蜂に刺された時の対処法は3つ|アンモニアは効かず、顔と首は数分で出ます
蜂に刺された。
いま何をすればいいか、から書きます。
離れる、洗う、薬を塗る。この3つです。
そして、やってはいけないことが1つあります。
アンモニアは効きません。行政の資料に「全く効果がありません」と書かれています。
もう1つ、急いで判断してほしいことがあります。
刺された場所が顔や首なら、危険度が違います。
- 離れる → 流水で洗い、毒液を絞り出す → 抗ヒスタミン軟膏を塗る
- アンモニアは全く効果がない。尿をかけるのも同じ
- 顔・頭・首を刺されると、数分〜10数分でショック症状が出ることがある
- 意識がもうろう・呼吸困難・血圧低下があれば、すぐ119番

処置のあとに読むところです。いま症状が出ている、あるいは息苦しさがあるなら、記事を閉じて119番してください。
順番があります。
鳥取労働局の資料が、小野市消防本部の記載としてこう書いています。
まず離れます。
刺された場所が巣の近くなら、速やかに巣から離れてください!! 1匹のハチに刺されると毒液(興奮物質)が空中にまき散らされるため、多数のハチの攻撃を受けることがあり危険です。スズメバチが追いかけてくる距離は種により違いますが、概ね10m〜50m程度です
※出典:鳥取労働局「蜂刺され災害を防ごう」(小野市消防本部ホームページより)。以下、この資料からの引用は出典名を省きます(2026年8月28日確認)。
1匹に刺された時点で、次が来ます。その場で処置を始めないでください。
次に洗います。
傷口を流水(水道水など)でよく洗い流し、手で毒液を絞り出すようにします。水で洗うことは毒を薄める効果と傷口を冷やす効果が期待できます
最後に薬を塗ります。
患部に虫刺されの薬(抗ヒスタミン軟膏)を塗ります。アンモニアは全く効果がありません
そして、こう続きます。
以上の処置を施した後、できるだけ速やかに医師の診察を受けてください
処置をしたら、病院です。
アンモニアと尿は効きません
古い言い伝えを、資料が明確に否定しています。
「アンモニアは全く効果がありません。」
尿をかけるという話も同じです。尿の主成分は水と尿素で、アンモニアそのものではありませんが、どちらにしても蜂毒には効きません。
塗るのは抗ヒスタミン軟膏です。
ここがいちばん急ぐ判断です。
同じ資料が、ショック症状の出方をこう書いています。
ショック症状は、顔を含む頭部や頸部を刺された場合に多く発症し、極めて短時間(刺傷後数分〜10数分)で症状が現れます
数分から10数分です。
そして、危険度の目安も示されています。
※ショック症状が現れる時間が短いほど危険性が高い。
症状が早く出るほど、重いということです。
アナフィラキシーショックについては、こう説明されています。
アナフィラキシーショックとは、薬物等のアレルギー反応で極めて短時間(数分〜30分以内)に起きる呼吸困難や血圧低下などの生死に関わる重篤な症状を伴うものをいいます
死因も書かれています。
ハチ刺されによる死亡例は、ほとんどがアナフィラキシーショックによる血圧の低下と上気道の浮腫による呼吸困難が原因です
この章のやること
- 刺された場所が顔・頭・首なら、症状がなくても人を呼ぶ
- 刺されてからの時間を覚えておく
- 意識・呼吸・顔色に変化があれば、その時点で119番
自分の状態がどこにあるかを見る表です。
蜂に刺されたときの症状(鳥取労働局の資料より)
| 段階 | 症状 |
|---|---|
| 一般的な症状 | 激しい痛みと刺された場所が赤く腫れる。痛みが取れた後も腫れや痛みがのこる |
| 軽症 | 蕁麻疹、体のだるさ、息苦しさを感じる |
| 中等症 | 喉が詰ったような感じや胸苦しさ。口の渇き、腹痛、下痢、嘔吐、頭痛、めまい |
| 重症 | 意識がもうろうとする。さらに悪化すると、痙攣、意識消失、血圧の低下。アナフィラキシーショックを起こし死亡することがある |
出典:前掲の鳥取労働局の資料。
刺された場所以外に症状が出たら、軽症より上です。
蕁麻疹や体のだるさは「たいしたことない」と感じやすい症状ですが、表の上では全身症状の入口です。
そして、こう書かれています。
ショック症状(意識がもうろうとしたり、呼吸困難、血圧の低下)があれば緊急を要します。すぐに119番通報し、救急車を要請してください
運ぶときは背負わないでください
見落とされやすい指示があります。
移送する際には、背負わないで担架で運ぶこと
背負って運ばない、と書かれています。
ここからは編集部の見方です。
血圧が下がっている人を立てた姿勢にしない、という趣旨だと考えられます。急いでいる場面ほど背負いたくなるので、覚えておく価値があります。
数字を押さえておきます。
林野庁は「我が国における蜂さされの死亡者数は、令和6年では18名となっています」としています。
過去はもっと多い年がありました。
国立感染症研究所の資料は、1984年には73名を数え、これまでの最高となっていること、1994年には44名であったことを記しています。
蜂刺されによる死亡者数
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| 年 | 死亡者数 | 出典 |
|---|---|---|
| 1984年 | 73名(これまでの最高) | 国立感染症研究所 IASR |
| 1994年 | 44名 | 同上 |
| 令和6年(2024年) | 18名 | 林野庁 |
各出典の記載をそのまま並べたものです(2026年8月28日確認)。集計の範囲が同一かは確認できていません。
減ってはいますが、毎年亡くなる人がいます。
そして、こう書かれています。
多くの災害は、1匹に刺されただけで発生しており、この原因は、ハチ毒によるアレルギーである
刺された数の問題ではありません。
刺されやすいのは7月〜10月です
時期も示されています。
鳥取労働局は「一般的にスズメバチに刺される危険な時期は、7月〜10月であると言われており」としています。
巣がどう大きくなるかは蜂の巣を放置するとどうなる?にまとめました。働き蜂が増える時期と重なります。
予防の側です。
労働局が挙げているのは、次のとおりです。
- 作業前に作業場所の蜂の生息状況を確認する
- 巣が確認されたら振動等の刺激を与えない。除去まで巣の近くでの作業を避ける
- 蜂が近づいてきたら、速やかに遠ざかる
- 黒地の着衣や、香水・化粧品など匂いのするものを避ける(スズメバチの場合)
- 顔面を保護する防蜂網と防護手袋を着用する。蜂アレルギーのある人は必ず着用
- 蜂の殺虫剤スプレーを携行する
※出典:前掲の鳥取労働局の資料。
黒が挙げられているのはスズメバチについてです。
エピペンは処方が要ります
備えについても記載があります。
林野庁はエピペンを「蜂毒に起因するアナフィラキシーショックを防ぐための自己注射キット」とし、「この注射器の使用には、あらかじめ登録医師の処方が必要です」としています。
兵庫労働局(淡路労働基準監督署)も、草刈作業中の死亡災害を受けて「エピペン(アドレナリン製剤)の常備も検討してください」と呼びかけています。
買ってすぐ持てるものではありません。一度刺されてアレルギーがあると分かっている人は、医師に相談する対象になります。
この章のやること
- 7月〜10月の屋外作業では、黒い服と香りものを避ける
- 巣を見つけたら刺激せず、その周辺での作業をやめる
- 過去に刺されて全身症状が出た人は、医師にエピペンを相談する
刺された後の話から、その前に戻ります。
刺される場所の多くは、巣の近くです。
資料も「巣が確認された場合は振動等の刺激を与えないようにし、除去等を行うまでは巣の近くでの作業は避けること」としています。
判断が要るのは、次のときです。
- 敷地内や軒下に巣がある
- 同じ場所で何度も蜂を見る
- 家族に蜂アレルギーの人がいる
- 巣が手の届かない高さにある
自治体が駆除するかは地域で分かれます。政令市20市を調べた結果は蜂の巣駆除は市役所で無料?にまとめました。横浜市のように駆除はしないが防護服を無料で貸すところもあります。
自分でやるかの判断はハチ駆除は自分でできる?、業者の料金表示の読み方は蜂の駆除業者はおすすめ順で選べないにあります。

巣があるのは分かっているが、高さや場所で手が出せない。刺される前に外してもらうほうが、結果として安く済むことがあります。
離れることです。鳥取労働局の資料は、1匹のハチに刺されると毒液(興奮物質)が空中にまき散らされるため多数のハチの攻撃を受けることがあり危険だとしています。巣から離れてから、流水で洗い、毒液を絞り出します。
効きません。資料は「アンモニアは全く効果がありません」と書いています。塗るのは虫刺されの薬(抗ヒスタミン軟膏)です。
アナフィラキシーショックは極めて短時間(数分〜30分以内)に起きるとされています。顔を含む頭部や頸部を刺された場合は、刺傷後数分〜10数分で症状が現れるとされ、症状が現れる時間が短いほど危険性が高いとされています。
行ってください。資料は、処置を施した後できるだけ速やかに医師の診察を受けるよう書いています。意識がもうろうとする、呼吸困難、血圧の低下があれば、すぐに119番通報して救急車を要請するよう求めています。
数の問題ではありません。多くの災害は1匹に刺されただけで発生しており、原因はハチ毒によるアレルギーだとされています。
林野庁は令和6年で18名としています。国立感染症研究所の資料では1984年に73名で最高、1994年には44名でした。減ってはいますが、毎年亡くなる方がいます。
買えません。林野庁は、この自己注射キットの使用にはあらかじめ登録医師の処方が必要だとしています。過去に刺されて全身症状が出たことがある人は、医師に相談する対象になります。
蜂に刺された時の対処法は、3つでした。
離れる。1匹に刺されると毒液が空中にまき散らされ、次が来ます。
洗う。流水でよく洗い流し、手で毒液を絞り出します。毒を薄める効果と冷やす効果があるとされています。
塗る。抗ヒスタミン軟膏です。アンモニアは全く効果がありません。
そのうえで、できるだけ速やかに医師の診察を受けます。
急ぐ判断は場所と時間です。顔・頭・首を刺された場合、数分〜10数分でショック症状が出ることがあります。症状が早いほど危険度が高いとされています。
やること
- 巣から離れてから、流水で洗って毒液を絞り出す
- 抗ヒスタミン軟膏を塗り、速やかに医師の診察を受ける
- 意識・呼吸・血圧に異常があれば、その場で119番

処置が済んで落ち着いたら、次は同じことが起きない状態にする番です。巣の場所が分かっているなら、そこからになります。

