アナグマを見つけたらまず3つ確かめる|国のマニュアルが書く痕跡と柵の高さ
庭や道端でアナグマらしい獣を見て、どうすればいいか調べていると思います。
先に、いちばん大事なことを言います。
その場で捕まえようとしないでください。
アナグマは在来種で、捕獲には許可が要ります。
そのうえで、確かめることが3つあります。時間帯・見間違い・痕跡です。
この記事では、農林水産省のマニュアルの記載をもとに整理します。
「昼に見たから病気では」と心配している人は、最初の章だけでも読んでください。
- その場で捕まえない。アナグマは在来種で、捕獲には許可が要る
- 日中に見ても異常ではない。国のマニュアルが「日中でも見かけることが多い」と書いている
- ハクビシンと間違えやすい。理由は鼻筋が白いこと
- 庭に直径5cm程度の穴が点々とあれば、餌を探した痕跡

すでに床下や庭に住み着かれているようなら、追い出しと封鎖の話になります。その段階なら見てもらうところから始められます。
まず、捕まえてよいかどうかから片づけます。
ニホンアナグマは在来種です。
農林水産省のマニュアルは「ニホンアナグマは日本固有の動物であり、タヌキと同様に古くから生息している在来種である」と書いています。
※出典:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル−アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ−(中型獣類編)」令和5年度版・2024年3月(2026年8月27日確認)
在来の獣は鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕まえることができません。
同じ「屋根裏や庭の獣」でも、特定外来生物のアライグマとは手続きの道が別になります。
許可の要否と手順は害獣駆除は「捕まえていいか」で手順が変わるにまとめてあります。
なお、許可を出すのが県か市町村かは地域で分かれます。山梨の害獣駆除で市町村に頼めるのは11種だけでは、アナグマが市町村の11種に入っていませんでした。
「昼間に見たけれど、病気なのでは」という心配をよく見ます。
マニュアルはこう書いています。
薄明薄暮期に活発になるが、アナグマは日中でも見かけることが多い
つまり、昼に見かけること自体は普通です。
かんたんに言うと、時間帯だけで異常かどうかは判断できません。
体の大きさは鼻先から尾の先まで60〜90cm程度で、オスのほうが大きくなります。
体重の幅が大きいのも特徴です。4〜15kgと書かれていますが、これは冬眠のためです。
11月から4月は冬眠します
アナグマは11月から4月にかけて冬眠します。
マニュアルは「最長7ヶ月に渡る冬眠を巣穴で乗り切るために、冬に向けて脂肪を溜め込む」としています。
秋に見かけた個体が太って見えるのは、そのためです。
見た相手がアナグマだったかどうかは、顔で決まります。
マニュアルは、アナグマの顔を「顔は全体が白く頭部から目の下にかけて黒い模様がある」とし、そのうえで「鼻筋が白いという点でハクビシンに間違われることも多い」と書いています。
3種を並べます。
見間違えやすい3種の手がかり(2026年8月27日確認)
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| アナグマ | ハクビシン | アライグマ | |
|---|---|---|---|
| 顔 | 全体が白く、頭部から目の下に黒い模様 | 中央に白い線 | 眉間に黒い筋、目の周りのマスク模様 |
| 尾 | 短くて太い | 長い。縞は無い | 長く、リング状の縞 |
| 体つき | 扁平。頭が小さく鼻先が長い | 細長い | ― |
| 爪 | 四肢に長く鋭い5本のかぎ爪 | ― | 指が長く人の手に似た足跡 |
| 得意なこと | 穴を掘る | 木登り・狭い場所 | 木登り・物を掴む |
出典:アナグマの記載は前掲の農林水産省マニュアル。ハクビシン・アライグマは環境省「アライグマ防除の手引き」(平成26年3月改訂)。
かんたんに言うと、尾が短くて体が平たければアナグマです。
尾に縞があればアライグマなので、そこはタヌキとアライグマの違いは尾のリングで先に切り分けてください。
アライグマだった場合は感染症の扱いが別なので、アライグマは危険かも読んでください。
姿を見ていなくても、庭に痕跡が残ります。
マニュアルは、アナグマの餌の探し方をこう説明しています。ミミズを主な食料資源としていて、土の中の餌を探すときは前肢で少し掘りながら鼻先をねじ込むという行動をとります。
直径5cm程度の小さな穴が点々とある場合には、アナグマの餌を探した痕跡である可能性がある
芝生や畑に小さな穴が並んでいたら、それです。
そして、柵を考えている人に大事な記載があります。
マニュアルは「土を掘る能力に優れている一方で、木登りの能力や狭い通路の移動能力はアライグマやハクビシンに比べると劣る」としながら、こう続けています。
しかし、慣れれば金網柵を自由自在に上り下りでき、高さ60cmのトタン柵を乗り越えることもできる
さらにぶどう棚の上に登って食害した報告もあるとして、「登れない動物」という思い込みは危険であると書いています。
ここからは編集部の見方です。
穴を掘る獣だからと、地面だけ塞いでも足りません。掘る側と登る側の両方を見ることになります。
この章のやること
- 庭に直径5cm程度の穴が点々としていないかを見る
- 柵を立てるなら、60cmでは足りないという前提で高さを決める
- 巣穴らしい場所が見つかったら、自分で塞ぐ前に相手が中にいないかを確かめる

巣穴が敷地内にあるのか、隣接する斜面から来ているのかは、掘り方を見ないと分かりません。巣穴の位置を見てもらうところから頼めます。
そうとは限りません。農林水産省のマニュアルは「薄明薄暮期に活発になるが、アナグマは日中でも見かけることが多い」と書いています。時間帯だけでは判断できません。
いけません。ニホンアナグマは在来種で、鳥獣保護管理法の対象です。捕獲には許可が必要で、許可を出すのが県か市町村かは地域によって分かれます。
尾と体つきです。アナグマは尾が短くて太く、体が扁平です。ハクビシンは尾が長く、顔の中央に白い線があります。どちらも鼻筋が白いので、顔だけでは迷います。
直径5cm程度の穴が点々としている場合、アナグマが鼻先をねじ込んで餌を探した痕跡である可能性があります。主な食べ物はミミズです。
高さが要ります。マニュアルは「慣れれば金網柵を自由自在に上り下りでき、高さ60cmのトタン柵を乗り越えることもできる」としています。ぶどう棚に登った報告もあり、「登れない動物」という思い込みは危険だと書かれています。
アナグマを見つけたら、確かめることは3つでした。
まず捕まえないこと。ニホンアナグマは在来種で、捕獲には許可が要ります。
次に時間帯。日中に見かけても異常ではありません。国のマニュアルが「日中でも見かけることが多い」と書いています。
そして見間違い。鼻筋が白いのでハクビシンと迷いますが、尾が短くて体が扁平ならアナグマです。
庭に直径5cm程度の穴が点々としていれば、餌を探した痕跡です。
やること
- その場で捕まえず、距離を取る
- 尾の長さと体つきで、ハクビシン・アライグマと切り分ける
- 柵を立てるなら、60cmでは足りない前提で高さを決める

巣穴が敷地のどこから続いているのかは、掘ってみないと分かりません。範囲が読めないうちは、自分で埋めないほうが安全です。

