杉並区はネズミを駆除しない|区が動く生き物と、動かない生き物の線引き
天井裏で物音がする、フンを見つけた。杉並区でネズミの相談先を探すと、業者一覧のページばかりが並びます。
区は何かしてくれるのか。答えは先に書きます。杉並区はネズミの駆除をしません。ただし同じ課が、スズメバチの巣とカラスの巣は撤去し、アライグマには捕獲用の檻まで設置します。
この記事では2026年8月17日に杉並区の公式ページを確認し、区が動く生き物と動かない生き物の線引きを整理しました。薬剤の配布があるという情報の裏取りも扱います。
- 杉並区はネズミを駆除しない。するのは駆除方法の指導と業者の紹介まで
- 同じ課がスズメバチの巣とカラスの巣は撤去し、アライグマには捕獲用檻を設置する
- 殺そ剤や粘着シートの配布・貸出は、区の公式ページに記載を確認できなかった
- やること:場所を確かめる → 環境課(03-5307-0665)へ電話 → 天井裏なら業者を2社比較

区がしてくれるのは指導と紹介までで、実際にふさぐ作業は自分で手配することになります。
区がするのは、駆除方法の指導と業者の紹介までです。
区の公式ページには、「区ではネズミの駆除はしておりません。ねずみの駆除方法の説明や市販の対策グッズの案内や専門業者の紹介を行っております」と書かれています(2024年3月21日更新、2026年8月17日確認)。
期待できるのは情報であって、作業ではありません。ここを先に確定させておくと、動き方が決まります。
窓口は保健所ではなく環境部環境課生活環境担当です。
杉並区のネズミ相談窓口
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 担当 | 環境部 環境課 生活環境担当 |
| 所在地 | 〒166-8570 杉並区阿佐谷南1-15-1 |
| 電話 | 03-5307-0665 |
業者の紹介を希望する場合は、公益社団法人東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)か、環境課の「有害鳥獣等相談110番」(同じ03-5307-0665)が案内されています。
「駆除しない」と分かっても、電話する価値はあります。区内で出るネズミの種類や侵入経路について説明が受けられ、業者の紹介先も教えてもらえるためです。
区が駆除しないぶん、金額の判断は自分ですることになります。
ネズミ駆除の見積書に並ぶ主な項目
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| 項目 | 中身 | 金額への効き方 |
|---|---|---|
| 調査 | 侵入口と通り道を探す | 無料の会社と有料の会社がある |
| 駆除 | 殺そ剤・粘着シート・捕獲器 | 基本の作業 |
| 侵入口の封鎖 | 1cmの隙間までふさぐ | 箇所が増えるほど上がる |
| 清掃・消毒 | 糞尿の撤去と消毒 | 範囲で変わる |
| 保証 | 再発したときの再施工 | 年数と対象で変わる |
編集部が過去に調べた業者の料金の内訳から整理した(2026年8月24日時点)。
かんたんに言うと、薬をまく作業より、穴をいくつふさぐかで金額が決まります。
編集部で調べた料金相場は2万〜20万円でした。10倍の幅があります。一軒家の場合、ふさぐ場所は9か所にのぼることがあります。
内訳は一軒家のネズミ駆除の費用|ふさぐ場所が9か所あるから高くなります、相場の全体像はネズミ駆除の料金相場は2万〜20万円にまとめました。
要確認:杉並区の相場を公表している公的な資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。箇所数が分からないうちは、金額も出ません。
区が動かないと分かったら、次は業者の選び方です。
- 侵入口の封鎖が見積もりに入っているか。何か所か
- 調査に費用がかかるか
- 糞尿の清掃と消毒が入っているか
- 保証の年数と、再発したときの対象範囲
- 見積書が概算か、確定した金額か
封鎖の箇所数を聞かないまま契約しないでください。駆除だけで終わると、同じ穴から次が入ります。
業者の選び方は害虫駆除業者の選び方|悪質業者の見分け方と契約前の確認ポイントにまとめています。
同じ課の所管でも、生き物によって区の動き方はまったく違います。
環境課生活環境担当の所管業務一覧(2025年2月13日更新)を読むと、区がどこまで手を出すかが生き物ごとに書き分けられています。これを関与の強い順に並べ替えました。
杉並区 環境課生活環境担当の関与を4段階に整理【編集部の整理】
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| 段階 | 区がすること | 対象 |
|---|---|---|
| 1 | 区が作業する | スズメバチの巣の駆除(活動期)/カラスの巣の撤去(繁殖期) |
| 2 | 区が器具を設置する | 有害鳥獣の捕獲(アライグマ、ハクビシンの捕獲用檻の設置) |
| 3 | 区が器具を貸す | みどりの害虫(散布機の貸出) |
| 4 | 区は指導のみ | ねずみ、昆虫等の駆除方法の指導 |
段階分けは所管一覧の記述から編集部が整理したものです。区が公式に4段階と示しているわけではありません。
ネズミは最下段です。区が巣を撤去する生き物も、檻を設置する生き物も、器具を貸す相手もいるなかで、ネズミだけが指導で終わります。

「区に言えば何とかなる」と思って電話すると、この差でつまずきます。
理由までは公表されていません。ただ、スズメバチやカラスは通行人に危害が及ぶ、アライグマやハクビシンは特定外来生物や鳥獣保護法が絡むといった事情の違いは想像できます。ここは編集部の見方であり、区の説明ではありません。
読者にとって実務的な意味は1つです。同じ電話番号にかけても、困っている相手が何かによって出てくる答えが変わるということです。
所管名と実際の対応にはずれがある
所管一覧の書き方には、一度読んだだけでは気づきにくい点があります。
ねずみに関する業務は、一覧では「ねずみ族、昆虫等の駆除及び消毒に関すること」と書かれています。「駆除」という語が入っています。
その直後に「ねずみ、昆虫等の駆除方法の指導」という項目が続き、ねずみのページでは駆除をしないと明記されています。
つまり所管の名称に駆除が含まれていても、区民向けに提供されるのは指導です。所管業務の名前を根拠に「区が駆除してくれる」と読むと外れます。
同じ課は水害時の消毒作業も担当しています。区が自ら作業する場面は存在しますが、個人宅のネズミはそこに含まれていません。
区の公式ページは、殺そ剤も粘着シートも購入先を案内しています。
書かれているのは次の内容です。殺そ剤と粘着シートは薬局や日用・雑貨を扱うスーパーなどで、生けどりかごなどは金物店などで購入できる、というものです。
一方、インターネット上には杉並区が捕獲器の貸出や殺鼠剤の配布を行っているという記述が見られます。ただし今回確認した範囲では、区の公式ページにそれを裏づける記載を見つけられませんでした。
ここは断定を避けます。ページに書かれていないだけで、窓口で相談すれば対応がある可能性は残ります。
確実なのは、公式ページ上は「買ってください」という案内になっていることです。無料でもらえる前提で予定を立てないほうが安全です。
気になる場合は、電話で次のように聞けば1分で片づきます。
- 殺そ剤や粘着シートの配布、捕獲器の貸出はありますか
- ない場合、どこで買うのがよいですか

ネットの「無料でもらえる」を信じて窓口へ行くと、往復の時間だけが消えます。
なお区の制度は変わります。この記事の内容は2026年8月17日時点の確認結果なので、最新は区へ直接お問い合わせください。
大田区にはネズミで無料の業者派遣制度がありますが、杉並区にはありません。
同じ東京23区でも、ネズミへの対応は区ごとに決まっています。隣の区の話がそのまま通用しない分野です。
杉並区と大田区のネズミ対応の違い
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| 項目 | 杉並区 | 大田区 |
|---|---|---|
| 区による駆除 | しない | しない |
| 業者の無料派遣 | なし | あり(駆除は対象外) |
| 器具・薬剤 | 公式ページに配布・貸出の記載を確認できず | ― |
| 窓口 | 環境部環境課生活環境担当 | 生活衛生課 |
大田区の制度の中身は大田区は区が無料で業者を派遣してくれるで扱っています。派遣されても駆除まではしてもらえない点に注意が必要です。
杉並区の読者にとっての結論は単純です。区の制度をあてにする選択肢が最初から無いため、自費で対応する前提で計画を立てることになります。
そのぶん、動き出しは早くできます。制度の可否を調べる時間が要らないためです。
天井裏にいるネズミには殺そ剤が効かないと、区が説明しています。
これは市販品を買う前に知っておきたい情報です。区の公式ページには、建物の天井裏にいる時のねずみは餌を食べないので殺そ剤の効果は期待できないと明記されています。
市販品で対処できる場面・できない場面
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| 場面 | 市販品の見込み | 区の説明にある根拠 |
|---|---|---|
| 屋内で通り道が分かる | 粘着シートで取れることがある | 通り道・壁ぎわ・コーナーに置く。大規模に敷きつめると効果的 |
| 出入り口が特定できた | 応急措置になる | 金網・金属たわしなどでふさぐとよい |
| 天井裏にいる | 殺そ剤は期待できない | 天井裏のねずみは餌を食べない |
| 粘着部分が汚れる場所 | 効果が落ちる | 水分やほこりが付くと効果が薄れる |
区は、殺そ剤を使う際は喫食性を高めるため食べ物・植物・石鹸等を片付けるよう案内しています。
区内で見られるのはドブネズミとクマネズミの2種です。区の説明では、ドブネズミの多くは庭先や床下で活動し、クマネズミは建物内に侵入してきます。
つまり天井裏の物音はクマネズミの可能性があり、その場合は殺そ剤という選択肢が最初から弱いことになります。
侵入口についても具体的な記載があります。ネズミは2センチ程度のわずかな隙間からでも自在に出入りするとされ、通風口、換気扇、ドアの隙間、エアコンのホース取り付け口、床下、屋根の隙間、排水管のほか、電線を伝ってくることもあります。
粘着シートを使うときの注意も具体的です。区は、ネズミは警戒心が強いため配置場所にも工夫が必要だと説明しています。適当に1枚置いて様子を見る、という使い方は想定されていません。
殺そ剤についても条件が付きます。喫食性を高めるため、食べ物や植物、石鹸などを片付けてから使う必要があるとされています。
このほか区は、圧殺式わな(パチンコ)や生けどりかごといった器具も紹介しています。いずれも購入して自分で設置する前提です。

市販品は「置けば効く」ものではありません。区の説明どおりに使って初めて期待できます。
自分でやる場合の手順は自分でできる手順と業者の選び方にまとめています。東京都が公開している「都民のためのねずみ防除読本」も区が参考資料として案内しています。
天井裏に入られている場合は、市販品での解決を待たずに切り替えたほうが早く済みます。
区の制度がない以上、判断は自分で下すことになります。目安を整理します。
業者へ切り替える判断
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 庭先や床下で1匹見た | まず市販品と侵入口ふさぎを試す余地がある |
| 天井裏で音がする | 殺そ剤が効きにくい。業者の検討へ |
| 侵入口が見つからない | 建物の構造の問題。業者の検討へ |
| 市販品を試して被害が続く | 巣が残っている可能性。業者の検討へ |
判断の目安は編集部が区の説明をもとに整理したものです。
切り替えると決めたら、見積もりの前に確認しておく項目があります。
- 侵入口をふさぐ工事が料金に含まれるか
- 天井裏の清掃と消毒が含まれるか
- 再発したときの保証はあるか。対象は施工箇所だけか
全額が自己負担になるため、提示された金額が妥当かどうかは1社では判断できません。料金の目安はネズミ駆除の料金相場と作業内容別の費用で扱っています。
内訳を項目ごとに出す業者を2社そろえると、差が出ている場所が見えてきます。

内訳を項目ごとに出す会社を2社そろえたい、でも1社目の当てしかない。その2社目として使ってください。
駆除ザウルスと条件を比べる、もう1社を確保したい人向け。現地調査・見積もりは無料。申し込むときは、天井裏の清掃と消毒が料金に含まれるかを確認する。
来ません。
区の公式ページに「区ではネズミの駆除はしておりません」と明記されています。受けられるのは駆除方法の説明、市販の対策グッズの案内、専門業者の紹介です。
区の公式ページに配布・貸出の記載を確認できませんでした。
公式ページでは、殺そ剤と粘着シートは薬局やスーパーで、生けどりかごは金物店などで購入できると案内されています。ネット上には配布があるとする記述も見られるため、必要であれば環境課(03-5307-0665)へ直接ご確認ください。
はい、対応が分かれています。
環境課生活環境担当の所管一覧には、スズメバチの巣の駆除(活動期)とカラスの巣の撤去(繁殖期)が業務として並んでいます。一方でねずみは「駆除方法の指導」までです。理由は公表されていません。
ねずみの相談窓口として案内されているのは環境部環境課生活環境担当です。
電話番号は03-5307-0665で、業者紹介を受け付ける「有害鳥獣等相談110番」も同じ番号です。用件を伝えれば案内してもらえます。
音だけでは断定できません。
杉並区の環境課はアライグマ・ハクビシンの捕獲用檻の設置も所管しており、正体が変われば区の対応も変わります。まずは環境課に状況を伝えて相談してください。
杉並区のネズミ対応は、指導と業者紹介までです。
同じ課がスズメバチの巣を駆除し、カラスの巣を撤去し、アライグマには檻を設置するなかで、ネズミだけが最下段に置かれています。制度をあてにする選択肢は最初からありません。
天井裏で音がするなら殺そ剤は効きにくいので、市販品を試す時間を短く切り上げ、内訳を出す業者を2社比べてください。

紹介された1社だけでは、提示された金額が妥当か判断できません。並べる相手として使えます。

