で選ぶことになります。
- 侵入口の封鎖が見積もりに入っているか。何か所か
- 糞尿の清掃と消毒が入っているか
- 断熱材の交換が要るか。要るなら金額はいくらか
- 再発したときの保証の年数と対象の範囲
- 見積書が概算か、確定した金額か
捕獲だけで終わる見積もりに注意してください。穴が残っていれば、次の個体が同じ場所から入ります。
区市町村の枠組みに乗るかどうかは、動物で決まります。
東京都の計画が対象にしているのはアライグマとハクビシンの2種です。イタチもタヌキもコウモリも、この枠組みには入っていません。
天井裏に入る獣の見分け方
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| 動物 | 見た目の特徴 | 区市町村の枠組み |
|---|---|---|
| アライグマ | しっぽに黒い縞がある。指が長い | 対象 |
| ハクビシン | 鼻筋に白い線が通る。しっぽに縞はない | 対象 |
| イタチ | 細長い体で、毛は茶色 | 対象外 |
| タヌキ | ずんぐりした体。目のまわりが黒い | 対象外 |
| ネズミ | 体が小さく、しっぽが細い | 対象外(鳥獣保護管理法の対象外) |
東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)の対象種と、編集部が過去に扱った各記事の記載から整理した。正確な判別は、現物か写真で行う。
かんたんに言うと、しっぽに縞があればアライグマ、鼻筋が白ければハクビシンです。
2種のどちらでもなければ、区市町村へ連絡しても捕獲の枠組みには乗りません。最初から業者を探すことになります。
捕獲を行うのは都ではなく、区市町村です。
東京都は東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画という計画を持っています。平成25年12月に最初の計画を作り、以降3回の改定を行ってきました。
いま動いている計画は令和8年4月1日から令和13年3月31日までのものです。
東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画の基本情報(2026年8月24日確認)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最初の策定 | 平成25年12月 |
| 改定 | 3回。現行は令和8年度改定版 |
| 計画の期間 | 令和8年4月1日〜令和13年3月31日 |
| 対象の動物 | アライグマ(カニクイアライグマを含む)、ハクビシン |
| 対象の区域 | 東京都全域(島しょ部を除く) |
| 捕獲を行う主体 | 区市町村 |
| 都の役割 | 財政支援、技術支援、データの整理と分析 |
東京都「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)」本編を2026年8月24日に確認。
かんたんに言うと、都は支援する側で、実際に捕るのは区市町村です。
対象が2種類だけである点も先に押さえておきます。イタチやタヌキ、コウモリはこの計画に入っていません。ネズミも入っていません。
なお東京で害虫が出たときの窓口は、害獣とは別の枠で動いています。仕組みは東京の害虫の窓口は3系統に分かれますにまとめてあります。
都心の公園でも確認されています
「都心には出ない」とは言えない状況です。
都は令和6年度に、都立公園や保全地域18か所でカメラ調査を行いました。
その結果、日比谷公園でハクビシンが確認されました。代々木公園ではアライグマとハクビシンの両方が確認されています。木場公園ではアライグマが確認されました。
計画の本編は、アライグマについて「区部にも生息範囲を拡大しているとみられ」と書いています。ハクビシンについては「変わらず都内全域に広く分布していると考えられる」としています。
- 天井裏の音や糞から、相手がアライグマ・ハクビシンかを絞る
- 別の動物なら、この計画の対象外だと理解しておく
島しょ部を除く53区市町村のうち、50が計画に参加しています。
計画には「防除を行う区市町村一覧」という資料が付いています。編集部で、その一覧に載っている名前を、東京都の23区・26市・本土の4町村と1件ずつ突き合わせました。
都の一覧と東京都内の区市町村を突き合わせた結果(2026年8月24日確認)
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| 区分 | 母数 | 一覧に名前がある | 名前がない |
|---|---|---|---|
| 特別区 | 23区 | 22区 | 千代田区 |
| 多摩の市 | 26市 | 25市 | 東久留米市 |
| 本土の町村 | 4町村 | 3町 | 檜原村 |
| 合計 | 53 | 50 | 3 |
東京都「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)資料1 防除を行う区市町村一覧」を2026年8月24日に確認し、東京都の区市町村の一覧と照合した。島しょ部は計画の対象区域外のため母数から除いた。本土の町村は瑞穂町・日の出町・檜原村・奥多摩町の4つ。
かんたんに言うと、23区のうち22区、多摩の26市のうち25市が入っています。
名前がないことは「何もしていない」という意味ではありません
ここからは編集部の判断です。
一覧に名前がない自治体が3つあります。ただし一覧に名前がないことは、害獣の対策をしていないという意味ではありません。
都の公開ページは、農作物の獣害対策の事業などを含めると、51の区市町村がアライグマ・ハクビシン対策に取り組んでいると書いています。防除実施計画に参加している50に、もう1つ加わる数字です。
つまり、計画への参加という形は取っていなくても、別の枠組みで動いている自治体があるということです。
要確認:一覧に名前がない千代田区・東久留米市・檜原村について、それぞれがどんな対応をしているかは、各区市村の窓口に直接確認してください。この記事で確認したのは、都の一覧に名前があるかどうかだけです。
- 都の一覧に自分の区市町村があるかを見る
- 名前があれば、区市町村の窓口へ先に相談してみる
- 名前がなければ、その区市村の窓口に対応を直接聞く
参加は一度に決まったのではなく、13年かけて増えました。
計画の本編には、参加した年ごとの区市町村名が載っています。並べ替えると増え方が見えます。
防除実施計画に参加した年と累計自治体数(2026年8月24日確認)
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| 年度 | その年に加わった区市町村 | 累計 |
|---|---|---|
| 平成25年度 | あきる野市 | 1 |
| 平成26年度 | 文京区、品川区、大田区、世田谷区、渋谷区、福生市、府中市 | 8 |
| 平成27年度 | 葛飾区、新宿区、北区、杉並区、中野区、豊島区、瑞穂町 | 15 |
| 平成28年度 | 荒川区、江戸川区、狛江市、西東京市、武蔵村山市 | 20 |
| 平成29年度 | 目黒区、板橋区、足立区、昭島市、東大和市、日の出町、小平市 | 27 |
| 平成30年度 | 練馬区、港区、町田市、日野市、東村山市、清瀬市、八王子市 | 34 |
| 令和元年度 | 台東区、青梅市、国立市 | 37 |
| 令和2年度 | 武蔵野市、多摩市 | 39 |
| 令和3年度 | 江東区、小金井市 | 41 |
| 令和4年度 | 国分寺市、立川市 | 43 |
| 令和5年度 | 中央区、墨田区、羽村市 | 46 |
| 令和6年度 | 調布市 | 47 |
| 令和8年度 | 三鷹市、稲城市、奥多摩町 | 50 |
東京都「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)」本編の表3(令和8年4月)による。計画の注記では、参加した年度と捕獲を始めた年度が異なる区市町がある。
かんたんに言うと、令和8年度に3つの自治体が新しく加わりました。
ここからは編集部の判断です。以前に調べたときと答えが変わっている可能性があります。三鷹市・稲城市・奥多摩町は、令和8年度に入ったばかりです。
数年前に「うちの市は対象外だった」と分かって諦めた人は、もう一度確認する価値があります。
防除捕獲は捕まえる事業であって、家を直す事業ではありません。
計画の本編は、防除捕獲について「主に住宅地とその周辺において実施されている」と書いています。捕獲の作業そのものが対象だということです。
一方で、家の補修についての記述は別の場所にあります。計画の被害予防対策の項は、地域全体で獣を引き寄せる要因をなくす取組の1つとして、次を挙げています。
ごみ出しルールの徹底、庭木に残る果実や放棄農作物などの適切な処理、ねぐらとなる家屋の破損個所の修理、空き家に関する注意などの周知を図り
「ねぐらとなる家屋の破損個所の修理」は、周知を図る対象として書かれています。行政が施工するとは書かれていません。
天井裏に獣が入ったときの、作業ごとの担い手(2026年8月24日時点の編集部の整理)
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| 作業 | 区市町村の防除捕獲 | 民間の駆除業者 |
|---|---|---|
| 箱わなによる捕獲 | 計画に基づいて行う | 行う |
| 捕まえた個体の処理 | 計画に基づいて行う | 行う |
| 侵入口の封鎖 | 計画に記載がない | 見積もり項目に入ることが多い |
| 糞尿の清掃・消毒 | 計画に記載がない | 見積もり項目に入ることが多い |
| 再発したときの保証 | 計画に記載がない | 会社ごとに条件がある |
左の列は東京都「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)」本編に記載があるかどうかで整理した。右の列は業者ごとに違うため、見積もりで確認する必要がある。
かんたんに言うと、区市町村が捕りに来ても、天井裏の穴と汚れは残ります。
ここからは編集部の判断です。行政ルートと業者は、どちらかを選ぶものではありません。捕獲を行政に頼み、封鎖と清掃を業者に頼む、という分け方もできます。
要確認:箱わなの貸出があるか、費用がかかるかは、区市町村ごとに違います。都の計画には書かれていないため、住んでいる区市町村の窓口で確認してください。
- 捕獲と、封鎖・清掃を別の作業として分けて考える
- 区市町村に、捕獲をどこまでやってもらえるかを聞く
- 封鎖と清掃の金額を、別に見積もってもらう

「区が捕りに来ても穴は残る」と分かって、封鎖にいくらかかるのか気になった方は、金額を先に出してもらう方法があります。
住民が捕獲の従事者に加われる仕組みはあります。ただし作業の範囲は限られています。
獣を捕まえていいかどうかの全国共通のルールは、捕まえていいかで手順が変わる仕組みにまとめてあります。ここでは東京都の計画が定めている中身だけを見ます。
計画は、はこわなについて「原則としてわな猟免許を有する者が使用する」と定めています。
そのうえで、免許を持たない人についての規定が続きます。
狩猟免許非保持者である地域住民については、外来生物法に基づく捕獲の手続きを行うことで従事者に加えることができ、わなの稼働の確認、わなに触れてのエサ入れ、錯誤捕獲個体の放鳥獣作業を実施できるものとする
狩猟免許を持たない住民が従事者に加わったときにできる作業(2026年8月24日確認)
| できること | できると書かれていないこと |
|---|---|
| わなが動いているかの確認 | わなを自分で設置すること |
| わなに触れてのエサ入れ | 捕獲そのものを行うこと |
| 狙っていない個体がかかったときの放鳥獣作業 | 捕まえた個体を処理すること |
東京都「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画(令和8年度改定)」本編を2026年8月24日に確認。右の列は、計画の該当箇所に記載がない作業を編集部で整理したもの。
かんたんに言うと、見回りとエサ入れは手伝えますが、わなを仕掛ける役ではありません。
東京では、アライグマもほとんどが鳥獣保護管理法で捕られています
法律の使い分けにも、東京特有の事情があります。
アライグマは特定外来生物に指定されています。制度上は、外来生物法に基づく防除として、鳥獣保護管理法の捕獲許可を取らずに捕まえることができます。
ところが計画の本編には、次の記述があります。
東京都においてはほとんどが「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(平成14年法律第88号。以下「鳥獣保護管理法」という。)に基づく捕獲(捕獲許可を得て行う捕獲)である
つまり制度としては2つの道がありますが、東京都の実務は鳥獣保護管理法の側に寄っています。
ハクビシンのほうは事情が違います。ハクビシンは特定外来生物ではありません。生態系被害防止外来種リストの総合対策外来種に選ばれている動物で、捕獲には鳥獣保護管理法の許可が必要です。
計画がこの2種をまとめて扱っている理由も、本編に書かれています。生態や被害の状況に似た部分があるため、共通の計画で防除するほうが効率的で効果的だから、とされています。
計画は放獣を行わないと定めています。
捕獲した個体の扱いについて、計画の本編は次のように書いています。動物福祉に配慮して麻酔薬の投与、もしくは二酸化炭素の吸入等による安楽死処置を行う、としています。
そのうえで、致死を確認したあとは公衆衛生の観点から原則として焼却により適切に処理すると定めています。
狙っていない動物がかかった場合の規定もあります。
アライグマ・ハクビシンが錯誤捕獲等により確保された場合は、原則として放獣は行わず
別の目的のわなにかかった場合でも、アライグマとハクビシンは原則として放されません。
ここからは編集部の判断です。捕獲を頼むと「山に返してもらう」という結末にはなりません。
捕獲した個体がどう扱われるかは、区市町村へ依頼を決める前に知っておいてください。
行政の防除捕獲と業者の作業では対象の範囲が違うので、見積書にどこまで入っているかを聞きます。
前の章までで見たとおり、区市町村の防除捕獲には封鎖と清掃が入っていません。そのまま聞ける形に整理しました。
- 自分の区市町村が都の一覧50区市町に入っているか
- 見積もりに侵入口の封鎖が含まれるか
- 糞尿の清掃と消毒が含まれるか
- 再発したときの保証の年数と対象の範囲
- 相手がアライグマ・ハクビシン以外だった場合の扱い
1つずつ、何を見るかを説明します
自分の区市町村が一覧にあるかが最初の確認点です。名前があれば、捕獲だけは行政ルートを先に試せる可能性があります。ただし窓口の対応は区市町村ごとに違うので、電話で確かめてください。
侵入口の封鎖が見積もりに入っているかを聞きます。封鎖をしないまま捕獲だけを終えると、別の個体が同じ穴から入ります。
糞尿の清掃と消毒も別項目になっていることがあります。天井裏の断熱材を入れ替えるかどうかで金額が変わります。
保証の年数と対象の範囲を聞きます。年数だけでなく、何が起きたら保証の対象になるのかまで確認してください。
相手の動物も確かめます。イタチ・タヌキ・コウモリは東京都の防除実施計画の対象外です。行政ルートが使えないぶん、業者だけで進めることになります。
- 天井裏の音や糞の場所を、電話の前にメモしておく
- 上の5項目を、そのまま業者に聞く
- 2社以上から、同じ5項目で見積もりをもらう
住んでいる区市町村の窓口です。東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画では、捕獲を行うのは区市町村と定められています。都は財政支援と技術支援を行う側で、住民からの捕獲の依頼を直接受ける立場ではありません。
区市町村ごとに違うため、都の計画からは分かりません。計画には箱わなの貸出の有無や費用の負担についての記述がなく、運用は各区市町村に委ねられています。住んでいる区市町村の窓口に直接確認してください。
東京都の計画では、はこわなは原則としてわな猟免許を持つ人が使うと定められています。狩猟免許を持たない住民も、外来生物法に基づく捕獲の手続きをすれば従事者に加われますが、できるのはわなの稼働の確認、わなに触れてのエサ入れ、錯誤捕獲個体の放鳥獣作業の3つです。わなを自分で設置できるとは書かれていません。
違います。東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画の対象はアライグマとハクビシンの2種だけです。家に住みつくネズミは鳥獣保護管理法の対象外なので、捕獲の許可も要りません。東京都内のネズミについては東京都のネズミ駆除にまとめてあります。
都の防除実施計画の一覧に名前がないのは、千代田区・東久留米市・檜原村の3つです(2026年8月24日確認)。ただし名前がないことは対策をしていないという意味ではありません。都は農作物の獣害対策の事業などを含めると51の区市町村が取り組んでいると公表しています。それぞれの対応は、各区市村の窓口へ直接確認してください。
東京都は、アライグマとハクビシンについて区市町村と組んだ捕獲の枠組みを持っています。
一覧に名前があるのは、島しょ部を除く53区市町村のうち50です。
ただし枠組みが担うのは捕獲までで、天井裏の封鎖と清掃は入っていません。
- 天井裏の音と糞から、相手がアライグマ・ハクビシンかを絞る
- 自分の区市町村が都の一覧50区市町に入っているか見る
- 捕獲と、封鎖・清掃を分けて手配する

3つ目の「封鎖と清掃の手配」で手が止まった方は、住所を伝えるところから始められます。

