熊本のシロアリ駆除は「県独自の協会が公表している基準」で見積もりを検証できる
羽アリが出た、床がきしむ、床下を指摘された。熊本でシロアリ駆除の業者を探し始めると、まずランキングや口コミに行き着きます。
ただ、熊本にはもっと手前に見るべきものがあります。熊本県には、県独自の一般社団法人としてしろあり対策協会があり、保証年数・調査料金・契約書の基準を自分たちで公表しています。
この記事では2026年8月17日に協会と業界団体の公開情報を確認し、その基準を物差しにして見積もりを検証する手順を整理しました。イエシロアリの駆除だけ保証が短くなる理由や、加盟18社の所在地内訳も集計しています。
- 熊本県には県独自の社団法人があり、保証年数と調査料の基準を公表している
- 保証はイエシロアリの液剤駆除だけ3年。予防とヤマトシロアリ駆除は5年
- 協会加盟18社のうち11社が熊本市内。市外は距離で出張費が割増になる
- やること:見積書の「虫の種類・工法・処理範囲・保証年数」を協会基準に当てる

協会の基準に当てるには、まず手元に見積書が1枚要ります。加盟していない会社のぶんも並べると差が見えます。
順位や口コミより先に見るべき情報が、熊本には公開されています。
一般社団法人熊本県しろあり対策協会が、保証規定と白蟻調査料を自分のサイトに掲載しているためです。金額と年数が数字で出ているので、手元の見積書と直接つき合わせることができます。
シロアリ駆除がやっかいなのは、床下という見えない場所を扱う点にあります。被害が本当にあるのか、工事が仕様どおり行われたのか、依頼した側には検証しづらい分野です。
だからこそ、第三者が公開している数字を先に頭へ入れてから見積もりを聞くという順番が効きます。
この記事で扱う材料は、すべて協会と業界団体が公開しているものです。個別の業者の施工価格は協会も公表していないため、本文では扱いません。
なお、訪問してきた業者への対応そのものについては、訪ねてきた業者から選ばないための手順で行政の公表資料をもとにまとめています。市役所や保健所がどこまで対応するかは、害虫駆除はどこに相談するかを参照してください。
協会の基準に当てる前に、金額の出方を押さえておきます。
シロアリ駆除・予防の見積書に並ぶ主な項目
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| 項目 | 中身 | 金額への効き方 |
|---|---|---|
| 坪単価または㎡単価 | 処理する面積あたりの値段 | 単位が坪か㎡かで見え方が変わる |
| 処理する面積 | 1階の床面積が基準になることが多い | 延床ではない。ここで額が動く |
| 工法 | バリア(薬剤)かベイト(設置) | 工法で単価も保証も変わる |
| 保証 | 年数と、無料点検が入るか | 年数が延びると単価が上がる |
| 追加工事 | 床下換気・調湿材など | 別見積もりになることが多い |
編集部が過去に調べた各社の公表単価から整理した(2026年8月24日時点)。
かんたんに言うと、「坪いくら」だけでは総額は出ません。
実際に公表されている単価を並べると幅があります。1,320円/㎡(5年保証)と1,980円/㎡(10年保証)を出している会社があり、坪に直すと4,400円と6,600円です。別の会社は880円/㎡で、坪単価にすると約2,909円になります。
単位をそろえないと比べられません。㎡を坪に直す方法はキャッツのシロアリ駆除の料金と評判|880円/㎡は坪単価で約2,909円にまとめました。
面積の数え方はシロアリ予防費用は40坪でいくら?処理するのは1階部分だけですで扱っています。40坪の家でも、処理は1階部分だけということがあります。
要確認:熊本の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。自宅の金額は、床下を見てもらわないと出ません。
基準と突き合わせる前に、見積書の条件をそろえます。
- 単価が坪あたりか㎡あたりか
- 処理する面積は1階の床面積か、延床か
- 工法はバリアかベイトか
- 保証の年数と、無料点検が入るか
- 見積書が概算か、確定した金額か
単位と面積の2つを先にそろえてください。この2つがずれていると、金額を並べても比べられません。
業者の選び方と保証の見方はシロアリ駆除は自分でできる?費用の相場や信頼できる業者の選び方にまとめています。
熊本の協会は、全国組織の支部ではなく別の法人です。
シロアリ業界の団体としてよく名前が出るのは、公益社団法人日本しろあり対策協会です。ただし熊本では、それとは別に県単位の一般社団法人が存在しています。
昭和43年の支所から、平成24年に一般社団法人になった
協会の沿革は公式サイトに記載されています(2026年8月17日確認)。
前身は昭和26年に発足した福岡県白蟻対策協議会で、九州で最初に生まれた同種の団体とされています。昭和40年に日本しろあり対策協会へ名称が変わり、昭和43年に熊本県支所が発足しました。
そして平成24年4月に、一般社団法人として法人登記されています。
つまり熊本の協会は、全国組織の一部門から独立した法人になったという経緯を持ちます。だからこそ、県として独自の保証規定や調査料の基準を持てているわけです。
全国協会にも登録している熊本の業者は13社【独自集計】
同じ業者が2つの名簿に載っていることがあります。ここが読者にとって分かりにくい部分なので、両方の名簿を突き合わせました。
調べたのは、熊本県しろあり対策協会「業者のご紹介」に載る正会員18社と、日本しろあり対策協会「登録施工業者会員名簿 九州地区」の熊本県会員13社です。社名と所在地で照合しています(2026年8月17日確認、賛助会員は除外)。
熊本県内の2つの協会名簿を突き合わせた結果
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| 区分 | 社数 | 意味 |
|---|---|---|
| 両方の名簿に載る | 13社 | 県と全国、二重に所属を確認できる |
| 県協会のみ | 5社 | 県の保証規定・統一契約書の対象 |
| 県協会 正会員 合計 | 18社 | ― |
日本しろあり対策協会の熊本県会員13社は、いずれも熊本県しろあり対策協会の18社に含まれていました(2026年8月17日時点)。
集計して分かったのは、全国協会にだけ載っていて県協会に載っていない業者は、熊本には見当たらないという点です。県協会の名簿を起点にすれば、全国協会側も自然にカバーできます。
県協会のみの5社は、工藤白蟻環境管理(東区)、上田ハウスメンテナンス(北区)、南九州衛研(西区)、鹿本白蟻管理(山鹿市)、ヤマサキ白蟻工業(人吉市)です。

「どっちの協会に入っているか」で迷う必要はありません。熊本では県協会の名簿がいちばん広く網をかけています。
熊本の協会基準では、イエシロアリを液剤で駆除した場合だけ保証が3年になります。
「保証5年」という言葉は業界で広く使われます。ただ協会の規定を読むと、5年で揃っているわけではありません。ここが見積書を点検するときの要になります。
協会が定める保証期間は4区分
規定は工事の内容ごとに4つに分かれています(2012年4月2日改正、2026年8月17日確認)。
熊本県しろあり対策協会が定める保証期間
| 工事の内容 | 保証期間 |
|---|---|
| 新築・既存建物のシロアリ予防処理 | 5年間 |
| ヤマトシロアリの駆除(防除)処理 | 5年間 |
| イエシロアリの駆除(防除/液剤)処理 | 3年間 |
| イエシロアリの駆除(ベイト工法)+予防(液剤)処理 | 5年間 |
イエシロアリの駆除をベイト工法のみで行い、液剤による予防処理を併用しない場合は保証対象外とされています。
※被害が甚大な場合は保証期間が短縮されることや、保証書を発行できないことがあります。
熊本県はヤマトシロアリとイエシロアリの両方が生息する地域です。そのため、自宅に出た虫がどちらかによって、同じ「駆除工事」でも保証年数が2年変わります。
見積書に「保証5年」とだけ書かれていて、虫の種類も工法も書かれていない場合は、その根拠を聞く価値があります。ベイト工法だけの提案なら、協会基準では保証の対象外です。
保証書そのものが出ないケースがある
保証年数の前に、そもそも保証書が発行されない条件が規定に列挙されています。
原則として保証書を発行しないとされているのは、次のケースです(2026年8月17日確認)。
- 建物の一部だけを駆除・予防処理した「部分的」な施工
- 樹木の駆除・予防処理
- 土壌処理と木部処理のどちらか片方だけの処理
- 建物の構造上、完全な処理ができないと判断した場合
- シロアリ被害が甚大な場合
実務でいちばん引っかかりやすいのは3つ目です。土壌処理と木部処理は、どちらか片方では保証の対象にならないと明記されています。
見積書に「床下土壌処理一式」としか書かれていないなら、木部処理が入っているかを確認してください。安い見積もりの理由が、そこにあることがあります。
なお規定の対象はヤマトシロアリとイエシロアリの2種類で、アメリカカンザイシロアリなどは対象外とされています。
保証は「再施工」まで。壊れた床の修復までは約束されていない
保証の範囲についても、規定にはっきり書かれています。
施工した建物からシロアリが発生した場合、発生箇所を無料で再施工する。ただし施工後の白蟻発生による修復等の賠償責任を約束したものではない、という内容です。
つまり、再発したシロアリを駆除し直す費用は協会基準の保証に含まれますが、食害された柱や床材の交換費用まで自動的に含まれるわけではありません。
協会のQ&Aでも、修復費用まで責任を負う場合は保証書に上限金額が記載される、と説明されています。保証書を受け取ったら、金額の記載があるかを見てください。
もうひとつ、基礎の外側についての説明も判断材料になります。シロアリ工事は床下の内側を中心に薬剤を処理するため、基礎の外側は無処理層になり、外から上がってきたものは保証対象外とされるのが一般的だと協会は説明しています。
全国的な費用相場や、自分で対処できる範囲についてはシロアリ駆除の費用相場と業者の選び方にまとめています。
協会は白蟻調査の料金を15,400円と定めて公表しています。
インターネットで業者を探すと「無料調査」「無料点検」という表示が並びます。熊本の協会が示している基準は、それとは違う考え方に立っています。
調査料15,400円の内訳
金額は内訳まで公開されています(2026年8月17日確認)。
熊本県しろあり対策協会が公表する白蟻調査料
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 技術料 | 10,000円 |
| 出張費(20km以内) | 2,000円 |
| 諸経費 | 2,000円 |
| 小計 | 14,000円 |
| 消費税(10%) | 1,400円 |
| 合計 | 15,400円 |
現場までの距離が20kmを超える場合、その距離数によって出張料が割増になるとされています。
※中古住宅の売買物件等に対する調査費用は、報告書などを含めて40,000円〜50,000円程度(延べ床面積150㎡以内)。特殊物件は別途積算。
注目したいのは、技術料10,000円が出張費や諸経費と別立てになっていることです。床下を見て判断する行為そのものに値段が付いています。
家の売買にからむ調査が40,000円台に跳ね上がるのも、報告書という成果物が要求されるためだと読み取れます。
「無料調査」と何が違うのか
ここからは編集部の分析です。協会の見解ではありません。
協会が調査料を定めているという事実から読み取れるのは、調査には2つの性質があるということです。
調査の性質を分けて考えるための整理(編集部の分析)
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| 種類 | 費用の位置づけ | 想定される目的 |
|---|---|---|
| 有料の調査 | 診断そのものが商品 | 被害の有無と範囲の判定、報告書 |
| 無料の調査 | 工事の受注費用に含まれる | 見積もり作成のための現地確認 |
この整理は公開されている料金基準から編集部が導いたもので、個々の業者の意図を示すものではありません。
無料調査が悪いという話ではありません。工事を前提に相見積もりを取る段階なら、無料の現地確認で十分に足ります。
判断が分かれるのは、そもそも工事が必要なのかを知りたい場面です。工事を受注する側が無料で「必要かどうか」を判定する構図には、利害が重なります。
熊本の読者にとって実用的なのは、この2つを使い分けることです。工事をする前提なら無料調査で複数社から見積もりを取り、被害の有無自体に疑いがあるなら有料の調査を選ぶ、という切り分けになります。
依頼先として農協を検討している場合は、農協(JA)のシロアリ駆除料金を調べた結果もあわせて確認してください。
熊本県はヤマトシロアリとイエシロアリの両方の生息圏内にあります。
これは協会が公式サイトに明記している内容です(2026年8月17日確認)。前の章で見たとおり、どちらかによって保証年数が変わります。自宅に出た虫がどちらなのかは、費用と保証の両方に効いてきます。
イエシロアリとヤマトシロアリの違い
協会が説明している両種の特徴を並べます。
熊本県で活動する2種のシロアリ(協会サイトの記載による)
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| 項目 | イエシロアリ | ヤマトシロアリ |
|---|---|---|
| 巣 | 建物や地中に大きな巣を作る | 巣を作らず加害箇所を巣にする |
| 家族数 | 50万〜100万匹 | 1万〜5万匹 |
| 食痕 | 乾燥していてきれい | 多湿で汚い |
| 被害の特徴 | 加害速度が速く被害が激しい | 主に建物下部を加害 |
| 協会基準の駆除保証 | 3年(液剤) | 5年 |
分布についてはイエシロアリが熱帯産とされ、ヤマトシロアリは北海道北部を除く日本全土に分布すると説明されています。
被害が建物の上部まで及んでいる、食べられた跡が乾いてきれい、という状況ならイエシロアリの可能性を業者に確認する価値があります。協会基準では保証年数が2年短くなる相手だからです。
なお協会は、シロアリが立木や切り株にも巣を作り、土中の蟻道が100m前後に及ぶことがあると説明しています。隣家や庭木からの侵入も想定されるということです。
羽アリを見た時期で、意味が変わる
羽アリの群飛時期についても記載があります。
協会サイトでは、4月上旬から7月にかけてシロアリの一部が羽アリとなり、群れをなして飛来するとされています。特にイエシロアリは電灯の光を求めて飛来する、という説明です。
ここで重要なのが、5月から6月頃に「駆除したのに羽アリが出た」という問い合わせが協会に届くという記載です。
協会はこれについて、家の中で発生したのではなく周囲から飛来したものだと説明しています。処理済みの家であっても、外から飛んできた羽アリは室内で見かけることがあるわけです。

羽アリを1匹見ただけで、駆除工事が失敗したとは限りません。まず、どこから来たのかを業者に確認してください。
ただし協会は、薬剤の効果が薄れて被害に遭う場合もあるため定期的なメンテナンスが必要、とも書いています。飛来と判断して放置するのではなく、点検の材料として扱うのが妥当です。
正会員18社のうち11社が熊本市内にあります。
協会サイトの「業者のご紹介」に掲載されている所在地を、地区区分ごとに数えました(2026年8月17日確認、賛助会員5社は業者数から除外)。
地区別の内訳
熊本県しろあり対策協会 正会員18社の所在地内訳【独自集計】
| 地区 | 社数 |
|---|---|
| 熊本市 北区 | 4社 |
| 熊本市 中央区 | 3社 |
| 熊本市 東区 | 3社 |
| 熊本市 西区 | 1社 |
| 八代市・八代郡 | 2社 |
| 山鹿市 | 1社 |
| 上益城郡 | 1社 |
| 宇城市 | 1社 |
| 人吉市 | 1社 |
| 天草市 | 1社 |
| 合計 | 18社 |
地区区分は協会サイトの表記に従っています。熊本市内の合計は11社、市外は7社でした。
集計結果から見えるのは、加盟業者の所在地に空白があるという点です。阿蘇市、玉名市、荒尾市、菊池市、水俣市、芦北町などには、この名簿上の加盟業者が置かれていません。
加盟業者がいない地域では、距離が費用に乗る
ここからは編集部の分析です。
前の章で見たとおり、協会の調査料には出張費(20km以内)2,000円が含まれ、20kmを超えると距離数によって割増になると明記されています。
この2つを重ねると、協会加盟業者から遠い地域ほど、同じ作業でも移動分の費用が乗りやすいという構図が見えます。
熊本市中心部からの距離を考えると、県北の玉名・荒尾方面、阿蘇方面、県南の水俣・芦北方面は、いずれも20kmを大きく超えます。
こうした地域に住んでいる場合に現実的なのは、次の進め方です。
- 最寄りの加盟業者に、自宅の住所が対応エリアに入るかを最初に聞く
- 出張費が別立てか、工事費に含まれるかを見積もり時に確認する
- 加盟業者1社に加えて、地元の非加盟業者からも見積もりを取って比べる
加盟業者が近くにいないこと自体は、業者の質とは関係ありません。ただ、距離が料金に反映される仕組みが公表されている以上、確認しておくと見積もりの差の理由を説明できます。
蟻害・腐朽検査制度に対応できる熊本県の会員は2社です。
駆除業者に「被害があります」と言われたとき、その判定自体を別の立場から確認したいことがあります。日本しろあり対策協会は蟻害・腐朽検査制度を設けており、会員名簿で対応の可否を公開しています。
熊本県の対応可は、(有)九州白蟻工業社(宇城市)と(有)松本白蟻研究所(八代市)の2社でした(2026年8月17日確認)。どちらも熊本市外です。
これが多いのか少ないのかを見るため、九州8県で同じ名簿を数えました。
日本しろあり対策協会 九州各県の会員数と蟻害・腐朽検査対応社数【独自集計】
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| 県 | 会員数 | 検査対応 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 福岡県 | 36社 | 7社 | 19% |
| 佐賀県 | 12社 | 1社 | 8% |
| 長崎県 | 15社 | 0社 | 0% |
| 熊本県 | 13社 | 2社 | 15% |
| 大分県 | 8社 | 5社 | 63% |
| 宮崎県 | 16社 | 6社 | 38% |
| 鹿児島県 | 38社 | 10社 | 26% |
| 沖縄県 | 28社 | 1社 | 4% |
日本しろあり対策協会「登録施工業者会員名簿 九州地区」の一覧表で、蟻害・腐朽検査制度への対応が「○」と表示された会員を計数(2026年8月17日確認)。「△:一部対応可」は含めていません。
熊本は会員13社に対して検査対応が2社と、大分や宮崎に比べて選択肢が限られます。しかも2社とも宇城市と八代市で、熊本市周辺の読者からは距離があります。
判定そのものに疑いがあるなら、この2社に相談できるか問い合わせるのが最短です。難しい場合は、駆除業者を2社以上呼んで、被害の見立てが一致するかを比べる方法が現実的な代替になります。
協会が統一契約書を作っている以上、口頭のやり取りのままにしないのが基本です。
協会のQ&Aには、消費者が安心して取引できるよう統一契約書を作成し、会員企業にも活用するよう推奨している、と記載されています(2026年8月17日確認)。
ここまでの公開情報から、契約前に確認できる項目を整理します。
熊本の公開基準から作った契約前チェック
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| 確認項目 | 見るポイント | 根拠 |
|---|---|---|
| 虫の種類 | イエシロアリかヤマトシロアリか | 保証年数が3年と5年で分かれる |
| 工法 | 液剤かベイトか、併用か | ベイト単独は協会基準で保証対象外 |
| 処理範囲 | 土壌処理と木部処理の両方が入るか | 片方だけでは保証書が出ない |
| 見積面積 | 何階分の床面積で計算しているか | 通常は1階の床面積が基準 |
| 保証書 | 期間・対象範囲・修復費の上限金額 | 再施工までか、修復まで含むか |
見積面積について協会は、一般の予防工事では通常1階の床面積を基準とし、被害状況次第では2階の床面積も加わる場合があると説明しています。
もうひとつ、熊本で押さえておきたいのが保証の引き継ぎです。
協会のQ&Aには、施工した業者が無くなった場合、本来は業者保証なので保証は無効になるが、協会会員の業者で、協会が団体加入している保険に加入した保証書であれば協会が引き継ぐことが可能、と書かれています。
業者の廃業リスクに対して、協会という受け皿が用意されているということです。取扱代理店は賛助会員の株式会社ル サブリエと記載されています。
保証を長く効かせたい人にとって、この団体保険に加入している保証書かどうかは確認する価値があります。契約前に「協会の団体保険の対象になる保証書か」と聞けば足ります。

5年後に連絡したら会社が無くなっていた、というのがこの業界でいちばん困る展開です。そこに手当てがあるかを先に聞いてください。
なお協会は薬剤の環境面についても方針を示しています。建物外周の土壌処理は原則行わず、屋内処理(床下薬剤処理)を推奨するという内容です。昭和50年代後半に薬剤が井戸へ流出した問題を背景に、昭和61年から続く方針だと説明されています。
外周への土壌処理を強く勧められた場合は、その理由を聞いてみてください。
見積もりを1社しか取っていないと、提示された金額が高いのか安いのか判断できません。加盟業者に加えて、協会に入っていない業者の見積もりも並べると、価格差の理由が見えやすくなります。

協会の加盟業者だけで見積もりを並べても、価格差の理由までは見えません。加盟していない会社を1社挟むと、何が標準なのかが分かります。
避けるべきとまでは言えません。加盟は業者選びの材料のひとつです。
ただし、この記事で扱った保証規定や統一契約書は協会の会員向けの仕組みです。非加盟業者の保証内容は各社が独自に定めるため、保証書の記載を個別に確認する必要があります。
年数だけでは判断できません。
協会基準では、イエシロアリを液剤で駆除した場合の保証は3年です。5年と書かれているなら、どの虫にどの工法を使う前提なのかを確認してください。部分施工や片方だけの処理では、そもそも保証書が発行されない規定になっています。
今回の調査では確認していません。
シロアリ駆除の補助制度については本記事では扱っていないため、お住まいの自治体の公式サイトか窓口で直接ご確認ください。制度は年度で変わることがあります。
すぐに結論を出す必要はありません。
協会は、4月上旬から7月の群飛期には周囲から飛来した羽アリを室内で見ることがあると説明しています。一方で薬剤の効果が薄れている可能性もあるため、点検の依頼までは検討する価値があります。訪問してきた業者にその場で契約しないでください。
無料で現地確認を行う業者は多くあります。
ただし熊本県しろあり対策協会は、白蟻調査料を15,400円と定めて公表しています。工事を前提に見積もりを比べるなら無料の現地確認で足りますが、被害の有無そのものを判定してほしい場合は有料の調査を選ぶ方法もあります。
熊本のシロアリ駆除は、県独自の協会が保証年数・調査料・契約書の基準を公開している点が他県と違います。
最重要の判断軸は保証です。イエシロアリの液剤駆除だけ3年で、部分施工や土壌処理・木部処理の片方だけでは保証書が出ません。
次にやることは3つです。見積書から虫の種類・工法・処理範囲を読み取り、協会の団体保険の対象になる保証書かを聞き、2社以上を並べて比べてください。

加盟業者だけで並べても、価格差の理由までは見えません。

