カメムシ対策は8〜9月にやります|暗くて狭い隙間に集まる性質から

Claude
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「カメムシの最強の対策」を探して、このページに来た人が多いはずです。

実際、いちばん多く検索されている質問は「カメムシの最強の対策は?」でした。次に多いのが「カメムシ対策で一番効果的な方法は?」です。

先に書いておきます。カメムシ対策に順位表は作れません。公的な資料に順位が載っていないからです。

ただし、カメムシが集まる条件は実験で特定されています。農研機構がその実験を公開しています。条件は2つで、暗さ狭さです。

この記事では、その2つから逆算して、何をいつやるかを書きます。

この記事の結論
  • カメムシ対策に「最強の1つ」はありません。資料が裏付けているのは暗さと狭さの2つだけです
  • 農研機構の実験では、両方の触角を切ったカメムシは集団を作れませんでした
  • 家に入ってくるのは8〜9月です。夏に羽化した成虫が、越冬場所を探して動き始めます
  • 入口は2〜3mmの隙間です。窓・サッシ・玄関を先に見ます
  • あなたがやること:暗くて狭い隙間を減らす → 見つけてもつぶさない → 手に負えなければ業者に相談する

すでに家の中で何匹も見ていて、隙間を自分で探すところから始める気力がない人は、現地を見てもらうところから頼めます。

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カメムシ対策に「最強」の順位表は作れません

カメムシの対策方法に順位を付けた公的資料は、探した範囲では見つかりませんでした。

農研機構の資料も、石川県の資料も、「この方法がいちばん効く」という書き方をしていません。書いてあるのはカメムシがどういう場所を選ぶかです。

かんたんに言うと、資料は「効く順番」ではなく「集まる条件」を教えてくれます。

だから、この記事は方法をランキングしません。集まる条件を書いて、そこから逆算します。

カメムシが集まる条件は、実験でわかっています

農研機構の果樹研究所が、クサギカメムシの越冬集団について実験の結果を公開しています。

もともとの目的は、家の対策ではありませんでした。越冬中のカメムシを捕まえる人工トラップを作るための研究です。

そのために、「どういう条件だとカメムシが集まるのか」を調べています。

両方の触角を切った成虫は、集団を作れませんでした

農研機構は、休眠中のクサギカメムシ10個体を、10℃の閉鎖空間(290×215×55mm)に放しました。

結果は次のとおりです。

クサギカメムシ休眠成虫10個体を10℃条件下で閉鎖空間(290×215×55mm)に放すと、光の有無にかかわらず、成虫は著しい集合性を示す

そのうえで、農研機構は触角を切った個体でも同じ実験をしています。

両触角を切除した成虫は集団を全く形成できない

かんたんに言うと、カメムシは触角で仲間を感じ取って集まっています。近くにいる仲間からの刺激が、集団を作る引き金になっているということです。

触角で仲間を感じ取るこの性質が、「1匹見たら、そのうち増える」の中身です。1匹が入ってきた家に次が入ると、その2匹が互いの刺激で留まりやすくなります。

弱い明かりがあっても、暗いほうへ移動しました

農研機構は、暗い部分のある閉鎖空間(175×80×25mm)でも実験しています。

暗部を有する閉鎖空間(175×80×25mm)に休眠成虫を放すと、弱照明条件下(14℃、330~620lx)であっても、成虫は暗室に好んで定位・定着

330〜620ルクスは、部屋の明かりが点いている程度の明るさです。その明るさがあっても、カメムシは暗いほうを選んで居着きました。

温度についても書かれています。10〜24℃の範囲では、温度そのものは場所選びに直接影響しませんでした。温度が効くのは、カメムシがどれだけ活発に動くかという部分です。

農研機構の実験でわかったこと(クサギカメムシ)

調べたこと 結果
10個体を閉鎖空間に放つ光の有無にかかわらず、著しい集合性を示した
両方の触角を切除する集団を全く形成できなかった
弱い明かり(330〜620lx)を当てる暗い部屋のほうに定位・定着した
温度を10〜24℃で変える場所選びには直接影響しなかった

出典:農研機構 果樹研究所「クサギカメムシ越冬集団の形成には触角を介した相互刺激と暗所選好が関与する」(2010年)

ここで1つ、はっきりさせておきます。この実験が特定したのは、触角による刺激と、暗い場所を選ぶ性質の2つです。匂いで集まる、あるいは匂いで逃げるという話は、この資料には出てきません。

家に来るのは8〜9月です|越冬場所を探して動き始めます

「カメムシ対策はいつすればいいですか?」という質問も検索されています。

石川県の病害虫防除室が、クサギカメムシの1年の動きを公開しています。

8月頃に羽化した新成虫は生殖休眠のため交尾することなく、次第に越冬場所付近へと移動します

つまり、夏の終わりに大人になったカメムシが、そのまま冬を越す場所を探し始めます。

移動先については、こう書かれています。

気温の低下と共に、樹皮の隙間、落葉中、積み重ねた木材、石の割れ目等、物と物の間の狭く暗い場所や家屋等に潜入して越冬します

「物と物の間の狭く暗い場所」と「家屋」が並べて書かれています。カメムシにとって、家は木材の隙間や石の割れ目と同じ扱いです。

農研機構が人工トラップを作ろうとした条件を思い出してください。暗くて狭い閉鎖空間でした。対策していない家は、その条件をそのまま出しています。

石川県は、カメムシを見つけたときの困りごとにも触れています。

冬季が寒冷な地域では、越冬のために屋内に侵入し、刺激を感じると強い悪臭を放つ衛生害虫でもあります

なお、石川県はかほく市に予察灯(100W水銀灯)を置いて、飛んできたカメムシの数を毎年数えています。飛来が急に増えるのは、新成虫が羽化する8月です。

数は年によって変わります。石川県の資料にある年は1,401頭で、平年より70%ほど多い数でした。

かんたんに言うと、カメムシの数は年ごとに違います。「今年は多い」と感じるのは、気のせいとは限りません。

入口は2〜3mmの隙間です|パテと隙間テープでふさぐ順番

どこから入ってくるのかは、アース製薬が公開しています。

アース製薬の資料では、2〜3mmの狭い隙間があれば屋内に入れてしまうと書かれています。入口として挙がっているのは、窓・サッシ・玄関です。

2〜3mmは、シャープペンシルの芯を2本並べたくらいの幅です。目で見て「隙間がある」と思わない場所でも通れます。

網戸まわりの隙間については、網戸の虫は開け方で減りますで、網目の細かさと開け方を数字で書いています。網戸を閉めているのに虫が入る人は、網戸の記事を先に読んでください。

やる順番は次のとおりです。

ステップ①

まず窓とサッシの合わせ目を見ます

窓を閉めた状態で、外の光が線になって見える場所を探します。光が漏れていれば、そこは隙間です。

サッシの下側と、窓を半分開けたときにできる縦の隙間が、見落としやすい場所です。

ステップ②

次に玄関のドア下と郵便受けを見ます

玄関ドアの下端と床のあいだには、たいてい隙間があります。郵便受けの投入口も、外と直接つながっています。

ステップ③

換気口と配管の通し穴をふさぎます

エアコンの配管が壁を通る穴と、換気扇の外側が残りやすい場所です。パテや隙間テープでふさぎます。

ステップ④

暗くて狭い場所そのものを減らします

家の外に、段ボールや木材を積んだままにしていないかを見ます。積み重ねた木材は、石川県の資料が越冬場所として名前を挙げている場所です。

ここまでの4つは、すべて「暗くて狭い場所を減らす」という1つの狙いでつながっています。

やってはいけないのは、つぶすことです

「カメムシ対策でやってはいけないことは?」も検索されている質問です。

答えははっきりしています。つぶさないことです。

石川県の資料に、「刺激を感じると強い悪臭を放つ」と書かれています。つぶす行為は、いちばん強い刺激です。

アース製薬も、見つけたカメムシについては「ニオイを出す前に仕留めることがポイント」と書いています。押しつぶすのではなく、速効性のあるエアゾール剤を使うという意味です。

臭いが服や床に付くと、そのあとの掃除のほうが手間になります。

検索されている9つの方法を、資料で確かめました

カメムシ対策として、いろいろな方法が検索されています。ハッカ油、ミント水、木酢液、唐辛子、酢、歯磨き粉、レモン、ペットボトル、洗濯ネットなどです。

これらが資料に載っているかどうかを、1つずつ確かめました。

検索されている方法と、資料での扱い(2026年9月1日時点)

検索されている方法 農研機構・石川県・アース製薬の資料での扱い
ハッカ油スプレー記載なし
ミント水・ミントスプレー記載なし
木酢液記載なし
唐辛子記載なし
記載なし
歯磨き粉記載なし
レモン記載なし
ペットボトルで捕まえる記載なし
洗濯ネット記載なし
隙間をふさぐ石川県が「物と物の間の狭く暗い場所」への潜入を挙げている
侵入防止スプレーを窓やサッシに塗るアース製薬が塗布する場所として窓・サッシ・玄関を挙げている

「記載なし」は、効果がないという意味ではありません。上の3つの資料に書かれていないという意味です。

かんたんに言うと、11個のうち、資料に裏付けがあるのは下の2つだけでした。

「最強の対策は?」という質問への、いまのところの答えはこうなります。順位は付けられませんが、資料が支持しているのは隙間と暗さへの対処です。

業者に頼めます|ただし4社中2社は一覧に載せていません

カメムシを業者に頼めるのかどうかを、実際に4社の公開ページで調べました。

害虫駆除サービス4社の対応表記(2026年9月1日に各社の公開ページで確認)

サービス カメムシの項目
ダスキン 害虫獣駆除サービスあり(「クモ・ナメクジ・カメムシ・アリ」というカテゴリ)
くらしのマーケットあり(「カメムシ駆除」という独立したカテゴリ)
害虫駆除110番の相談フォームなし(8つの選択肢に無く、「その他」を選ぶ)
害虫駆除屋の申込フォームなし(7つの選択肢に無く、「その他の害虫」を選ぶ)

4社のうち2社は、対応する害虫の一覧にカメムシを載せていません。

一覧に載っていないことは、「断られる」という意味ではありません。どちらのフォームにも「その他」の枠があります。ただし、申し込むときにカメムシという項目を選べないことは、先に知っておいたほうがいい情報です。

業者そのものの選び方は、害虫駆除業者のおすすめを10社で検証に、金額の出し方と誰が作業に来るかを書いています。金額の目安は一軒家の害虫駆除費用にあります。

隙間を自分で探してみたけれど、どこから入っているのか見当が付かなかった人は、侵入口を探してもらうところから頼めます。

カメムシの侵入口がどこか、害虫駆除屋に現地で見てもらう

カメムシ対策に関するよくある質問

よくある質問①

カメムシ対策はいつすればいいですか?

8〜9月です。石川県の資料では、8月頃に羽化した新成虫が、そのまま越冬場所付近へ移動を始めます。

気温が下がってから隙間をふさいでも、すでに中に入っている個体には効きません。入られる前に終わらせるのが、いちばん楽です。

よくある質問②

カメムシが大量発生するのはなぜですか?

農研機構の実験で分かっているのは、カメムシが触角で仲間を感じ取り、暗い場所を選んで集まるということです。1匹ずつ別々に来ているのではなく、集まる仕組みがあります。

なお、「今年はなぜ多いのか」は、農林水産省が出している発生予察の注意報の件数で追えます。令和6年(2024年)は61件、令和7年(2025年)は18件で、年により3倍以上ひらきます。年ごとの数字はカメムシ大量発生は年で3倍ちがいますにまとめました。

よくある質問③

カメムシ対策でやってはいけないことは何ですか?

つぶすことです。石川県の資料に、刺激を感じると強い悪臭を放つと書かれています。

つぶす代わりに、アース製薬は速効性のあるエアゾール剤を挙げています。

よくある質問④

ハッカ油やミントはカメムシに効きますか?

農研機構・石川県・アース製薬の3つの資料には、ハッカ油やミントの記載がありません。

効かないという意味ではなく、この3つの資料では確かめられないという意味です。

これらの資料が集合の条件として挙げているのは、触角を介した刺激と、暗い場所を選ぶ性質の2つです。匂いについては触れていません。

よくある質問⑤

洗濯物にカメムシが付くのを防ぐには?

取り込む時刻について書いた資料は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。

分かっているのは時期のほうです。石川県の予察灯では、飛来が急に増えるのは8月でした。カメムシが飛び回る時期に外干しをすると、洗濯物に付く機会も増えます。

取り込むときに、洗濯物を1枚ずつ広げて見るのが確実です。

まとめ:カメムシ対策は、暗い隙間を減らすことです

カメムシ対策に「最強の1つ」はありません。順位を付けた公的資料が存在しないからです。

代わりに分かっているのは、カメムシが集まる条件です。農研機構の実験では、両方の触角を切った成虫は集団を作れず、弱い明かりがあっても暗いほうへ移動しました。

石川県の資料では、8月に羽化した成虫が、狭くて暗い場所や家屋へ潜り込んで冬を越します。

つまり、対策していない家は、カメムシを集める条件をそのまま出しています。

やることを順番に書きます。

  • 8〜9月のうちに始める。気温が下がってからでは遅い
  • 窓とサッシの合わせ目で、光が線になって見える場所を探す
  • 玄関ドアの下端と郵便受けを見る
  • エアコンの配管穴と換気扇の外側をふさぐ
  • 家の外の段ボールや積んだ木材を片づける
  • 見つけてもつぶさない。臭いが付くと掃除のほうが手間になる

ここまで読んで「うちのどこが入口なのか分からない」と思った人は、9月のうちに現地を見てもらうと、冬に入る前に間に合います。

冬に入られる前に、カメムシの侵入口を害虫駆除屋に見てもらう
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ヨシオ
ヨシオ
自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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