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ネズミが出たら終わり?東京都は「1年で9,434匹」の計算を否定しています

Claude
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家でネズミを見て検索すると、「ネズミが出たら終わり」という言葉に行き当たります。読んだあとで、余計に不安が大きくなった人もいると思います。

この言葉の根拠になっているのは、ネズミの繁殖の速さです。ただし東京都の資料は、その繁殖の計算を紹介したうえで、自分で否定しています

この記事では、東京都がねずみの相談窓口向けに出している資料をもとに、終わりなのかどうかを確かめます。恐れられている費用の額、駆除にかかる回数と期間まで見ていきます。

この記事の結論
  • ネズミが出ても終わりではありません。ただし放置すれば被害は進みます
  • 「終わり」の根拠は繁殖力。ただし東京都は「そこまで増えることはない」と書いています
  • 費用は青天井ではありません。都は一般家屋で100万円以上はありえないとしています
  • やること:何を「終わり」と思っているかを決める → 侵入口を探す → 見積もりを取る

増え続けるのか、いくらかかるのか、見通しが立たない。そう感じている人は、被害の範囲を見てもらうところから始められます。

ネズミの被害がどこまで及んでいるか、現地で害獣駆除屋に見てもらう

ネズミが出ても終わりではありません

ネズミが家に出るのは、めずらしいことではありません。

東京都は、ねずみの被害相談の件数を月別に公表しています。4月から3月までの12か月ぶんが並んでいますが、年間の合計は資料に載っていません。編集部で12か月を足すと、次の数字になりました。

東京都のねずみ被害相談件数を12か月ぶん合計した(平成11年度〜15年度の月別平均から編集部が集計・2026年8月26日)

集計したもの 件数
月別平均のいちばん多い月(11月)2,572件
月別平均のいちばん少ない月(7月)1,017件
12か月を合計した年間の件数およそ17,480件

東京都ねずみ防除指針 資料「行政担当者のための ねずみについてよくある質問&回答集」生態Q3の月別グラフから編集部が集計

※平成11年度から15年度(1999年度から2003年度)の平均値です。現在の件数ではありません

かんたんに言うと、東京都だけで年間1万7千件を超える相談が寄せられていました。自分の家だけが特別ひどい状態になっている、という話ではありません。

相談が増えるのは10月と11月です。東京都は、寒くなる時期に暖かい家へ入ってくるため、と説明しています。

ただし、放置してよいという意味ではありません。何もしなければ被害は進みます。終わりではないが、放っておくと進むというのが正確なところです。

「終わり」と言われる理由は、繁殖の速さです

「終わり」という言葉の根拠は、ネズミがすぐ増えることにあります。

東京都は「1年で9,434匹」という計算を紹介しています

東京都の資料は、繁殖の条件を具体的に書いています。

一般にねずみの繁殖力は強く、生後 3 か月から出産し、条件が良ければ年に 6~7 回分娩し、1回に 6~10 匹程度の仔を生む。算術的には一つがいが 1 年で 9434 匹に増加するという計算があるが

※東京都ねずみ防除指針 資料 生態Q11(2026年8月26日確認)

生まれて3か月で出産を始めます。年に6〜7回、1回に6〜10匹。この条件だけで計算すると、1つがいが1年で9,434匹になります

インターネットで見かける「終わり」という言い方は、だいたいこの種の数字が出どころです。

同じ資料が、そこまでは増えないと書いています

引用した文章には、続きがあります。

実際には餌の量、巣の場所、仲間同士の争いなど、環境やねずみ集団内部の様々な制限要因があるので、そこまで増えることはない。

※東京都ねずみ防除指針 資料 生態Q11(2026年8月26日確認)

計算を紹介した行政の資料が、そのすぐあとで「そこまで増えることはない」と書いています。

理由として挙げられているのは3つです。餌の量、巣を作れる場所、そしてネズミ同士の争い。つまり家にある餌と場所の量が、増える数の上限を決めているということです。

かんたんに言うと、増える力があるのは事実です。ただし計算どおりには増えません。

ここからは編集部の判断ですが、9,434匹という数字だけを取り出して不安をあおる書き方は、資料の後半を落としています。

何が「終わる」と思っているかで、やることが変わります

「終わり」という言葉が指すものは、1つではありません。

「終わり」と思われているもの4つと、それぞれの実際(東京都ねずみ防除指針 資料をもとに編集部が整理)

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終わると思っているもの 実際に起きること 止める手だて
数が増え続ける増える力はあるが、餌と巣の場所が上限を決める餌を断ち、侵入口をふさぐ
建物が傷む・火事になる電気コードをかじってショートし、巣に引火することがある配線まわりを確かめ、巣を撤去する
衛生的に住めなくなるふんや死骸が残り、ダニが出ることがある見つけしだい片づける
駆除しても再発する作業は複数回必要なことが多い。ただし期間の目安はある侵入口の封鎖まで含めて頼む

火災について東京都は「家電製品の電気コードをねずみが齧ってショートさせたときに巣に引火し、火災を引き起こすことがある」と書いています(生態Q7)

自分がどれを恐れているかで、次にやることが変わります。4つ全部に同時に取りかかる必要はありません。

ふんが落ちている場合の見方はねずみのふんは大きさより場所で見ます、死骸が出た場合はねずみの死骸を見つけたときの片づけ方にまとめてあります。

なお、競合の記事では「資産価値が下がる」という項目もよく挙がります。ただしいくら下がるのかを示した公的なデータは見当たりませんでした。金額としては書けません。

この章でやること

  1. 4つのうち、自分がいちばん恐れているものを1つ決める
  2. その1つに対応する手だてから先に着手する

40万円・50万円は、東京都が書く金額と合いません

一般の家であれば、100万円以上にはならないと東京都は書いています。

「40万円でできますか」という問いが直近で増えています

ネズミ駆除について実際に検索されている質問を調べました。金額を確かめる問いが上位に並んでいます。

ネズミ駆除の費用に関する質問と相対需要(編集部調べ・2026年8月26日)

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検索されている質問 相対需要 いつから出ている問いか
ネズミ駆除は40万円でできますか?53直近90日
ネズミ駆除は50万円でできますか?26直近90日
ネズミ駆除は50万くらいしますか?13直近90日

相対需要はキーワード調査ツールの数値で、実際の検索回数ではありません

3つとも直近90日で出てきた問いです。多くの人が40万円から50万円という額を前提にして調べていることが分かります。

東京都が書いている金額を当てます

同じ資料には、業者に払う金額の目安が書かれています。

初回作業で 3 万~6 万、2 回目以降は 1 回あたり 1 万 5 千から 3 万(中略)家屋内外のすき間を封鎖する防そ工事は構造によって異なるが、5 万~10 万は考えた方がよい。

※東京都ねずみ防除指針 資料 業者Q3(2026年8月26日確認)

「防そ工事」というのは、家の隙間をふさぐ工事のことです。

そのうえで、上限についても書かれています。

一般家屋の場合、費用は 100 万円以上の単位はありえないし、依頼したネズミだけではなく、シロアリなどへ話を進めようとする業者は注意した方がよい。

※東京都ねずみ防除指針 資料 業者Q1(2026年8月26日確認)

一般の家であれば100万円以上にはならない、と行政の資料が書いています。

もう1つ、具体的な注意も書かれています。床下換気扇や調湿剤をすすめて100万円以上を請求された、という苦情が消費者センターに持ち込まれるそうです。そのうえでねずみ駆除にそうした作業は必要ないと書かれています。

作業内容ごとの金額の幅は2万円から20万円が目安になります。内訳はネズミ駆除の料金相場は2万〜20万円にまとめてあるので、見積書と突き合わせるときに使ってください。

この章でやること

  1. 見積書に100万円以上が出てきたら、何の作業が入っているかを聞く
  2. 床下換気扇や調湿剤が入っていたら、ネズミ駆除に必要かを確かめる

駆除には終わりがあります。作業回数は3回が最も多い

1回では終わらないことが多いものの、回数の目安は公表されています。

ねずみ駆除にかかった作業回数の内訳(東京都の資料が紹介している日本ペストコントロール協会の調査)

作業の回数 割合
3回18%
2回14%
4回14%
6回以上13%
5回7%
1回2%

東京都ねずみ防除指針 資料 業者Q3(2026年8月26日確認)。調査の一次資料そのものは確認していません

いちばん多いのは3回でした。1回で終わったのは2%しかありません。逆に、6回以上かかったものも13%あります。

期間についても記述があります。

一回で発生が収まる時もあるが、複数回の処置が必要なこともあり、期間も短期間で済むものから、2 ヶ月程度かかるものもあり、状況によりさまざまである。

※東京都ねずみ防除指針 資料 業者Q5(2026年8月26日確認)

2か月かかる場合もある、という書き方です。裏を返せば、終わりの時期を見積もれるということです。

同じ回答は「きちんとした契約が行われれば必ず効果が期待できる」とも書いています。ただし契約の内容がそろうことが前提になっている点は落とさないでください。効果を約束した文ではありません。

この章でやること

  1. 見積もりを取るとき、想定している作業回数と期間を聞く
  2. 1回で終わると言われたら、その根拠を確かめる

うちは何回で終わるのか、期間はどのくらいか。そこが知りたい人は、被害の状況を調べてもらう段階から始められます。

ネズミ駆除にかかる回数と期間を、現地で害獣駆除屋に見てもらう

「ふさぎきれない」は、侵入口の数を多く見積もった思い込みかもしれません

外とつながっている隙間は、通常はそれほど多くない、と東京都は書いています。

侵入のポイントとなる外部とつながった隙間は、通常はそれほど多くはない。たくさんある場合、一挙にすべての侵入場所を塞ぐのは難しい。目に付く隙間から塞いでいけば、次第に侵入ポイントが絞られてくる。

※東京都ねずみ防除指針 資料 技術Q4(2026年8月26日確認)

家じゅうに穴が開いていて手に負えない、と感じている人は多いはずです。ただし外へ通じている穴と、家の中の隙間は別のものです。ふさぐ必要があるのは前者だけです。

探すときの手がかりも書かれています。ネズミが通る場所には、体の汚れが付いて黒くなっていたり、足跡やかじり跡が残っていたりします。こうした痕跡はラットサインと呼ばれ、侵入口を見つける目安になります。

クマネズミは1.25センチの隙間があれば通り抜けます。ふさぐ場所の数と費用の関係は一軒家はふさぐ場所が9か所あるから高くなりますで説明しています。

一度に全部をふさぐ必要はありません。目につく隙間から順にふさいでいけば、侵入口は絞られていきます。

それでも住み続けられないと感じたときに、先に確かめること

引っ越しを決める前に、賃貸か持ち家かで使える手だてが変わります。

賃貸に住んでいる場合は、大家や管理会社に対応を求められる場面があります。家賃の減額について定めた条文もあります。詳しくは賃貸のネズミは誰の責任かにまとめてあります。

持ち家の場合は、家の隙間をふさぐ工事の範囲を先に決めることになります。工事の量で金額が動くためです。

相談先としては、住んでいる地域の保健所も選択肢に入ります。駆除そのものは行わない自治体が多いものの、相談には応じています。

引っ越しを決める前に確かめる4項目です。

  • 賃貸か持ち家か。賃貸なら大家と管理会社に伝えたか
  • 侵入口を実際に探したか。ラットサインを見たか
  • 業者の見積もりを取ったか。作業回数と期間を聞いたか
  • 恐れているのは4つのうちどれか(数・建物・衛生・再発)

4つとも手を付けていない段階で、引っ越しを決める必要はありません。

ネズミが出たら終わりなのかに関するよくある質問

よくある質問①

ネズミ駆除は40万円でできますか?

一般の家であれば、40万円は上振れの部類にあたります。

東京都は初回3万〜6万、2回目以降は1回1.5万〜3万、家の隙間をふさぐ工事は5万〜10万と書いています。そのうえで「一般家屋の場合、費用は100万円以上の単位はありえない」としています。40万円を提示されたら、内訳に何が入っているかを確かめてください。

よくある質問②

家にネズミが1匹いたら、全部で何匹いますか?

「1匹いたら何匹」という数字は、公的な資料に見当たりませんでした。

東京都が書いているのは繁殖の条件と、増え方を抑える要因のほうです。実際に何匹いるかは、ふんの量と落ちている場所から見当をつけることになります。見方はふんの場所で相手のネズミが分かりますで説明しています。

よくある質問③

ネズミは勝手にいなくなりますか?

家の状況が変わらなければ、住み続けると書かれています。

東京都は、家屋内の状況がそのままなら従来どおり生息し続ける、としています。餌と巣の材料があり、外から入れる隙間が残っている限り、待っていても解決しません。

よくある質問④

ネズミ駆除は何回で終わりますか?

東京都の資料が紹介している調査では、3回が18%で最も多くなっています。

2回と4回がそれぞれ14%、6回以上が13%、5回が7%、1回は2%でした。期間は短期間で済むものから2か月程度かかるものまであり、状況によって変わると書かれています。

よくある質問⑤

ネズミが出た家は資産価値が下がりますか?

下がる金額を示した公的なデータは見当たりませんでした。

東京都の資料に書かれているのは、建物への被害と、電気コードをかじられて火災につながることがある、という点です。金額としての影響は確認できないため、この記事では書きません。

よくある質問⑥

ネズミが出やすい時期はありますか?

東京都への相談は10月と11月に多くなっています。

月別の平均で見ると11月が2,572件で最も多く、7月の1,017件と比べて2.5倍ほどの開きがあります。寒くなる時期に暖かい家へ入ってくるためと説明されています。ただしこの数字は平成11年度から15年度のもので、現在の件数ではありません。

まとめ:終わりかどうかは、回数と期間と金額で測れます

「ネズミが出たら終わり」と言われる根拠は繁殖の速さです。ただし東京都は「1つがいが1年で9,434匹」という計算を紹介しています。そのうえで餌の量や巣の場所などの制限があるため、そこまで増えることはないと書いています。

費用も青天井ではありません。一般の家なら100万円以上にはならないとされ、作業回数は3回が最も多く、期間は2か月かかる場合もあると公表されています。

終わりかどうかは気分ではなく、回数と期間と金額で測れます。

やることは次の順番です。

  1. 「終わり」と思っているものが4つのうちどれかを決める
  2. ラットサインを手がかりに、外へ通じる隙間を探す
  3. 見積もりを取り、作業回数と期間を聞く
  4. 100万円以上を提示されたら、何の作業が入っているかを確かめる

駆除の方法を最初から知りたい場合はネズミ駆除の方法を完全解説から読んでください。

隙間を探してみたけれど見つからなかった。そういう場合は、どこから入っているかを調べるところから頼めます。

ネズミの侵入口がどこにあるか、害獣駆除屋に調べてもらう
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ヨシオ
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自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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