害鳥駆除で捕獲はできません|追い払いの時間帯と再発の理由を自治体の資料で見る
ベランダのハト、電線のムクドリの大群、ゴミを荒らすカラス。
相手は違っても、調べ始めると同じ壁に当たります。
鳥は、許可なく捕まえられません。
この記事では、環境省と自治体の資料をもとに、害鳥駆除で実際にできることを整理します。
- 野鳥は卵も含めて、許可なく捕獲・採取できません。ハト・カラス・ムクドリも同じです
- できるのは追い払いと、巣を作らせない対策です
- ムクドリは夕暮れに集まるので、自治体の追い払いは夜に行われています
- 再発の理由は2つ。古い巣の再利用と、道具への慣れです
- 卵やヒナのいる巣を勝手に撤去してはいけません。許可が要ります

フンの掃除を毎朝やっているが、追い払っても翌日には戻っている。そこで疲れてきた人は、現地を見てもらうところから始められます。
最初に、いちばん大事な前提です。
環境省の捕獲許可制度のページに、こう書かれています。
鳥獣又は鳥類の卵については、狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取が禁止されています
※環境省「捕獲許可制度の概要」(2026年8月26日確認)
成鳥だけでなく、卵もです。
どうしても捕獲が必要な場合は、環境大臣又は都道府県知事の許可が要ります。
自治体も同じことを書いています。
ハトやカラスなどの野鳥は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」により保護されており、むやみに捕獲や駆除ができません
※御所市「ハトの被害対策」(2026年8月26日確認)
そして市役所は、鳥の駆除には来ません。
市ではハトやその卵の捕獲、駆除等は行っておりません
※御所市「ハトの被害対策」
この構図はコウモリと同じです。コウモリ駆除を市役所は行いませんで書いたとおり、行政は方法を教える側です。
かんたんに言うと、害鳥駆除でできるのは追い払いと巣を作らせないことの2つです。
対策の前に、相手を絞ります。
見た場所でおおよそ見当がつきます。
家の周りで会う害鳥と、よくいる場所(編集部の整理)
← 横にスクロールできます →
| 鳥 | よくいる場所 | 主な被害 |
|---|---|---|
| ハト | ベランダ・室外機の裏・軒下 | フン・巣・ダニやハエの発生 |
| カラス | ゴミ置き場・電線・公園 | ゴミ散らかし・威嚇 |
| ムクドリ | 駅前の街路樹・電線に大群 | 騒音・大量のフン |
「よくいる場所」「主な被害」は編集部の整理です
フンの被害は見た目だけではありません。御所市は「悪臭が漂い、ダニやハエなどが発生している」と書いています。
フンを放置すると、鳥の被害が虫の被害に変わります。
ムクドリが市街地に集まる理由も、資料に書かれています。
夜間も明るく、カラス等の天敵から身を隠せる場所をねぐらにするのを好みます
※厚木市「ムクドリ対策について」(2026年8月26日確認)
明るい駅前の街路樹は、ムクドリにとって安全な寝床です。
いつやるか。ここは鳥の行動で決まります。
厚木市はムクドリの習性をこう書いています。
夕暮れになると集まる習性
※厚木市「ムクドリ対策について」
だから、追い払いの作業は集まってくる時間帯に合わせることになります。
実際に、福島市が市街地でやった追い払いは3日連続の夜間でした。
※福島市「市街地におけるムクドリの追い払いについて」(2026年8月26日確認)
かんたんに言うと、ムクドリの勝負は夕方から夜です。
昼間に道具を仕掛けるだけでは、集まる瞬間に立ち会えません。
一方、ハトは日中にベランダへ来ます。カラスのゴミ被害は収集前の朝に起きます。
要確認:ハトとカラスの活動時間帯を数字で示した公的資料は、確認できていません。
道具は、自治体が実際に使ったものが参考になります。
福島市がムクドリの追い払いに使ったのは次のとおりです。
- オオタカとフクロウのはく製と鳴き声(録音データ)
- ロケット花火・爆竹
- レーザーポインター
- 拍子木(手を叩くなど音を出す方法も)
※福島市「市街地におけるムクドリの追い払いについて」
※ロケット花火や爆竹は市の実施例です。住宅地で個人がやると近隣とのトラブルや火災のもとになります
個人でできる対策として、厚木市と御所市が挙げているのはこちらです。
- 防鳥網(ネット)で覆う
- テグス・ピアノ線を張る
- プラスチック製の剣山シート
- 吹き流し・鷹型の凧・爆音機
エサやりは対策の反対側です。御所市は「野生動物にエサを与えることはやめましょう」と書いています。ハトは繁殖力が強く、すぐに増えます。
追い払っても戻ってくる。ここが害鳥のいちばんの悩みです。
理由は資料に2つ書かれています。
1つ目は、古い巣です。
ハトは古い巣を利用することがあるので、ヒナが巣立った後は速やかに巣を撤去してください
※御所市「ハトの被害対策」
巣が残っている限り、そこは「戻る場所」であり続けます。
2つ目は、道具への慣れです。
厚木市は追い払い器具について、こう付け加えています。
設置位置や器具の種類を頻繁に変える等の工夫
※厚木市「ムクドリ対策について」
同じ場所に同じ凧を吊るしたままだと、鳥は危険がないことを学びます。
かんたんに言うと、追い払いは一度やって終わりの作業ではありません。
巣を消し、道具を動かし続けて、初めて定着を防げます。
ここで法律の話に戻ります。間違えると違法になる線があります。
- 卵やヒナのいる巣を勝手に撤去しない(卵の採取も禁止されています)
- 成鳥を捕まえない・傷つけない
- 巣を撤去するなら、ヒナが巣立った後に
御所市が「ヒナが巣立った後は速やかに」と書いているのは、この順番を守るためです。
巣立ちを待ってから撤去し、二度と作らせない。巣立ちを待ってから撤去するのが、合法な進め方です。
待てない事情がある場合は、市区町村の窓口で捕獲許可の相談をすることになります。
要確認:空の巣の撤去に許可が要らないことを明記した資料は、環境省のページでは確認できていません。判断に迷う場合は窓口に確かめてください。
高い場所の巣、大量のフン、届かない電線。自力の限界ははっきりしています。
業者に頼む場合の費用は、公的な相場資料がありません。
要確認:害鳥駆除の料金目安を公表している公的資料は、確認できていません。
手がかりになる公表値はあります。ダスキンは害獣駆除で唯一、ハトの金額(1回63,800円以上)を出しています。内訳はダスキンの害獣駆除の料金で分解しています。
電話の前に、次の4項目を確認しておいてください。
- 鳥の種類と、いる場所(ベランダか、屋根か、木か)
- 巣があるか。あるなら卵やヒナが見えるか
- フンの掃除・消毒まで頼むか
- ネットや剣山の取り付けまで頼むか
2つ目が金額と時期を決めます。卵やヒナがいると、巣立ちを待つか許可を取るかの二択になり、日程が変わります。
悪質な業者の見分け方は害虫駆除業者の選び方に、契約前に確かめる書面は害獣駆除業者の選び方にまとめてあります。

巣に卵があるかどうか、高くて見えない。そこで止まっている人は、確認から頼むことができます。
来ません。
御所市は「市ではハトやその卵の捕獲、駆除等は行っておりません」と明記しています。行政がやるのは、方法の案内と、駅前など公共の場での追い払いまでです。
ムクドリなら夕方から夜です。
厚木市は「夕暮れになると集まる習性」と書いており、福島市の追い払いも夜間に行われました。集まってくる時間帯に合わせるのが基本です。
理由は2つあります。
古い巣が残っていると戻る場所になり続けます。そして同じ道具を同じ場所に置いたままだと、鳥は危険がないことを学びます。巣の撤去と、道具の位置や種類を変え続けることが対になります。
捨ててはいけません。
環境省の資料は、鳥類の卵について「原則としてその捕獲、殺傷又は採取が禁止されています」としています。ヒナが巣立つのを待って撤去するか、待てない事情があれば市区町村の窓口で捕獲許可を相談してください。
公的な相場資料はありません。
公表されている数字では、ダスキンがハトの駆除を1回63,800円以上としています。巣の有無と場所の高さ、ネット取り付けの範囲で総額が変わるので、内訳の出る見積もりで比べてください。
害鳥駆除では、ハトもカラスもムクドリも捕まえられません。卵の採取も禁止です。
できるのは追い払いと、巣を作らせないことの2つ。ムクドリは夕暮れに集まるので、作業は夜が基本です。
戻ってくる理由は、古い巣と道具への慣れでした。
やることは次の順番です。
- 相手の鳥と、巣の有無を確かめる
- 卵やヒナがいるなら、巣立ちを待つ(勝手に撤去しない)
- 巣立ったら巣を撤去し、ネットや剣山でふさぐ
- 追い払いの道具は、位置と種類を変え続ける

毎朝のフン掃除から抜け出したい。そう思っている人は、ふさぐ工事まで含めた見積もりを取って、費用と手間を並べて比べられます。

