自治体の制度・法令
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ハクビシン駆除は市役所に頼める?してくれる4つと、自分に残る3つ

Claude
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屋根裏の物音やフンでハクビシンに気づくと、まず浮かぶのが「市役所に頼めないか」です。業者に頼むと高くつきそうだから、という理由が多いと思います。

結論を先に書きます。市役所はハクビシンの駆除をしません。頼めるのは、捕まえるための許可です。

ただし、何もしてくれないわけでもありません。箱わなを無料で貸す市もあります。この記事では、環境省の資料と、制度を公開している市の要綱を当たりました。市役所がしてくれることと、自分に残ることを分けて説明します。

この記事の結論
  • 市役所はハクビシンを駆除しません。頼めるのは捕獲の許可です
  • 箱わなを無料で貸す市があります(栃木市は最長2か月・原則1人1個)
  • ただし見回りと止め刺し、侵入口をふさぐ工事は自分に残ります
  • やること:市の環境か農林の担当課へ電話 → 許可とわな貸出の有無を聞く

わなを借りても、見回りと処分まで自分でやれる気がしない。そう感じた人は、どこまで自分でやるかを決める前に、被害の範囲を見てもらう方法があります。

ハクビシンの被害がどこまで及んでいるか、現地で害獣駆除110番に見てもらう

市役所に頼めるのは駆除ではなく、捕獲の許可です

市役所がするのは、捕まえてよいという許可を出すことです。作業の代行ではありません。

ハクビシンは、野生の鳥や獣を守るための法律の対象になっています。正式には鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律といいます。守る対象は「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」と定められています。

そのため、被害が出ていても勝手に捕まえることはできません。捕まえるには許可が要ります。

許可を出すのは、県か市のどちらかです

許可を出す役目は、もともと都道府県が持っています。

都道府県知事:大臣許可の対象となるもの以外の鳥獣の捕獲等の場合

※環境省「捕獲許可制度の概要」(2026年8月26日確認)

ただし、この役目は市町村へ渡されていることがあります。環境省は、多くの都道府県が許可の権限の一部を市町村長へ移していると書いています。

根拠になっているのは2つの法律です。地方自治法第252条の17の2と、鳥獣被害防止特別措置法の第6条です。

実際、長岡市はわなに表示する許可者名を「長岡市長」と案内しています。県ではなく市が許可を出しているということです。

かんたんに言うと、市役所が窓口になるかどうかは、県から役目を渡されているかで決まります。渡されていない市では、県の窓口を案内されます。

捕まえてよいかどうかの考え方そのものは、動物によって変わります。詳しくは害獣駆除は「捕まえていいか」で手順が変わるにまとめてあります。

電話する先は保健所ではありません

ハクビシンの相談を受けているのは、保健所ではなく環境か農林の担当課でした。

ハクビシンの相談窓口として市が案内している担当課(2026年8月26日確認)

担当課
栃木市農林整備課 獣害対策係
長岡市環境政策課
狛江市環境係

栃木市「ハクビシン、アライグマ対策」/長岡市「有害鳥獣の捕獲許可手続き」/狛江市「アライグマ・ハクビシンの防除対策について」

※調べたのは3市です。すべての市がこの形とは限りません

ネズミやゴキブリなら、保健所や生活衛生の窓口が相談先になります。ハクビシンで部署が変わるのは、衛生害虫ではなく「鳥獣」として扱われるからです。

市のウェブサイトで探すときは、「ハクビシン」だけでなく「有害鳥獣」「鳥獣被害」で引くと見つかりやすくなります。

生き物ごとの窓口の使い分けは市役所・保健所・管理会社・専門業者の使い分けで整理しています。

市役所がしてくれること4つと、自分に残ること3つ

無料で済むのは手続きと道具までで、作業は自分に残ります。

市役所がすることと、自分に残ること(栃木市・長岡市の案内をもとに編集部が整理)

← 横にスクロールできます →

市役所がすること 内容と条件 自分に残ること
捕獲の許可を出す権限が渡されていれば市長名で出る申請書を書いて出す
箱わなを貸す栃木市は最長2か月・原則1人1個・無料わなの見回り
費用を補助する栃木市は自分で買う場合に設備設置費の補助金を案内申請と自己負担分
止め刺しと処分を請け負う栃木市は市指定の捕獲従事者へ依頼できる依頼できない市では自分でやる

栃木市「ハクビシン、アライグマ対策」/長岡市「有害鳥獣の捕獲許可手続き」(2026年8月26日確認)

※条件は市によって違います。栃木市の数字をそのまま他の市に当てはめないでください

申請に要る書類3点と、対象になる場所の条件

栃木市の場合、まず捕獲許可申請書が要ります。被害を受けた人と申請する人が違うときは有害鳥獣捕獲依頼書、必要に応じて捕獲を行う場所を示した地図も添えます。

対象になる場所も決まっています。栃木市は「住居(事業所も含む)、農林業者の事業地(農地・山林等)に限り」と書いています。農業をしていなくても、自宅であれば対象です。

なお長岡市は、申請できる人について「被害を受けているご本人のほか、被害を受けている方から捕獲の依頼を受けた方も含まれます」と案内しています。

捕まえたあとの作業が、いちばん重い部分です

栃木市は、捕獲後の扱いを次のように書いています。

できる限り動物に苦痛を与えない方法で止め刺し(動物を致死させること)し、適切に埋設するか燃やすごみとして処分してください

※栃木市「ハクビシン、アライグマ対策」(2026年8月26日確認)

止め刺しとは、捕まえた動物を死なせることです。市の指定する捕獲従事者に依頼できる場合もありますが、依頼先がない市では自分で行うことになります。

わなを借りる前に、ここまでできるかを考えておいてください。

この章でやること

  1. 市の担当課へ電話し、許可とわな貸出があるかを聞く
  2. わなの貸出期間と、止め刺しを依頼できるかを確かめる
  3. 自分でやれない工程があれば、その時点で業者を検討する

許可を取らずに捕まえると、1年以下の懲役か100万円以下の罰金です

無許可でハクビシンを捕まえた場合、刑事罰の対象になります。

罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金と定められています。対象になるのは殺す行為だけではありません。わなを仕掛けること自体も捕獲に当たります。

「家に出たのだから捕まえてよいはず」と考えて先にわなを置くと、順番が逆になります。許可が先です。

追い出すだけなら、許可は要りません

捕まえずに出ていってもらう方法は、捕獲に当たりません。侵入口をふさぐ、屋根裏の環境を変えるといった対策は、許可なしでできます。

自分でできる範囲は追い出しと侵入口をふさぐところまでで説明しています。

なお、わなで捕まえる場合でも狩猟免許が必ず要るわけではありません。長岡市は、条件によっては「狩猟免許がなくても許可を受けることができます」と案内しています。免許がないから頼めない、とあきらめる必要はありません。

報奨金は「許可を受けて捕まえた人」に出ます

金額を定めている市はあります。ただし許可を受けていることが前提です。

「ハクビシンを駆除したら報酬がもらえるのか」という問いは、実際によく検索されています。編集部でキーワード調査ツールを使って調べたところ、次の3つが並んでいました。

ハクビシンの報奨金に関する質問と相対需要(編集部調べ・2026年8月26日)

検索されている質問 相対需要
ハクビシンを駆除したらいくら報酬がもらえますか?39
ハクビシンの駆除の報奨金はいくらですか?34
ハクビシンを駆除するといくら報酬がもらえますか?13

相対需要はキーワード調査ツールの数値で、実際の検索回数ではありません

静岡市は、有害鳥獣を捕まえた場合の報償金を要綱で定めています。ハクビシンは「1頭につき5,000円」です。

ただし対象になるのは「捕獲許可に基づき有害鳥獣を捕獲した者」と書かれています。つまり許可を受けずに捕まえた人は対象になりません。申請には期限もあり、捕獲許可の期間が終わってから30日、または捕獲した年度の3月31日のうち早いほうまでとされています。

自宅の敷地内で捕まえた場合が対象になるかは、要綱に明記がありませんでした。受け取れるかどうかは、住んでいる市に直接確かめてください。

補助金のほうは、わなを自分で買う場合に使えることがあります。栃木市は獣害対策設備設置費補助金を案内しています。

わなは0円、業者は18,000円から|その差で何を買っているのか

市の箱わなを借りれば、道具の代金はかかりません。業者に頼むと基本料金から始まります。

獣の種類別の基本料金(駆除ワーカーズの公式サイト表記・2026年8月時点)

獣の種類 基本料金
コウモリ10,000円〜(税込11,000円〜)
ネズミ15,000円〜(税込16,500円〜)
イタチ15,000円〜(税込16,500円〜)
ハクビシン18,000円〜(税込19,800円〜)
アライグマ20,000円〜(税込22,000円〜)

単価を公開している数少ない会社の1社です。内訳の読み方は駆除ワーカーズは単価を全部公開しているでまとめています

※これは基本料金で、総額ではありません。ここに作業ごとの料金が加わります

かんたんに言うと、ハクビシンはネズミやイタチより3,000円高く、アライグマより2,000円安い位置にあります。獣によって値段が違うのは、捕まえたあとの工程が違うためです。

0円の側に残る作業を数えると、差の中身が見えます

市の制度と業者では、含まれる範囲が違います。

市の制度と業者で、含まれる範囲を比べる(編集部が整理)

← 横にスクロールできます →

工程 市の制度 業者
捕獲の許可出してくれる業者が取る
箱わな貸してくれる(栃木市は無料)料金に含む
わなの見回り自分でやる業者がやる
止め刺しと処分自分、または市指定の従事者へ依頼業者がやる
侵入口の封鎖対象外見積もりに入る
フンの清掃と消毒対象外見積もりに入る
保証なし会社によって付く

市の制度は栃木市・長岡市の案内をもとにしています。市によって範囲は違います

払う金額の差は、下の3つを自分でやるかどうかです。見回りと止め刺し、そして封鎖と清掃。ここを引き受けられるなら市の制度で足ります。

金額の幅がどう決まるかは、屋根裏に入る獣で共通する部分が多くあります。考え方は害獣駆除の費用は5万〜30万円で説明しています。

この章でやること

  1. 見回りと止め刺しを自分でできるかを決める
  2. できないなら、封鎖と清掃まで含めた見積もりを取る

市役所で足りないのは封鎖と清掃|業者に頼むかを確かめる4項目

1匹捕まえても、入ってきた穴が残っていれば次が入ります。

市の制度でまかなえるのは、捕まえるところまでです。侵入口をふさぐ工事も、屋根裏に残ったフンの清掃と消毒も、市役所の対象には入っていません。

ここが、業者に頼むかどうかの分かれ目になります。害獣の駆除を業者に頼んだ場合の金額は5万円から30万円ほどの幅があります。金額の決まり方は害獣駆除の費用は5万〜30万円にまとめてあります。

次のどれかに当てはまるなら、わなを借りる前に業者へ相談したほうが早く済みます。

  • わなの見回りを毎日できない
  • 止め刺しを自分でできない。依頼先も市にない
  • 侵入口が屋根の高いところにあって手が届かない
  • フンの量が多く、自分で清掃するのが難しい

逆に、わなを毎日見回れて、処分まで引き受けられるなら、市役所の制度で足ります。業者を呼ぶ必要はありません。

捕まえたあとに穴をふさぐ話まで読んで、「うちは何か所ふさぐことになるんだろう」と思った人は、範囲を見てもらうところから始められます。

ハクビシンの侵入口が何か所あるか、害獣駆除110番に調べてもらう

ハクビシン駆除と市役所に関するよくある質問

よくある質問①

ハクビシンの駆除は市役所がしてくれますか?

駆除そのものはしません。市役所がするのは捕獲の許可を出すことです。

箱わなを貸したり、捕まえたあとの処分を市指定の捕獲従事者へ依頼できるようにしたりする市はあります。ただし、わなの見回りと侵入口をふさぐ工事は自分に残ります。

よくある質問②

ハクビシンの駆除は保健所がしてくれますか?

調べた3市では、保健所ではなく環境か農林の担当課が窓口でした。

ハクビシンは衛生害虫ではなく「鳥獣」として扱われるため、ネズミやゴキブリとは部署が変わります。栃木市は農林整備課、長岡市は環境政策課、狛江市は環境係が案内していました。

よくある質問③

ハクビシンの駆除は法律で禁止されていますか?

禁止ではなく、許可を受けて行う仕組みです。

野生の鳥や獣を守るための法律の対象なので、捕まえるには許可が要ります。無許可で捕まえると1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になります。捕まえずに追い出すだけなら許可は要りません。動物ごとの考え方は家ネズミだけが法律の対象外で説明しています。

よくある質問④

ハクビシンを駆除すると報酬がもらえますか?

許可を受けて捕まえた場合に、金額を定めている市があります。

静岡市はハクビシン1頭につき5,000円と要綱で定めています。ただし対象は「捕獲許可に基づき有害鳥獣を捕獲した者」です。許可なしで捕まえた人は対象になりません。自宅の敷地内での捕獲が対象になるかは要綱に書かれていないため、市へ確認してください。

よくある質問⑤

ハクビシン駆除に補助金はありますか?

わなを自分で買う場合に使える補助金を用意している市があります。

栃木市は獣害対策設備設置費補助金を案内しています。ただし補助の有無と金額は市によって違います。貸出のほうが先に使えることもあるので、担当課へ両方まとめて聞くのが早いです。

よくある質問⑥

ハクビシンの駆除はどこに頼めばいいですか?

自分で捕まえるなら市役所、作業まで任せるなら業者になります。

市役所へ頼むと、許可とわなの貸出まで受けられる場合があります。ただし見回りと止め刺し、そのあとの封鎖と清掃は自分に残ります。そこまで手が回らないなら、業者に頼むほうが結果的に早く終わります。

まとめ:市役所に聞くのは「許可」と「わな」の2つです

市役所はハクビシンを駆除しません。頼めるのは捕まえるための許可で、市によっては箱わなの貸出と、捕まえたあとの処分の依頼先まで用意されています。

ただし、わなの見回りと止め刺し、侵入口をふさぐ工事とフンの清掃は自分に残ります。無料で全部片づくわけではありません。

やることは次の順番です。

  1. 市の環境か農林の担当課を探す(「有害鳥獣」で検索すると早い)
  2. 電話で、捕獲許可を市が出せるか、箱わなの貸出があるかを聞く
  3. 止め刺しを依頼できるか、補助金があるかも合わせて聞く
  4. 自分でやれない工程が残るなら、業者に見てもらう

被害がハクビシンかどうかを先に確かめたい場合は、天井のシミはハクビシンの「ため糞」かもしれないを読んでください。

市役所に電話してみたものの、自分でやる範囲が思ったより広かった。そう感じた人は、どこまでを任せられるかを見てもらうところから始められます。

ハクビシン対策のどこからを任せられるか、害獣駆除110番に相談してみる
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ヨシオ
ヨシオ
自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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