マットレスのダニ駆除は乾かしてから吸う|置くだけの商品に措置命令
マットレスは干せません。洗えません。
だから「置くだけ」の商品に手が伸びます。
その効果の表示に、消費者庁が措置命令を出しました。
- 消費者庁は2025年3月14日、ダニの捕獲効果をうたう2社5商品に措置命令を出した
- 表示例は「3次元ダニ捕りシートだから1枚でなんと25万匹捕獲!」
- 根拠の資料は提出されたが、認められなかった
- 資料が書いている手順は乾かしてから吸う。干せないなら布団乾燥機
- 掃除機は両面に1平方メートルあたり20〜30秒

「刺され跡が続いていて、マットレスを疑っているが自分では調べられない」という段階なら、種類から見てもらえます。
先に、いちばん大事なところを書きます。
消費者庁が2025年3月14日に出した措置命令があります。
ダニの捕獲効果等を標ぼうする商品の販売事業者2社に対する景品表示法に基づく措置命令について
※出典:消費者庁(令和7年3月14日公表)を2026年9月1日に確認
対象になったのは株式会社イースマイルと株式会社スマイルコミュニケーションズの2社で、商品は「さよならダニー」など5商品です。
問題にされた表示は、たとえばこう書かれていました。
3次元ダニ捕りシートだから1枚でなんと25万匹※捕獲!
根拠の資料は出されましたが、認められませんでした
流れが書かれています。
消費者庁は、景品表示法第7条第2項の規定に基づき、2社に対し、それぞれ、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、2社から資料が提出された。しかし、当該資料はいずれも、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであった。
資料が無かったのではありません。出されたが、根拠として認められませんでした。
消費者庁は、この表示を「一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すもの」とし、景品表示法第5条第1号(優良誤認)に当たるとしています。
編集部の整理として書きます。置くだけで数字どおり捕れる、という前提で買わないほうが安全です。
やってはいけないのは、置くだけで終わりにすることです
避けることを3つ挙げます。
- 置くだけの商品で終わりにする(アレルゲンになるフンと死骸は残ります)
- 表示の数字をそのまま自宅に当てはめる(措置命令が出た事例があります)
- 濡らしたまま乾かしきらない(湿気はダニが増える側の条件です)
買うかどうかより、乾かして吸う工程を入れるかどうかで変わります。
では何をするのか、という話です。
独立行政法人の環境再生保全機構が、寝具の扱いを書いています。
日光干しは湿度の少ない時間帯に、裏表まんべんなく行います。干すのが無理な場合には布団乾燥機を使用するのもよいでしょう。
マットレスはここに当てはまります。干せないので、布団乾燥機のほうになります。
そのあとの工程も書かれています。
布団を乾燥させた後に布団の両面を室内掃除の時と同じように、1㎡あたり20~30秒かけて掃除機をかけてください。
※出典:独立行政法人環境再生保全機構「Q4-5 寝具はどのようにしたらよいのでしょうか?」を2026年9月1日に確認
順番が決まっています。乾かすのが先、吸うのが後です。
なぜ吸うところまでやるのか
アレルゲンは虫そのものではなく、フンと死骸の破片だからです。殺した時点では原因が残ります。
温度の目安は50℃以上で死滅とされています。理由と数字はダニ駆除は種類で正反対になりますにまとめました。
「両面」と書かれている点も見落とせません。マットレスは裏返す手間がかかりますが、片面だけでは半分です。
正直に書いておきます。
環境再生保全機構も自治体の資料も、書いているのは「布団」「寝具」です。マットレスという言葉で書かれた公的な資料は見つかりませんでした。
ただし条件は同じです。世田谷区は寝具について、こう書いています。
寝具などは人の体温や汗による湿気でダニが最も繁殖しやすい場所
マットレスは、そこに毎晩人が寝るという条件をすべて満たします。しかも干せない・洗えないぶん、湿気が抜けにくい側にあります。
編集部の判断として書きます。資料の「寝具」にマットレスを含めて読んで差し支えありません。むしろ手をかけにくいぶん、掃除機の工程が重くなります。
「防ダニマットレス」を探している人向けの話です。
環境再生保全機構が推奨しているのは、本体ではありませんでした。
ダニの通過を阻止する高密度繊維の防ダニカバー、防ダニシーツの使用が推奨されています
高密度繊維の防ダニシーツ、カバーは、布団ダニの侵入を防ぐのに有効です
覆うものの話です。マットレス本体を買い替えるより、通過を阻止するカバーをかけるほうが、資料の書き方に沿います。
洗えるのはカバーとシーツです。本体を洗う代わりに、覆いを洗うという組み立てになります。
スプレーを使う場合に見るところはダニ駆除スプレーは赤ちゃんがいても使える?にまとめました。効能・効果欄で効く相手が製品ごとに違います。
よく聞かれる方法です。
ドライヤーの温度と時間を示した公的な資料は見つかりませんでした。
分かっているのは、50℃以上で死滅するということだけです。ドライヤーの温風がマットレスの内部で何度になり、何分保てるのかは、確かめられていません。
編集部の整理です。表面を温めても、内部と裏側までは届きません。資料が布団乾燥機を挙げているのは、全体を包んで時間をかけられるためだと読めます。
天日干しについても、資料は「湿度の少ない時間帯に、裏表まんべんなく」と条件を付けています。マットレスで裏表まんべんなく干すのは、現実的ではありません。
大事な分かれ道です。
いちばん数が多いチリダニは、人を刺しません。アレルギーの原因にはなりますが、刺され跡は残りません。
刺されているなら別の相手です。
- ツメダニ:痒みが出るのは1〜2日後→ツメダニ駆除に殺虫剤は効きません
- イエダニ:ネズミに寄生する→ねずみの死骸はどうする?
- トコジラミ:ダニとは対処が違う
マットレスを処理しても刺され跡が止まらないなら、相手が違います。種類ごとの対処はダニ駆除は種類で正反対になりますにまとめました。
自分でやる範囲を超える場面です。
- 乾燥と掃除機を続けても、刺され跡が止まらない
- マットレスを立てられない・裏返せない
- 種類が分からないまま、薬だけ替えている
業者に払う金額の目安は1.5万〜2.5万円でした。公式10件の集計はダニ駆除の業者料金は1.5万〜2.5万円にまとめています。
ふとん丸洗いのサービスについてはダスキンにダニ駆除は頼める?に書きました。

「乾燥も掃除機も続けているのに、刺され跡だけ止まらない」という段階なら、相手が違う可能性があります。
条件はそろっています。
世田谷区は寝具について「人の体温や汗による湿気でダニが最も繁殖しやすい場所」としています。マットレスは毎晩人が寝る場所で、しかも干せず洗えないため湿気が抜けにくい側にあります。ただし公的な資料は「布団」「寝具」と書いており、マットレスを名指ししたものは見つかりませんでした。
乾かしてから吸います。
環境再生保全機構は、干すのが無理な場合には布団乾燥機を使うとし、乾燥させた後に両面を1平方メートルあたり20〜30秒かけて掃除機をかけるよう書いています。順番が決まっていて、乾かすのが先です。
消費者庁が措置命令を出した事例があります。
2025年3月14日、ダニの捕獲効果をうたう2社5商品に対する措置命令が公表されました。「1枚でなんと25万匹捕獲」といった表示について、裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、提出はされたものの根拠として認められなかったとされています。
推奨されているのはカバーとシーツです。
環境再生保全機構は「ダニの通過を阻止する高密度繊維の防ダニカバー、防ダニシーツの使用が推奨されています」としています。本体ではなく、覆うものの話です。洗えるのはカバーとシーツなので、本体を洗う代わりに覆いを洗う組み立てになります。
温度と時間を示した公的な資料は見つかりませんでした。
分かっているのは50℃以上で死滅するということだけです。ドライヤーの温風が内部で何度になり何分保てるのかは確かめられていません。資料が布団乾燥機を挙げているのは、全体を包んで時間をかけられるためだと読めます。
順に並べます。
- 置くだけの商品に措置命令が出ている。根拠の資料は認められなかった
- 順番は乾かしてから吸う。干せないなら布団乾燥機
- 掃除機は両面に1平方メートルあたり20〜30秒
防ダニで推奨されているのは、本体ではなくカバーとシーツです。

「カバーも替えて、乾燥も掃除機もやったのに止まらない」なら、刺している相手が違います。

