費用と相場
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農協(JA)のシロアリ駆除料金|公式10件を調べて公表は0件だった

Claude
記事内に商品プロモーションを含みます

農協なら民間業者より安く頼めるのではないか。そう考えてシロアリ駆除の料金を調べると、坪7,500円、坪1万円といった数字が出てきます。

ただ、その金額は記事ごとに違います。どれが正しいのか判断できません。

そこで、JAと全農が自分で出している公式情報10件を、同じ項目で調べました。料金を公表していたものは1件もありませんでした。

この記事では、その調査結果と、出回っている「坪7,500円」がどこから来た数字なのかを追います。そのうえで、料金で比べられない相手にどう向き合うかを整理します。

この記事の結論
  • JA・全農の公式10件を調べたが、料金を公表していたのは0件だった
  • ネットで見る「坪7,500円」は、出典とされる公式ページに記載を確認できなかった
  • 施工するのは農協ではなくJA登録業者。保証年数の明記も10件中2件だけ
  • やること:地域のJAへ無料調査を申し込み、施工業者・保証・組合員資格の3点を電話で聞く

結論:農協のシロアリ駆除は、料金を見比べて決められない

依頼する前に金額を比べることが、そもそもできません。

理由は単純で、JA側が料金を公開していないからです。全農の県本部から地域の単位JAまで10件を調べましたが、坪単価も総額も見つかりませんでした。

つまり「農協は民間より安い」「いや高い」という議論は、比較する材料がないまま行われていることになります。

この記事で扱うのは、農協という依頼先そのものの話です。シロアリ駆除の費用が全体としていくらかかるかは、シロアリ駆除の費用相場と信頼できる業者の選び方で解説しています。

では何を基準に判断するのか。調査から見えたのは、次の3つを聞くしかないということです。

  • 実際に施工するのはどの業者か
  • 保証は何年で、何が保証されるのか
  • 組合員になる必要があるか、あるなら出資金はいくらか

金額は、この3つを確認したうえで無料調査を受けて初めて分かります。

農協の金額だけでは、高いのか安いのか分かりません。公表している窓口から1つ数字を持っておくと基準になります。

金額を公表していない分、シロアリ110番に先に見積もりを出してもらう

JA・全農の公式サイト10件を同じ項目で調べた

調査した10件すべてで、料金の記載を確認できませんでした。

調べ方を先に示します。対象はJAグループ自身が発信している情報だけに絞り、アフィリエイトメディアや比較サイトは除外しました。

  • 調査対象:シロアリ防除を案内しているJAグループの公式サイト・公式配布物
  • 調査件数:10件(単位JA3件/全農県本部3件/県経済連1件/JA系会社2件/全農ポータル1件)
  • 調査項目:料金/保証年数/無料調査の有無/施工業者名の記載
  • 調査日:2026年8月17日
  • 除外:JAグループ以外が運営するサイト

結果は次のとおりです。

JA・全農の公式情報10件の記載状況(2026年8月17日確認)

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調査先 区分 料金 保証年数 無料調査 施工業者名
JA全農兵庫全農県本部記載なし5年あり記載なし
JA全農 岐阜県本部全農県本部記載なし記載なしあり記載なし
JA全農とっとり全農県本部記載なし記載なしあり記載なし
JA全農Aコープ東日本(岩手)全農系会社記載なし記載なしあり協栄産業/タケダ・サイエンス
JA全農シロアリ対策サイト全農ポータル記載なし記載なし記載なし都道府県別に検索可
JA福井県単位JA記載なし5年(全面施工)あり記載なし
JA山口県単位JA記載なし記載なし記載なし記載なし
JA住宅(鹿児島県経済連)県経済連記載なし記載なしあり日本衛生センター/新栄アリックス/アサンテ
JA尾道(配布PDF)単位JA記載なし記載なしあり記載なし
JA建設エナジー(石川)JA系会社記載なし記載なしあり記載なし

全農ポータルには「一般的なシロアリ用薬剤の保証期間は5年間」という記述がありますが、自社サービスの保証条件ではないため「記載なし」として集計しました。

なお、これは10件を対象にした調査であり、全国のJAを網羅したものではありません。ここに載っていないJAが料金を公開している可能性は残ります。

料金を公表していたのは10件中0件

区分をまたいでも、結果は変わりませんでした。

全国組織である全農の県本部でも、地域の単位JAでも、JAが出資する事業会社でも、坪単価や総額の記載は見つかりません。安い高いを判断させる情報を、JA側は出していないことになります。

これは隠しているというより、後述する構造上、出せないという性質のものだと編集部では考えています。

無料調査は8件が明記、保証年数は2件だけ

JA側が積極的に出しているのは、金額ではなく「無料」という言葉です。

床下の無料調査・無料診断を明記していたのは10件中8件でした。一方、保証年数を具体的に書いていたのはJA全農兵庫(5年)とJA福井県(全面施工で5年)の2件にとどまります。

ネット上では「農協は5年保証が多い」とよく説明されます。ただ、公式サイト上で確認できたのは10件中2件でした。

無料と大きく書いてあるところほど、肝心の金額は書いていない、ということが起きています。

JA福井県の「全面施工の場合」という条件にも注意が必要です。部分的な施工では保証の扱いが変わる可能性があり、これは見積もり時に確認する項目になります。

施工業者名まで書いていたのは2件

誰が家に来るのかは、10件中8件で公式サイトから分かりませんでした。

社名まで明記していたのは2件です。JA全農Aコープ東日本(岩手)が協栄産業とタケダ・サイエンス、JA住宅(鹿児島県経済連)が日本衛生センター・新栄アリックス・アサンテを挙げています。

残る8件の表記は「JA取扱業者」「JAが選定した指定業者」「シロアリ防除施工士」といったもので、具体的な会社名は出てきません。

作業の質も保証の運用も、実際にはこの施工業者に左右されます。にもかかわらず、事前に名前が分からない。ここが農協へ依頼するときの、料金以上に大きな不透明さだと言えます。

ネットで見る「坪7,500円」はどこから来たのか

出典とされている公式ページに、料金の記載を確認できませんでした。

まず、出回っている数字を並べます。同じ「農協のシロアリ駆除の坪単価」として紹介されているものです。

各メディアが掲載する農協のシロアリ駆除の坪単価(2026年8月17日確認)

掲載されている金額 出典の明示
坪約7,500円あり(全農岐阜県本部の公式サイト)
坪約8,000円なし
坪7,500〜9,240円なし
坪9,350〜11,000円(税込)なし
坪約10,000円なし

同一の対象について紹介されている金額を、確認できた範囲で並べたものです。

数字が記事ごとに違い、出典が付いているのは1つだけです。それが「全農岐阜県本部の公式サイトによると坪約7,500円」というものでした。

そこで、全農岐阜県本部のシロアリ駆除ページを2026年8月17日に確認しました。

掲載されていたのは、無料点検を随時受け付けていること、シロアリ以外にネズミ・イタチ・ハクビシン・コウモリなどにも対応すること、問い合わせ先が施設設計課であることです。料金に関する記載は確認できませんでした

過去にこの数字が掲載されていた可能性や、別のページにあった可能性は否定できません。ただ、編集部としては次のように整理しています。

出典として示されたページで現在確認できない以上、この金額は読者が自分で裏を取ることができません。 見積もりの妥当性を判断する基準としては使えない、ということです。

同じように事業者の料金を検証した例として、ダスキンの害虫駆除料金を全プラン集計した記事もあわせて参考にしてください。こちらは公式に料金表が公開されているため、集計が成立しています。

なぜ農協は全国共通の料金を出せないのか

農協が1つの会社ではないからです。

総合JAは全国に496組合あります(JA全中、2025年4月1日現在)。それぞれが独立した協同組合で、本部が価格を決めて各地に下ろす仕組みにはなっていません。

さらに、シロアリ防除の作業をするのはJAの職員ではありません。今回調べた10件でも、施工は「JA取扱業者」「JA登録業者」が行うと書かれていました。

つまり、料金は次のように決まります。

  • 496組合がそれぞれ地域の防除業者と契約する
  • 契約先の業者が施工と価格設定を担う
  • JAは窓口と保証の受け皿になる

全農の役割は、薬剤の開発と業者の登録であって、価格の統一ではありません。

そのため、「農協の料金」という単一の数字は原理的に存在しないというのが、調査から導いた結論です。ネット上の数字がバラバラなのも、実態を反映していると考えられます。

裏を返せば、自分の地域のJAに聞く以外に金額を知る方法はありません。

料金以外に、農協へ頼む判断材料になるもの

金額で選べない以上、別の軸が要ります。JAならではと言える要素は2つありました。

JA全農が開発した薬剤「メタミサルト」

JA全農は、シロアリ防除の有効成分を自社で開発しています。

メタミサルト(一般名ジクロロメゾチアズ)という成分で、特徴は黄色く発光することです。紫外線を当てると薬剤のある場所が見えるため、どこに処理したかを目で確認できます。JA全農とZMクロッププロテクションは、この蛍光特性について用途特許を出願しています。

安全性の指標も公開されています。ADI(1日に摂取しても健康に影響がないとされる量)は1.2mg/kg/日で、2023年10月時点で国内最大数値とされています。

ただし注意点があります。この薬剤が必ず使われるとは限りません。施工するのは各JAが契約した業者であり、使用薬剤も業者によって変わります。依頼時に薬剤名を確認する項目として扱ってください。

自分の地域のJA登録業者は公式サイトで調べられる

JA全農は、都道府県別に登録業者を探せるサイトを公開しています。

JA全農シロアリ対策・駆除業者検索サイトがそれで、47都道府県から自分の地域のJA登録業者を確認できます。公式サイトに施工業者名を書いていないJAが8件あったことを踏まえると、これは事前に相手を知る数少ない手段です。

このサイトを使う手順は次のとおりです。

  1. 自分の都道府県を選び、登録業者の一覧を見る
  2. 業者名を控え、その業者自身のサイトで施工内容や実績を確認する
  3. 地域のJAへ連絡するとき、その業者が来るのかを聞く

なお、この検索サイトにも料金の記載はありません。分かるのはあくまで「誰が施工するか」です。

組合員でないと頼めないのか

JAによって異なります。組合員以外でも利用できる例はあります。

JA福井県は、組合員以外の場合について「JA出資金を出資いただくことで、准組合員として利用できる」と公式サイトに記載しています。准組合員とは、農業を営んでいなくてもJAに出資して加入する形態のことです。

ただ、今回調べた10件のうち、対象者に言及していたのは2件だけでした。残りは組合員限定かどうかも書かれていません。

出資金の額もJAごとに異なり、今回の調査では確認できませんでした。数千円程度とされることもありますが、金額を前提にせず、問い合わせ時に直接聞いてください

住んでいる地域のJAが誰を対象にしているかは、電話1本で分かります。ここを確かめずに無料調査を申し込むと、話が進んでから加入条件が出てくることになります。

農協と民間業者、どちらで見積もりを取るか

どちらか一方に絞るのではなく、性質が違うので両方から取るのが現実的です。

比較すると、事前に確認できる情報の量に差があります。

農協と民間業者で事前に確認できることの違い(2026年8月17日時点の調査に基づく)

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判断軸 農協(JA) 料金を公表している民間業者
依頼前の料金確認できない(10件中0件が非公表)できる
施工業者の把握事前には分かりにくい(10件中8件が非記載)自社施工か紹介かが明示されることが多い
保証の明示公式サイトでの明記は10件中2件期間と条件が示されることが多い
申込みの条件組合員・准組合員資格が必要な場合がある条件なし
無料調査10件中8件が明記用意されていることが多い

これは「農協が劣る」という話ではありません。事前に判断できる材料の量が違うという整理です。

農協には、地域に窓口があり継続的な付き合いが期待できるという性質があります。一方で、その利点は金額の透明性とは別のものです。

読者の状況に当てはめると、次のようになります。

  • すでにJAとの付き合いがあり、窓口の顔が見える安心を優先する人 → 農協で無料調査を受ける
  • 金額の妥当性を確かめてから決めたい人 → 料金を公表している業者と並べて判断する
  • 急いでいる人 → 対応の早い窓口から動く

やることは3つです。

  1. 地域のJAへ無料調査を申し込み、見積もりを出してもらう
  2. 料金を公表している業者からも1件見積もりを取る
  3. 総額ではなく、作業範囲と保証条件をそろえて比べる

見積もりが2つ並んで初めて、金額が妥当かどうかを判断できます。

シロアリの被害がどこまで及んでいるか、シロアリ110番に調べてもらう

農協に電話する前に確認する5項目

料金が公開されていない以上、電話で埋めるべき空欄は決まっています。

今回の調査で「公式サイトに書かれていなかった項目」が、そのまま質問リストになります。

  • 金額の算出基準:坪単価か㎡単価か、総額提示か。どの面積を基準にした数字か
  • 施工業者名:実際に作業に来る会社の名前。JA登録業者かどうか
  • 保証の条件:何年か、再発時に無料になるのは何か、全面施工限定の条件がないか
  • 組合員資格:必要か。必要なら出資金はいくらか
  • 薬剤と追加費用:使用する薬剤名。床下換気扇や調湿材の提案が見積もりに含まれるか

5つ目を入れているのには理由があります。今回調べたJAの案内には、シロアリ防除と並べて床下換気扇や調湿材が紹介されているものがありました。これらは別費用になる可能性があるため、見積もりの内訳を分けてもらうと総額が把握しやすくなります。

進め方は次の順です。

ステップ①

無料調査を申し込む

地域のJAに電話し、床下調査を依頼します。この時点で組合員資格の要否と、どの業者が来るのかを聞いておきます。

ステップ②

調査結果と見積もりを受け取る

調査後に見積もりが出ます。その場で契約せず、書面で受け取ってください。上の5項目が埋まっているかを確認します。

ステップ③

別の窓口からも見積もりを取る

作業範囲をそろえたうえで、もう1件見積もりを取ります。条件が違う見積もりを金額だけで比べても意味がありません。

ステップ④

保証条件をそろえて判断する

総額が近い場合は、保証年数と再施工の条件で比べます。安いほうが保証で劣っていることもあります。

契約前の一般的な注意点は、害虫駆除業者の選び方と悪質業者の見分け方にまとめています。

保証年数と再施工の条件をそろえてから比べれば、安いほうが本当に安いのかが分かります。

工事の範囲を決めて、費用をシロアリ110番に出してもらう

農協のシロアリ駆除料金に関するよくある質問

よくある質問①

農協のシロアリ駆除は民間業者より安いですか?

比較できません。今回JA・全農の公式10件を調べましたが、料金を公表していたものは0件でした。「農協は安い」という情報は見かけますが、その根拠となる公式の金額を確認できていません。実際の金額は地域のJAに聞くことになります。

よくある質問②

組合員でなくても頼めますか?

JAによって異なります。JA福井県は出資金を払って准組合員になれば利用できると明記していますが、10件中で対象者に触れていたのは2件だけでした。組合員限定かどうかは、問い合わせ時に確認してください。

よくある質問③

実際に作業をするのは農協の職員ですか?

いいえ、各JAが契約したJA登録業者・取扱業者が施工します。ただし調査した10件のうち8件は、公式サイトに業者名が書かれていませんでした。誰が来るのかは電話で確認する項目になります。

よくある質問④

無料点検を受けたら契約しないといけませんか?

調査した8件はいずれも調査を無料と明記していましたが、契約義務の有無についての記載は確認できませんでした。断ったときの扱いは申し込み時に確認しておくと安心です。その場で契約を決めず、書面を持ち帰る前提で申し込んでください。

よくある質問⑤

ネットに出ている「坪7,500円」は目安にしてよいですか?

そのまま持ち込まないほうが無難です。この数字は全農岐阜県本部の公式サイトが出典とされていますが、2026年8月17日に確認した時点で当該ページに料金の記載はありませんでした。裏が取れない金額を基準にすると、見積もりの判断を誤ります。

公表0件だったJAに対して、民間10社では4社が金額を出していました。内訳は10社の料金表示を並べた比較にあります。

まとめ:金額ではなく「誰が施工して、何が保証されるか」で決める

JA・全農の公式10件を調べた結果、料金を公表していたのは0件、保証年数の明記は2件、施工業者名の明記も2件でした。

農協は496組合がそれぞれ業者と契約する仕組みのため、共通の料金は存在しません。ネットの坪単価は出典まで確認できませんでした。

やることは3つです。地域のJAへ無料調査を申し込む。施工業者・保証・組合員資格の3点を聞く。料金を公表している業者からも見積もりを取り、条件をそろえて比べる。

JA側から金額が出てこないなら、料金を公表している会社と条件をそろえて比べるしかありません。

料金を公表しているシロアリ110番から見積もりを取る
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ヨシオ
ヨシオ
自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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