コウモリのフンの掃除の仕方は3つの順番|まず糞の主を確かめます
ベランダの床に、黒い粒が並んで落ちている。
拭いても、数日でまた同じ場所に落ちる。
「コウモリのフンの掃除の仕方」を公的資料で探しました。結論から書くと、掃除の手順そのものを書いた資料は見つかりませんでした。
かわりに分かったのは、順番です。掃除の前にやることが2つあります。
- 掃除の手順を書いた公的資料は見つからなかった(当サイトが確認した範囲)
- 分かるのは順番。①糞の主を確かめる → ②追い出して塞ぐ → ③掃除する
- 京都市は「ネズミの糞と間違えた相談が多い」と書いている
- 掃除で気をつけるのは吸い込まないこと。厚労省は濡らすことと防塵マスクを挙げている

「拭いてもまた落ちている」という状態なら、掃除より先にやることが残っています。
先に、正直なところを書きます。
自治体や国の資料に、「コウモリのフンをこう掃除する」という手順は載っていませんでした。
自治体のコウモリのページに書かれているのは、次のようなことです。
- 市では駆除や捕獲を行っていない
- 捕獲・殺傷は法律で禁止されている
- 素手で触らない
- 追い出して、侵入口を塞ぐ
※出典:つくばみらい市「コウモリを見かけたら」(2026年8月30日確認)
「掃除」ではなく「塞ぐ」ことが書かれています。
これは資料の手抜きではなく、順番の話だと読めます。塞がないかぎり、フンは落ち続けるからです。理由は3章で見ます。
なお、フンが落ちていること自体が住みつきの証拠とは限りません。壁にとまって休むだけの行動についてはコウモリが寄ってくる家の特徴にまとめてあります。
掃除の前に、それが本当にコウモリのフンかを確かめます。
京都市の衛生環境研究所は、相談の傾向をこう書いています。
保健所には,市民の方がガレージや壁面の巣穴付近に落とされたイエコウモリの糞をネズミの糞と間違われて相談に来られることが多いようです。
※出典:京都市「衛生動物だより」No.027(2026年8月30日確認)
外観だけでは区別がつきません。同じ資料が理由を書いています。
外観だけを観察すると,イエコウモリの糞は,ネズミの糞と色や形もよく似ています。
中身を見れば分かります
見分け方も書かれています。
イエコウモリの糞を消毒用アルコールの中に浸し,ピンセットなどでつぶすと糞の内容物のすべてが昆虫の表皮や脚などです。
京都市が書いている糞の中身の違い
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| 相手 | つぶしたときの中身 | 毛 |
|---|---|---|
| イエコウモリ | すべてが昆虫の表皮や脚 | 時折コウモリの毛が見つかる |
| クマネズミ | 昆虫の一部が見つかることもあるが、量は少ない | 必ずといえるほど毛が見つかる |
出典:京都市「衛生動物だより」No.027(2026年8月30日確認)
中身が全部虫ならコウモリ、毛が目立つならネズミという分かれ方です。
確かめるときも素手で触らないでください。ピンセットと手袋を使います。
相手がネズミだった場合は、対処がまったく変わります。家に出るネズミの種類は3つとネズミの侵入経路はどう探す?が該当します。
この章でやることは1つです。
- 手袋とピンセットで1粒つぶし、中身が虫だけかどうかを見る
コウモリだと分かったら、次は掃除ではありません。
京都市は、フンが積み上がる理由を数字で書いています。
小さな体ですが,大食漢です。1日に体重の30%にもなる重さの昆虫類を食べるといわれています。しかも,巣によっては,数十匹が同じ巣に生息していることがあります。
※出典:京都市「衛生動物だより」No.027(2026年8月30日確認)
1日に体重の30%を食べる個体が、数十匹います。
同じ資料は結果もこう書いています。
小さな体なので個々の糞は,わずかな量ですが,イエコウモリが多数生息する巣では,ちりも積もれば山となるという例えのとおり,巣の場所には糞や尿がうず高く積み重なり,においや染みの原因になってしまいます。
かんたんに言うと、掃除だけを繰り返しても終わりません。
塞ぐ手順にも順番があります
つくばみらい市は、対策を3つ挙げています。
自治体が挙げるコウモリ対策
| 方法 | 中身 |
|---|---|
| 煙による追い出し | 火を使わずに煙の出るタイプの害虫駆除剤を屋根裏に置いて追い出す |
| 忌避剤による追い出し | ナフタリン等の固形忌避剤を置く、スプレータイプを噴射する |
| ネット等による侵入防止 | コウモリがいない時に(または追い払ってから)、ネットやパテ、シーリング材等で隙間をふさぐ |
出典:つくばみらい市「コウモリを見かけたら」(2026年8月30日確認)
「いない時に、または追い払ってから」という条件が付いています。コウモリが中にいるまま塞ぐと、閉じ込めることになります。
追い出してよい時期にも決まりがあります。6月下旬から8月上旬は飛べない子がいるため避けます。詳しくはコウモリが寄ってくる家の特徴にまとめてあります。
この章でやることは2つです。
- 掃除の前に、どこから入っているかを探す
- 塞ぐのは、いなくなったことを確かめてから
掃除そのものについては、感染症の資料が参考になります。
厚生労働省検疫所は、ヒストプラスマ症という病気の感染経路をこう書いています。
ヒストプラスマ種のカビが含まれたほこりが巻き上げられ、それを肺に吸い込むことによってうつります。ヒストプラスマ種のカビは、コウモリの糞や鳥の糞によく含まれています。
※出典:厚生労働省検疫所FORTH「ヒストプラスマ症」(2026年8月30日確認)
★この資料は海外渡航者向けです。危険のある地域として挙げられているのは「南北アメリカ大陸全体、中東、アジア、ヨーロッパ、アフリカの一部」で、日本国内の家のフンで感染するとは書かれていません。
それでも予防の考え方は参考になります。同じ資料の予防の項です。
流行地で土ほこりにさらされる活動をする場合には、顔にフィットした防塵マスクを着用してください。土を一旦濡らすこともよいと言われています。
要点は2つです。
- 濡らしてから触る(乾いたまま掃くと、ほこりが舞う)
- 顔にフィットした防塵マスクを着ける
掃く前に濡らす。これが、資料から読み取れるいちばん大事な部分です。
症状の出方も書かれています
3~17日間の症状のない期間のあと、発熱、頭痛、悪寒、疲労感や乾いた咳など様々な症状がおこります。まったく症状のない人もいますが、免疫に障害のある人は、重症化しやすいので注意が必要です。
すぐには出ません。掃除から2週間ほどあとの体調も気にしてください。
触り方についても、自治体の記載は一致しています。
野生のコウモリには、寄生虫や感染症の原因となる菌やウイルスが付着している恐れがあるため、素手で触らないようにしましょう。
※出典:つくばみらい市「コウモリを見かけたら」(2026年8月30日確認)
フンだけでなく、コウモリ本体も同じです。
追い出しはよくても、捕まえるのは違います
同じページに、法律の説明があります。
野生のコウモリは、鳥獣の保護および管理ならびに狩猟の適正化に関する法律により捕獲・殺傷が禁止されており、違反した場合は、1年以下の懲役または 100 万円以下の罰金に処せられます。
捕まえる・殺すのは禁止で、追い払うことと塞ぐことは自分でできます。
日本には約35種のコウモリがいて、家でよく見られるのはアブラコウモリ(イエコウモリ)です。京都市は「人家の周辺のみで活動することからイエコウモリとも呼ばれます」と書いています。
自分でできる範囲には線があります。
つくばみらい市は、塞ぐ作業についてこう書いています。
※高所である場合には危険ですので、専門業者への依頼についてもご検討ください。
分かれ目になるのは3つです。
- 高いところにある(脚立や屋根に上る必要がある)
- 天井裏や壁の中にフンが積もっていて、自分では届かない
- 拭いても同じ場所に落ち続ける(侵入口が残っている)
高所作業がなぜ金額に効くのかはコウモリ駆除の足場費用が高い理由にまとめてあります。業者の料金の内訳はコウモリ駆除業者の料金は「駆除費」で決まらないで扱っています。
市役所は駆除に来ません。つくばみらい市も「市では駆除や捕獲等を行っておりません」としています。市役所の対応がどうなっているかはコウモリ駆除を市役所は行いませんにまとめてあります。

「掃除は自分でできるが、どこから入っているか分からない」という状態なら、そこだけを見てもらうこともできます。
手順そのものを書いた公的資料は、確認した範囲では見つかりませんでした。
資料から読み取れるのは、乾いたまま掃かないことです。厚生労働省検疫所は、糞を含んだほこりを吸い込むことで感染するカビがあるとし、予防として「土を一旦濡らすこともよい」「顔にフィットした防塵マスク」を挙げています。
素手で触らないことは、複数の自治体が書いています。
京都市は、消毒用アルコールに浸してピンセットでつぶす方法を書いています。
イエコウモリの糞は「内容物のすべてが昆虫の表皮や脚」で、クマネズミの糞は「必ずといえるほど毛が見つかる」とされています。外観では区別がつきにくいとも書かれています。
侵入口が残っています。京都市は、イエコウモリが1日に体重の30%にもなる昆虫を食べ、巣によっては数十匹が生息すると書いています。
掃除だけを繰り返しても終わりません。追い出して塞ぐところまでが対策です。
コウモリのフンの消毒方法を具体的に書いた公的資料は、確認できませんでした。
分かっているのは、素手で触らないことと、ほこりを吸い込まないことです。心配があれば医療機関や自治体の相談窓口に確認してください。
追い出しと侵入防止は自分でできます。ただし捕獲・殺傷は法律で禁止されており、つくばみらい市は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」と書いています。
また、飛べない子がいる6月下旬から8月上旬は追い出しを避けます。
「掃除の仕方」を探していた人には、順番のほうが役に立ちます。
- 掃除の手順を書いた公的資料は見つからなかった(当サイトが確認した範囲)
- 京都市はネズミの糞と間違えた相談が多いと書いている
- 見分けは中身。全部が虫ならコウモリ、毛が目立てばネズミ
- 1日に体重の30%を食べる個体が数十匹。塞がないと積み重なる
- 掃除は乾いたまま掃かない。厚労省は濡らすことと防塵マスクを挙げている
- 素手で触らない。捕獲は法律で禁止(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
やることの順番は3つです。
- 1粒つぶして、中身が虫だけかを見る(手袋とピンセット)
- どこから入っているかを探し、いなくなってから塞ぐ
- 濡らして、防塵マスクをして掃除する

拭いた翌日にまた落ちているなら、まだ入口が開いています。そこを見てもらうところから始められます。

