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千葉県の害獣駆除|年8,500頭を捕ってもキョンは減っていない

Claude
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屋根裏で物音がする、天井にシミができた、糞尿の臭いがこもる。千葉で害獣に困って調べ始めると、県が防除実施計画を出していることを知ります。

計画があるなら行政が動いてくれるのではないか、と考えるのは自然です。ただ、計画の中身を読むと、屋根裏に入られた家庭を助ける仕組みではないことが分かります。

この記事では、千葉県が令和8年3月に出した第3次キョン防除実施計画と、県のアライグマのページから、県が対象にしている範囲と、そこに含まれていない範囲を整理しました。

この記事の結論
  • 千葉県は令和8年4月から、キョンアライグマの防除実施計画を動かしている
  • ただしキョンは年8,500頭以上を捕っても、県の計画に「生息数は減少に転じなかった」と書かれている
  • 県は課題として「住宅街での生活環境被害への対策が十分に進んでいない」を挙げている
  • やること:屋根裏の相手を絞る → 住んでいる市町村に対象か確かめる → 対象外なら業者を2社比べる

千葉県には防除実施計画が2つある。どちらも令和8年4月から

キョンとアライグマについて、県が計画を作って防除を進めています。

千葉県は特定外来生物であるキョンとアライグマそれぞれに防除実施計画を策定しています。第3次キョン防除実施計画と第3次アライグマ防除実施計画で、計画期間はどちらも令和8(2026)年4月1日から令和13(2031)年3月31日までです。

計画があるということは、県が問題として認識し、予算と体制をつけているということです。放置されているわけではありません。

ただし計画の目的は「野外の個体数を減らすこと」

読むときに区別したい点があります。

キョンの計画には、最終的な目標として「県内の野外からの完全排除」が掲げられています。野外の個体数を減らすための計画であって、個別の住宅に入り込んだ獣を追い出す事業ではありません。

「県が計画を出している」と「自分の家に来てくれる」は、別の話になります。

県の計画を待っていても、屋根裏の音は止まりません。見てもらった時点で断ることもできます。

千葉県の家で、天井裏の獣の跡を、害獣駆除110番に見てもらう

千葉で業者に屋根裏の工事範囲を聞く5項目

家の中の作業は自費です。聞くことを先に決めておきます。

  • 侵入口の封鎖が見積もりに入っているか。何か所か
  • 糞尿の清掃と消毒が入っているか
  • 断熱材の交換が要るか。要るなら金額はいくらか
  • 再発したときの保証の年数と対象の範囲
  • 見積書が概算か、確定した金額か

捕獲だけで終わる見積もりに注意してください。穴が残っていれば、次の個体が同じ場所から入ります。

千葉の害獣駆除の費用は封鎖と清掃で決まります

県の計画は野外の話です。家の中の作業は自分で手配します。

害獣駆除の見積書に並ぶ主な工程

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工程 何をするか 金額への効き方
追い出し・捕獲燻煙や箱わなで出す・捕まえる基本の作業
侵入口の封鎖穴を金網などでふさぐ箇所が増えるほど上がる
糞尿の清掃・消毒天井裏の糞を撤去して消毒する範囲で変わる
断熱材の交換汚れた断熱材を入れ替える入ると大きく跳ねる
保証再発したときの再施工年数と対象で変わる

編集部が過去に調べた業者の見積もりの内訳から整理した(2026年8月24日時点)。

かんたんに言うと、「駆除費いくら」ではなく「何をいくつやるか」で決まります。

編集部でイタチの工事69件を数えたところ、費用は5万〜30万円にひらき、5件に1件で断熱材に手が入っていました。詳しくはイタチ駆除の費用は5万〜30万円|金額が開く理由は断熱材だったで扱っています。

主要9社の公式サイトを同じ項目で確認したところ、料金を公表していたのは3社だけでした。結果は害獣駆除業者ランキングを公式9社で検証にまとめています。

要確認:千葉の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。自宅の金額は、天井裏を見てもらわないと出ません。

キョンは年8,500頭以上を捕っても生息数が減っていない

捕獲目標は達成されています。それでも数は減っていません。

第3次計画には、前の計画の結果が次のように書かれています。

第2次計画では年次の捕獲目標を 8,500 頭に定め、令和 3(2021)年度以降、捕獲目標を達成したものの、生息数の増加を抑えることはできなかった。

目標を達成したのに、増加を抑えられなかったという書き方です。捕獲そのものが行われていないわけではありません。

県は原因を「繁殖力」に見ている

課題の章には、さらに踏み込んだ記述があります。

令和 3(2021)年度以降、捕獲目標である 8,500 頭以上/年度を達成したものの、生息数は減少に転じなかった。この原因として、想定よりも繁殖力が強い可能性があることから、捕獲目標の設定について見直す必要がある。

語尾に注目してください。県は「捕獲に効果がない」とは書いていません。「減少に転じなかった」「可能性がある」「見直す必要がある」という書き方です。

ここからは編集部の読み方です。年に8,500頭を超える捕獲を続けても追いつかない相手に対して、個人が順番を待つ前提で動くのは合理的ではありません。

推定生息数は18年で約7倍、定着市町は5から18へ

数字で見ると、拡大の速さが分かります。

計画に載っている数値を並べました。

千葉県のキョンに関する推移【編集部集計】

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項目 古い時点 新しい時点
推定生息数(中央値)平成18(2006)年度 13,264頭令和6(2024)年度 94,093頭
推定生息数の95%信用区間6,347〜23,677頭49,480〜146,006頭
定着が確認された市町村平成16(2004)年度 5市町令和7(2025)年度 18市町
生活環境被害が確認された市町令和2(2020)年度 4市令和7(2025)年度 9市町

出典:第3次千葉県キョン防除実施計画(令和8年3月)。2026年8月20日確認。倍率などの計算は編集部によるものです。

推定生息数は18年で約7.1倍になりました。定着が確認された市町村は5市町から18市町へ広がり、令和7年度には新たに茂原市で定着が確認されています。

生活環境被害が確認された市町も、5年で4市から9市町に増えました。いすみ市、市原市、勝浦市、君津市に加えて、富津市、南房総市、睦沢町、大多喜町、御宿町が並んでいます。

県は「住宅街での対策が十分に進んでいない」と書いている

課題として、県自身が挙げています。

第3次計画の課題の章に、次の一文があります。

住宅街での生活環境被害への対策が十分に進んでいないため、住宅街での対策を検討する必要がある。

そして第3次計画の対応方針にも、同じ趣旨が書かれています。

さらに、住宅街での生活環境被害を低減させるための効果的な方策について検討する。

「検討する」という段階です。すでに確立した方法があって実施されている、という書き方ではありません。

何が「生活環境被害」とされているか

キョンの生活環境被害について、計画は次のように説明しています。

キョンの鳴き声に対する苦情や花壇の花、植木の採食による被害が住宅地や別荘地周辺で報告されている。

鳴き声、花壇の花、植木です。屋根裏に住み着くという記述はありません。キョンはシカの仲間で、家の中に入る獣ではありません。

つまり、県が「住宅街の対策は検討段階」と書いているのは屋外の話であり、屋根裏に入られた場合の対策は、そもそも計画の対象になっていないということになります。

屋根裏に入るのはアライグマ。千葉県全域に生息している

家の中に入る獣は、キョンではなくアライグマです。

千葉県のアライグマのページには、次のように書かれています。

千葉県では、1990年代に目撃情報が出始め、1990年代後半には、夷隅郡大原町(現いすみ市)、御宿町周辺で繁殖が確認されました。その後、分布域を拡大し、現在では千葉県全域に生息しています。

被害の内容も分けて説明されています。

  • 生活環境被害:「屋根裏に住み着くことで起こる糞尿による臭いや騒音等の生活被害」
  • 農作物被害:「スイカやブドウ、トウモロコシなどの農作物被害が発生しています」
  • 生態系被害:「トウキョウサンショウウオやニホンイシガメ等の在来の両生爬虫類を捕食する」

屋根裏に住み着くという記述が、はっきり書かれています。天井裏で物音がしている場合、候補に入るのはアライグマ、ハクビシン、イタチ、ネズミ、コウモリなどです。

問い合わせ先として、環境生活部自然保護課 鳥獣対策班(電話 043-223-2058)が記載されています。

ただし、このページには県民が家屋侵入で困ったときの相談手順や、捕獲の依頼方法についての記載はありませんでした。市町村ごとの対応については千葉のネズミ駆除は市で対応が違うで県内10市を調べています。獣は違いますが、市によって受けられるものが変わる構造は同じです。

捕獲の担い手はピーク時の3分の1に減っている

捕る人そのものが減っています。

計画の課題には、担い手についての記述もあります。

狩猟免許所持者数がピーク時の 3 分の 1 程度であり、また所持者のうち 60 歳以上の割合が 50%を超えており、捕獲の担い手の減少及び高齢化が進んでいることから、新たな捕獲の担い手を確保する必要がある。

免許を持つ人はピーク時の約3分の1、そのうち半数以上が60歳以上という状況です。

ここからは編集部の判断です。県は担い手の育成体制の整備に努めるとしていますが、人が増えるまでには時間がかかります。屋根裏で音がしている家庭が、行政の体制が整うのを待つ、という選択は現実的ではありません。

屋根裏に入られたあと、業者に聞く5項目

獣の種類より先に、どこまでの作業が金額に入るかを確かめてください。

害獣駆除の見積もりは「一式いくら」で示されることが多く、追い出しただけで終わる契約と、侵入口をふさいで清掃まで含む契約では、後の結果がまったく違います。

2社に見積もりを出してもらうとき、次の5点を同じ条件で聞いてください。

  1. 侵入口の封鎖は金額に入っているか。何か所までか
  2. 糞尿の清掃と消毒は入っているか
  3. 再発した場合の保証は何年で、無償になるのはどの範囲か
  4. 屋根裏に入れない場所があった場合、追加費用はいくらか
  5. 作業の前後で写真を出してもらえるか

金額の実像については害獣駆除110番の口コミを検証で、会社の絞り方については害獣駆除業者ランキングを公式9社で検証で扱っています。

コウモリの場合は箇所数と高さで金額が動くため、別の考え方になります。詳しくはコウモリ駆除業者の料金は「駆除費」で決まらないをご覧ください。

5項目を聞く相手が1社では、答えが妥当か分かりません。同じ質問を2社にすると差が出ます。

千葉県で、獣がどこから入っているのかを、害獣駆除110番に調べてもらう

千葉県の害獣駆除に関するよくある質問

よくある質問①

県に連絡すれば駆除に来てくれますか

県の防除実施計画は、野外の個体数を減らすための事業です。

個別の住宅に入り込んだ獣を追い出す仕組みとしては書かれていません。市町村によって対応が変わる可能性があるため、住んでいる市町村の担当課へ確認したうえで、対象外であれば業者を手配することになります。

よくある質問②

キョンが屋根裏に入ることはありますか

県の計画に、屋根裏への侵入という記述はありません。

キョンの生活環境被害として挙げられているのは「鳴き声に対する苦情や花壇の花、植木の採食による被害」で、住宅地や別荘地の周辺で報告されているとされています。屋根裏に住み着くと書かれているのはアライグマのほうです。

よくある質問③

千葉県に害獣駆除の補助金はありますか

住宅の駆除費用を個人が受け取る形の補助は、編集部が確認した範囲では見つかりませんでした。

害獣駆除に関する公的なお金は、市町村に置かれた協議会に対して出る仕組みが基本です。宛先の考え方は害獣駆除の補助金は市町村の「協議会」に出るにまとめました。

よくある質問④

ネズミの場合はどうすればよいですか

千葉県内では、市によって受けられるものが変わります。

殺そ剤を無料で配る市もあれば、相談のみの市もあります。県内10市を同じ項目で調べた結果は千葉のネズミ駆除は市で対応が違うにまとめています。

よくある質問⑤

費用はいくらかかりますか

獣の種類と、封鎖する箇所数で変わります。

表示されている下限額に何が含まれるかを確かめるのが先です。金額の内訳の見方は害獣駆除110番の口コミを検証で扱っています。

まとめ:県の計画は野外の話。家の中は別に手配する

千葉県は令和8年4月から、キョンとアライグマの防除実施計画を動かしています。計画があり、捕獲も行われています。

ただしキョンについては、年8,500頭以上という捕獲目標を達成しても「生息数は減少に転じなかった」と県自身が書いています。推定生息数は平成18年度の13,264頭から令和6年度の94,093頭へ、約7.1倍に増えました。

そして課題として「住宅街での生活環境被害への対策が十分に進んでいない」が挙げられ、第3次計画でも「効果的な方策について検討する」という段階です。屋根裏に入られた場合の対策は、そもそも計画の対象ではありません。

やることは3つです。

  1. 屋根裏の物音や糞から、相手を絞る(屋根裏に入るのはアライグマ・ハクビシン・イタチなど)
  2. 住んでいる市町村の担当課に電話し、対象になるか確かめる
  3. 対象外だった場合は、業者を2社呼び、封鎖と清掃を含めた同じ範囲で見積もりを比べる

県の計画は野外の話で、屋根裏に入られた家は自分で手配することになります。

屋根裏の被害を見てもらって、費用を害獣駆除110番に出してもらう
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ヨシオ
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自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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