費用と相場
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コウモリ駆除の足場費用が高い理由|法律で決まる幅1mと高さ5mの境目

Claude
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コウモリ駆除の見積もりを見て、足場代の大きさに驚いた人は多いはずです。

足場代が高いのは、業者が上乗せしているからではありません。足場は法律で構造まで決められた仮設物で、そのぶんの費用がまるごと乗ります。

分かれ目は2つあります。家と隣との幅が1メートルあるかどうかと、足場の高さが5メートル以上になるかどうかです。

しかも幅のルールは、2024年4月1日に変わったばかりです。

この記事の結論
  • 足場代は駆除代とは別の勘定。部材・組立・資格者・点検・解体がまとめて乗る
  • 幅が1メートル以上あると、原則本足場になる(2024年4月1日から)
  • 高さ5メートル以上の足場は、資格を持った作業主任者がいないと組めない
  • 自分でやること:外壁から隣との距離を測って、侵入口の写真を撮っておく

足場が要るかどうかは、コウモリの出入り口がどこにあるかで決まります。屋根の上や軒の裏は、自分では見に行けない場所です。

コウモリの侵入口がどこにあるかを、屋根まで含めて害獣駆除110番に見てもらう

結論:コウモリ駆除の足場費用は、駆除代とは別の勘定で決まる

足場代は、コウモリを追い出す作業の値段ではありません。

足場を組んで、使って、解体するまでの一式の値段です。

足場代には次のものが含まれます。

足場代に含まれるもの

項目 中身
部材建地(柱)、布、作業床、手すり、幅木など
運搬部材をトラックで運び込み、持ち帰る
組立と解体作業に就くには特別教育が必要
資格者高さ5メートル以上なら作業主任者を選任する
点検作業を始める前の点検と、結果の記録

かんたんに言うと、足場は駆除の道具ではなく、建設の仮設物です。

金額の目安については、この記事では扱いません。公表されている料金表から足場代を整理した記事が別にあります。詳しくはコウモリ駆除業者の料金は「駆除費」で決まらないにまとめています。

この記事で書くのは、その金額がなぜそうなるのかです。

足場は法律で構造が決まっている仮設物です

足場の構造は、労働安全衛生規則という国のルールで決まっています。

まず、足場が必要になる場面です。

事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。

※出典:労働安全衛生規則第518条第1項。労働新聞社「労働安全衛生規則 第518条〜第533条」より。2026年8月23日確認。

かんたんに言うと、高さ2メートル以上で落ちる危険があるなら、作業する床を作らなければならないということです。

ただし「足場を組み立てる等の方法により」と書かれています。足場だけとは限りません。高所作業車やほかの方法もあります。

そして労働安全衛生規則が義務を課しているのは事業者です。家の持ち主に義務があるわけではありません。業者側にかかる費用の理由として読んでください。

作業する床の寸法まで決まっています

作業床のサイズにも数字があります。

作業床の寸法(一側足場を除く、高さ2メートル以上の作業場所)

項目 決められている値
40センチメートル以上
床材どうしの隙間3センチメートル以下
床材と建地(柱)との隙間12センチメートル未満

出典:労働安全衛生規則第563条第1項第2号。滋賀労働局・労働基準監督署「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」(令和5年6月)より。2026年8月23日確認。

板を1枚渡せば済む、という話ではありません。必要な部材の数は、この寸法から決まってきます。

2024年4月から、隣との幅が1m以上あると簡易な足場は使えない

足場には種類があり、どちらを使うかが2024年4月1日から変わりました

事業者は、幅が一メートル以上の箇所において足場を使用するときは、本足場を使用しなければならない。ただし、つり足場を使用するとき、又は障害物の存在その他の足場を使用する場所の状況により本足場を使用することが困難なときは、この限りでない。

※出典:労働安全衛生規則第561条の2(令和6年4月1日施行)。滋賀労働局・労働基準監督署の資料より。2026年8月23日確認。

かんたんに言うと、幅が1メートル以上ある場所では、原則として本足場を使うということです。

2つの足場の違い

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種類 建地(柱)の数 使える場所
本足場2本幅が1メートル以上の箇所(原則こちら)
一側足場1本原則として幅が1メートル未満の箇所

出典:滋賀労働局・労働基準監督署「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」(令和5年6月)より。2026年8月23日確認。

柱が1本か2本かで、部材の数も組む手間も変わります。

金額がいくら変わるかは、公的な資料では確認できませんでした。言えるのは、部材と手間が増えるということまでです。

「幅1メートル」はどこを測るのか

測る場所も決められています。

滋賀労働局の資料によると、判断するのは足場を設ける床面において、足場を使用する建築物等の外面を起点とした「はり間方向」の水平距離です。

かんたんに言うと、外壁から足場を組む方向へ、まっすぐ測った距離です。

だから読者が自分でも測れます。外壁から隣の塀や境界までが1メートルあるかどうかを、メジャーで測ってみてください。

例外もあります

幅が1メートル以上でも、一側足場を使える場合があります。

滋賀労働局の資料には、次のような場合が挙げられています。

  • 足場を設ける箇所に撤去困難な障害物があり、建地を2本設置することが困難なとき
  • 建築物等の外面の形状が複雑で、1メートル未満ごとに隅角部を設ける必要があるとき
  • 足場のために確保した幅が1メートル以上でも、その一部が公道にかかる場合
  • 公道の使用許可が得られない場合

「幅が1メートルあるから必ず本足場」とは限りません。現場の条件で変わります。

高さ5m以上の足場を組むには、資格を持った作業主任者がいる

もう1つの境目が高さです。

高さ5メートル以上の足場を組むときは、資格を持った人を選ばなければなりません。

つり足場(ゴンドラのつり足場を除く。以下同じ。)、張出し足場又は高さが五メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業。

※出典:労働安全衛生法施行令第6条第15号。滋賀労働局・労働基準監督署の資料より。2026年8月23日確認。

この作業では、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した人のうちから作業主任者を選び、作業を指揮させることになっています(労働安全衛生規則第565条第1項)。

作業主任者がやることも決まっています。

  1. 材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除く
  2. 器具、工具、墜落を止める器具、保護帽の機能を点検し、不良品を取り除く
  3. 作業の方法と人の配置を決め、作業の進み具合を監視する
  4. 墜落を止める器具と保護帽の使用状況を監視する

※出典:労働安全衛生規則第566条。滋賀労働局・労働基準監督署の資料より。2026年8月23日確認。

組む人にも講習が要ります

作業主任者だけの話ではありません。

厚生労働省のリーフレットには、次のように書かれています。

平成27年7月1日以降、足場の組立て、解体または変更の作業のための業務(地上または堅固な床上での補助作業※の業務を除く)に労働者を就かせるときは、特別教育が必要になります。

※出典:厚生労働省「足場からの墜落防止のための措置を強化します」(改正労働安全衛生規則を27年7月1日から施行)。2026年8月23日確認。

同じリーフレットによると、除かれる「地上または堅固な床上での補助作業」は、地上や堅固な床の上での材料の運搬や整理などの作業を指します。足場材をつなぐ作業や取り外す作業、足場の上での補助作業は含まれません。

かんたんに言うと、人手さえあれば組める、というものではありません。

自宅の軒の高さが5メートルを超えるかどうかは、家によって違います。2階建てだから何メートル、と決まっているわけではありません。実際の高さは業者に測ってもらってください。

組んだあとも点検が要る。記録の保存まで決まっている

足場は組んで終わりではありません。

2023年10月1日から、点検する人を指名することが決められています。

労働安全衛生規則第567条によると、足場での作業を行うときは、点検者を指名して、その日の作業を始める前に点検させることになっています。見るのは、墜落を防ぐ設備が外れたり落ちたりしていないかです。

さらに、次のときにも作業を始める前の点検が必要です。

  • 強風、大雨、大雪などの悪天候のあと
  • 中震以上の地震のあと
  • 足場を組み立てたあと
  • 足場を一部解体したあと、または変更したあと

悪天候や地震のあとに見る項目は9つあります。床材の損傷から脚部の沈み、筋かいや壁つなぎの取付状態までが並びます。

そして記録が要ります。点検の結果と点検者の氏名を記録し、足場を使う作業が終わるまで保存することになっています。

※出典:労働安全衛生規則第567条。滋賀労働局・労働基準監督署「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」(令和5年6月)より。2026年8月23日確認。

かんたんに言うと、足場代には組んでから解体するまでの管理も入っているということです。

なお、実際に払った金額のばらつきを口コミから集計した記事もあります。詳しくはコウモリ駆除業者の口コミの読み方にまとめました。

見積書の「足場一式」を分解して聞く5項目

見積書に「足場一式」とだけ書かれていたら、中身を聞きます。

聞く内容は次の5つです。

  • 本足場と一側足場のどちらを想定して見積もっているか
  • 足場の面積(平米)はいくつか。組立と解体は別の項目か
  • 足場を組むのは駆除業者か、別の会社に頼むのか
  • 部材の運搬費が別にかかるか
  • 足場を使わない方法(高所作業車やはしご)で届く場所ではないか

1つ目が今回いちばん効きます。2024年4月にルールが変わったばかりなので、どちらの想定かで部材の数が変わります。

3つ目も聞いておく項目です。足場を別の会社に頼む場合、その会社の費用がそのまま乗ります。誰が組むのかで責任の所在も変わります。

5つ目は「足場をなくせないか」を聞く質問です。侵入口が1か所で、はしごで安全に届く高さなら、足場を組まずに済む場合があります。ただし届くかどうかは現場を見ないと決まりません。

見積書そのものの読み方は、害獣駆除業者の選び方で確かめる書面3つにまとめています。

足場の想定が違う見積書を2枚並べないと、どちらが自宅に合っているのか判断できません。同じ5つを聞く相手として使えます。

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足場が要るかどうか、先に自分で見当をつける2つ

業者に連絡する前に、自分でできることが2つあります。

1つ目は、外壁から隣の塀や境界までの距離を測ることです。メジャーがあれば十分です。その距離が1メートルあるかどうかで、本足場になるか一側足場になるかが変わります。

2つ目は、コウモリの出入り口がどこにあるかを写真に撮ることです。フンが落ちている場所の真上を見上げてください。屋根瓦の隙間、破風板のつなぎ目、換気口などが候補になります。

この2つがあると、見積もりの話が具体的になります。

自分で見当をつけた情報が、どこに効くか

測ったもの 効いてくる場所
外壁から隣までの距離本足場か一側足場かの想定
侵入口のある高さと位置そもそも足場が要るかどうか
侵入口の数塞ぐ箇所の数と、作業の範囲

どれも最終的には業者が現場で確認します。自分の測定で契約内容を決めるものではありません。

足場を口実にした勧誘の事例が公表されています。国民生活センターの資料には、足場が組まれた家を案内されて「近所のコウモリ駆除もうちがやっている」と言われ、「その足場を回すから安くなる」と勧められて約130万円で契約した例が載っています。後日その家に聞いたところ、コウモリ駆除業者など知らないと言われたそうです。

業者選びで確かめる項目は、コウモリ駆除の悪徳業者を見分けるにまとめています。

コウモリ駆除の足場費用に関するよくある質問

よくある質問①

コウモリ駆除に足場は必ず必要ですか

必ずではありません。労働安全衛生規則第518条は、高さ2メートル以上で落ちる危険があるときに「足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない」と定めています。足場だけとは書かれていません。侵入口の高さと位置によって、必要かどうかが変わります。

よくある質問②

足場代はいくらぐらいですか

この記事では金額を扱っていません。公表されている料金表から足場代を整理した記事が別にあるので、そちらを参照してください。ここで説明しているのは、その金額がなぜそうなるのかという中身です。

よくある質問③

幅1メートルのルールはいつ変わったのですか

労働安全衛生規則第561条の2が2024年(令和6年)4月1日に施行されました。幅が1メートル以上の箇所では原則として本足場を使うことになり、一側足場を使えるのは原則として幅1メートル未満の箇所に限られます。ただし障害物がある場合など、例外も定められています。

よくある質問④

足場を組まずにはしごでやってもらえませんか

侵入口の高さと位置によります。安全に届く場所であれば足場を組まない方法もありますが、届くかどうかは現場を見ないと決まりません。見積もりのときに「足場を使わない方法で届く場所か」を聞いてみてください。

よくある質問⑤

足場代を安くする方法はありますか

公的な資料で確認できる「安くする方法」はありませんでした。できるのは、見積書の中身を分解して、本足場か一側足場か・組むのは誰か・運搬費は別かを確かめることです。想定が違えば金額も変わるので、2社以上に同じ条件で出してもらうと比べられます。

よくある質問⑥

法律を守っていない業者に頼むと、家の持ち主も罰せられますか

労働安全衛生法が義務を課しているのは事業者であって、家の持ち主ではありません。ただし足場の決まりは働く人の安全を守るためのもので、そのぶんの費用が見積もりに乗るのは正当な理由があります。「足場代を削れば安くなる」という発想では考えないほうが安全です。

まとめ:足場代は言い値ではなく、条件で決まる

コウモリ駆除の足場費用が大きくなるのには、理由があります。

足場は労働安全衛生規則で構造まで決められた仮設物です。作業床の幅は40センチメートル以上、床材どうしの隙間は3センチメートル以下と、寸法まで書かれています。

幅が1メートル以上あると、原則として本足場になります。2024年4月1日からのルールです。柱が1本から2本になるので、部材も手間も増えます。

高さ5メートル以上の足場は、資格を持った作業主任者がいないと組めません。組む作業に就く人にも、2015年7月1日から特別教育が必要になっています。

組んだあとも点検が要ります。点検者を指名し、結果と氏名を記録して保存することまで決まっています。

つまり足場代は、駆除の作業とは別の勘定です。削るところではなく、中身を確かめるところです。

最後に、やることを3つに絞ります。

  1. 外壁から隣の塀や境界までの距離を測る
  2. フンが落ちている場所の真上を見上げて、侵入口の写真を撮る
  3. 見積書の「足場一式」の中身を、本足場か一側足場かから聞く

幅と高さの見当がついたら、あとは現場を見てもらう段階です。測った数字をそのまま伝えれば話が早くなります。

測った幅とコウモリの侵入口の写真を伝えて、見積もりを害獣駆除屋に依頼する
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ヨシオ
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自宅&畑の害虫・害獣対策研究家
ぼくの害虫・害獣との馴れ初め(笑)をお話します。 最初は自宅の台所に現れたアリとの戦いから始まりました。そこからシロアリ、コバエ、ハチ、ネズミ、タヌキまで……気づけば害虫・害獣との共存(?)生活を10年以上続けています。 自分で試してうまくいったこともあれば、途中で「これはムリだ!」と業者にお願いした経験もあります。 そのときに学んだのは「プロの技術と、家庭でできる工夫は別物」ということ。どちらにも意味があるし、組み合わせれば最強です。 気軽に読んで、笑って、ちょっとでも役立ててもらえたら嬉しいです。
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