羽アリはシロアリかクロアリか|触角・翅・腰の3点で見分ける
家の中や窓辺で羽アリを見つけたとき、最初にやることは決まっています。
シロアリなのか、クロアリなのかを確かめることです。どちらかによって、その後にやることが変わります。
この記事では2026年8月19日に公益社団法人日本しろあり対策協会の公開情報を確認し、3つの見分け方を整理しました。
- 見分けるのは触角・翅・腰の3点
- 触角:アリは「く」の字状、シロアリは真珠のネックレスのような数珠状
- 翅:アリは前翅が後翅より大きい、シロアリは4枚ともほぼ同じ大きさ・同じ形
- 腰:アリは細くくびれる、シロアリはくびれがなく寸胴

3点で見分けようとしても、翅が取れていたり形が崩れていたりで判断がつかないことがあります。
見分けがつけば、次にやることが決まります。
羽アリという言葉は、シロアリの羽アリとアリ類の羽アリの両方を指します。見た目が似ているため、どちらか分からないまま検索する方が多い虫です。
シロアリだった場合は、建物の木材が食べられている可能性が出てきます。羽アリが室内で飛んだということは、近くに巣があると考えられるためです。
一方でクロアリだった場合、建物への影響は別の話になります。ただし本記事では、クロアリの被害や対処については扱いません。公的な情報で確認できた範囲を超えるためです。
まずは目の前の1匹が何なのかを確かめてください。

見分けがつかないまま業者を探すと、必要のない工事を勧められる余地を残します。
公益社団法人日本しろあり対策協会は、Q&Aで3つの違いを示しています。
シロアリとアリ(クロアリ)の見分け方
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| 部位 | アリ | シロアリ |
|---|---|---|
| 触角 | 「く」の字状 | 真珠のネックレスのように数珠状 |
| 翅 | 前翅が後翅より大きい | 4枚ともほぼ同じ大きさ・同じ形 |
| 腰 | 細くくびれている | くびれがなく寸胴 |
公益社団法人日本しろあり対策協会「シロアリQ&A」の記載による(2026年8月19日確認)。
協会は「シロアリとアリは次の点で簡単に見分けられます」と説明しています。ルーペがなくても、明るいところで見れば判別できる違いです。
ここからは編集部の判断です。3点のうち、実際に確かめやすいのは触角と腰になります。
羽アリの翅は落ちやすく、室内で見つけたときにはすでに翅が取れていることがよくあるためです。床に翅だけが散っている状態で気づく方も少なくありません。その場合、翅の大きさは比べられません。
触角が真っすぐで小さな粒が連なって見えるか、腰にくびれがなく寸胴か。触角と腰の2か所なら、翅が落ちた個体でも確かめられます。
シロアリだと分かったあと、種類まで判別する方法があります。
協会は「被害箇所から兵アリを捕らえて、その頭部の形状で判定するのが最も確実で簡単な方法です」としています。
兵アリの頭部で見分ける4種
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| 種類 | 頭部の形 | 頭部の長さ(体長比) | 乳白色の液 |
|---|---|---|---|
| ヤマトシロアリ | ほぼ円筒形 | 約1/2 | 出さない |
| イエシロアリ | 卵形 | 約1/3 | 触れると頭部先端から出す |
| アメリカカンザイシロアリ | ヤマトシロアリに似るが体長が約2倍 | 約1/3 | 出さない |
| ダイコクシロアリ | 前面が裁断状 | 約1/4 | 出さない |
公益社団法人日本しろあり対策協会「シロアリQ&A」の記載による(2026年8月19日確認)。
乳白色の液を出すのはイエシロアリだけです。協会はこの乳白色の液を防御物質と説明しています。虫に触れたときに頭部の先端から液が出れば、イエシロアリの可能性が高くなります。
アメリカカンザイシロアリには、もうひとつ特徴が挙げられています。触角の基部から3番目の環節が長大という点です。頭部の形がヤマトシロアリに似ているため、体長の差とこの環節が手がかりになります。
なお兵アリは、羽アリと違って飛びません。被害箇所を開けたときに出てくる個体です。羽アリしか見ていない段階では、この方法は使えません。
兵アリを見つけられなくても、種類を絞る手がかりがあります。
東京都は、シロアリの種類ごとに羽アリが飛ぶ時期を示しています。春の昼間か、初夏の夕方から夜か、夏の昼間かで分かれます。
詳しくはシロアリの羽アリはいつ飛ぶ?時期と蟻道で分かる3種の見分け方にまとめました。羽アリを見た日の天気と時間帯を思い出せると、その2つから種類を絞り込めます。
シロアリ対策の全体像はシロアリ駆除は自分でできる?費用の相場と業者の選び方を参照してください。
見分けた結果を、そのまま伝えられる形にしておきます。
現地調査を頼むときに揃えておくと、話が早く進みます。
- 羽アリを見た日時と場所(室内のどこか、屋外か。天気と時間帯も)
- 触角と腰の形(数珠状で寸胴だったか、「く」の字でくびれていたか)
- 兵アリや蟻道を見つけたか(見つけた場所も)
※編集部が協会の記載をもとに整理したものです。
ここからは編集部の判断です。見つけた個体を1匹だけ残しておくと、判定が早くなります。ティッシュに包むと形が崩れるため、小さな容器や袋に入れて保管してください。
見分けた結果がシロアリだった場合、業者選びの注意点は地域によって違います。大阪府と大阪市は床下点検商法の手口を公表していますし、熊本県には保証年数の基準を公開している県独自の協会があります。
アメリカカンザイシロアリだった場合は、対策の考え方が変わります。横浜市の資料は「従来の防除法は有効とはいえない」と書いているで扱いました。

羽アリを1匹つかまえたものの、羽の形も触角も見分けがつかない。そんなときは、写真か現物を見せて判定してもらうところから頼めます。
触角・翅・腰の3点です。
日本しろあり対策協会は、アリの触角は「く」の字状でシロアリは真珠のネックレスのように数珠状、アリの翅は前翅が後翅より大きくシロアリは4枚ともほぼ同じ大きさ・同じ形、アリは腰が細くくびれるがシロアリはくびれがなく寸胴、と説明しています。
触角と腰で確かめられます。
翅は落ちやすく、室内では翅だけが散っている状態で気づくこともあります。その場合は、触角が真っすぐで小さな粒が連なって見えるか、腰にくびれがなく寸胴かを見てください。
兵アリの頭部の形状で判別できます。
協会は、被害箇所から兵アリを捕らえて頭部の形状で判定するのが最も確実で簡単な方法としています。ヤマトシロアリは頭部がほぼ円筒形で体長の約1/2、イエシロアリは卵形で約1/3、アメリカカンザイシロアリはヤマトシロアリに似ますが体長が約2倍、ダイコクシロアリは前面が裁断状で約1/4とされています。
イエシロアリの可能性があります。
協会は、イエシロアリについて虫に触れると頭部先端から乳白色の液(防御物質)を出すと記載しています。他の3種は乳白色の液を出さないとされているため、判別の手がかりになります。
1匹だけ残しておくと判定が早くなります。
ティッシュに包むと形が崩れるため、小さな容器や袋に入れて保管してください。触角や腰の形が残っていれば、業者が現地調査に来たときにその場で確認できます。
羽アリの見分け方は、道具がなくても実行できます。
触角が数珠状で、腰にくびれがなく寸胴ならシロアリ。触角が「く」の字状で、腰が細くくびれていればアリです。翅が落ちていても、触角と腰の2か所なら確かめられます。
シロアリだと分かったら、見た日時と場所、触角と腰の形を控えて業者に伝えてください。見つけた個体を1匹残しておけば、現地調査の際にその場で確認してもらえます。

シロアリだった場合、次は床下に被害があるかどうかです。そこは自分では確かめられません。

