シロアリの羽アリは飛んだ時期で種類が絞れる|東京都が示す3種の違い
家の中や周りで羽アリを見たとき、まず知りたいのは「これは何なのか」です。
シロアリの羽アリには、種類ごとに飛ぶ時期と時間帯があります。羽アリを見た時期と時間帯を思い出せれば、その2つから種類をかなり絞り込めます。
この記事では2026年8月19日に東京都の公開情報を確認し、3種の違いを整理しました。
- ヤマトシロアリ:4〜5月の雨上がりの晴れた風のある昼間に飛ぶ
- イエシロアリ:6〜7月の夕方に多く、夜間も飛ぶ
- アメリカカンザイシロアリ:6〜9月の昼間に飛ぶ
- 東京都は「都内のシロアリによる被害の多くは、ヤマトシロアリです」としている

見た日の天気も時間帯も思い出せない。そのときは現物か写真を見せて判定してもらう手があります。
いつ飛んでいたかが、いちばん分かりやすい手がかりになります。
東京都保健医療局のシロアリのページには、種類ごとの羽アリの飛翔時期が示されています。
シロアリ3種の羽アリが飛ぶ時期
| 種類 | 羽アリの飛翔時期 |
|---|---|
| ヤマトシロアリ | 4〜5月の雨上がりの晴れた風のある昼間 |
| イエシロアリ | 6〜7月の夕方に多く、夜間も飛翔 |
| アメリカカンザイシロアリ | 6〜9月の昼間 |
東京都保健医療局の記載による(2026年8月19日確認)。
春に昼間飛んでいたか、初夏に夜飛んでいたかで、まず大きく分かれます。
ヤマトシロアリは「雨上がりの晴れた風のある昼間」と条件が細かく書かれています。雨の翌日に急に大量発生したなら、この種の可能性が高くなります。

羽アリを見た日の天気と時間帯を思い出せると、その2つだけで種類の見当がつきます。
東京都は、被害の内訳をはっきり書いています。
ページには「都内のシロアリによる被害の多くは、ヤマトシロアリです」と記載されています。
ヤマトシロアリの特徴は次のとおりです。
- 水を運ぶ能力はなく、常に湿った材のなかで生活する
- 床下が土の地面になっている木造の家屋など、通気性の悪い床下に巣を作る
- 細い蟻道を作ることが多い
※東京都保健医療局「シロアリ」の記載による(2026年8月19日確認)。
水を運べないという性質が、居場所を決めています。自分で湿らせられないので、もともと湿っている場所にしかいられません。床下が土のままで風が通らない家は、その条件に当てはまります。
4〜5月の昼間に羽アリを見て、なおかつ床下の通気が悪い木造住宅にお住まいなら、ヤマトシロアリを最初に疑うことになります。
シロアリ対策の全体像はシロアリ駆除は自分でできる?費用の相場と業者の選び方にまとめています。
確率は低いものの、当たったときの被害は大きい種類です。
東京都はイエシロアリについて、比較的低温に弱く、都内ではほぼ稀(島しょ部除く)としています。
ただし性質はヤマトシロアリと大きく違います。
- 水を運ぶ能力があり、木材を湿らせながら加害していく
- そのため被害が建物全体に及ぶこともある
- 幅の広い蟻道を作る
※東京都保健医療局「シロアリ」の記載による(2026年8月19日確認)。
ここが決定的な差です。ヤマトシロアリは湿った場所にしかいられませんが、イエシロアリは自分で水を運んで乾いた木材を湿らせられます。床下だけでなく、家全体が対象になりうる理由がここにあります。
ここからは編集部の判断です。6〜7月の夕方や夜に羽アリを見た場合、都内では確率としては低い側ですが、当たったときの被害は重い側になります。判断を先延ばしにしないほうが無難です。

「都内では稀」は「いない」ではありません。夜に飛んでいたなら、確認を急ぐ理由があります。
この種類だけは、湿気と関係なく発生します。
東京都は、アメリカカンザイシロアリを外来種とし、海外からの材木などから散発的に発生することがあると説明しています。そのうえで都内でも発見されており、乾燥した材を食害すると記載しています。
見分ける手がかりも明記されています。
湿気は関係なく、材の排出口から顆粒状の特徴的な糞をする
※東京都保健医療局「シロアリ」の記載による(2026年8月19日確認)。
糞が出てくるという点が、他の2種と違います。床下の湿気を気にしていても、この種類には当てはまりません。棚や柱の下に、砂粒のようなものが溜まっていないかを見てください。
飛ぶのは6〜9月の昼間です。夏の日中に羽アリを見て、しかも顆粒状の糞が落ちているなら、この種類の可能性が出てきます。
なおこの種類は、対策の考え方そのものが変わります。横浜市の資料は「従来の防除法は有効とはいえない」と書いているで、市の公開資料をもとに扱いました。
羽アリを見た時期と、家に残る痕跡を組み合わせます。
3種を絞り込む3つの手がかり
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| 種類 | 飛ぶ時期 | 蟻道 | その他の痕跡 |
|---|---|---|---|
| ヤマトシロアリ | 4〜5月の昼間 | 細い | 湿った床下に巣 |
| イエシロアリ | 6〜7月の夕方〜夜 | 幅が広い | 被害が建物全体に及ぶことがある |
| アメリカカンザイシロアリ | 6〜9月の昼間 | ― | 顆粒状の糞が排出口から出る |
東京都保健医療局の記載をもとに編集部が整理(2026年8月19日確認)。
ここからは編集部の整理です。蟻道の太さの違いは、水を運べるかどうかから来ています。ヤマトシロアリは湿った場所を細くたどるしかありませんが、イエシロアリは水を運んで通り道を広く作れます。
3つの手がかり——羽アリを見た時期、蟻道の太さ、顆粒状の糞の有無——を合わせれば、業者に伝えられる情報が揃います。
東京都は、住まいの側でできることと、業者に任せる範囲を分けて書いています。
日ごろの心がけとして案内されているのは次の2点です。
- 家の周囲に木材などを放置しない
- 床下などは通気をよくするなど、常に湿気がないように心がける
そのうえで、駆除についてはこう記載されています。
シロアリ駆除は、個人で対策するのは困難であるため、専門の業者に依頼することをおすすめします
※東京都保健医療局「シロアリ」の記載による(2026年8月19日確認)。
行政が「個人では困難」と書いている作業です。市販の薬剤で表面だけ処理しても、床下や壁の中に残った巣までは届きません。
見積もりを取るときは、次の3点を伝えると話が早くなります。
- 羽アリを見た時期と時間帯(春の昼間か、初夏の夜か、夏の昼間か)
- 蟻道の有無と太さ(見つけていれば、その場所も)
- 顆粒状の糞が落ちていないか
業者選びで注意すべき点は地域によって違います。大阪府と大阪市は床下点検商法の手口を公表していますし、熊本県には保証年数の基準を公開している県独自の協会があります。

羽アリを見たものの、蟻道も糞も見つからず被害があるのかどうか分からない。その段階なら、床下を見てもらうところから始まります。
かなり絞り込めます。
東京都の記載では、ヤマトシロアリが4〜5月の雨上がりの晴れた風のある昼間、イエシロアリが6〜7月の夕方に多く夜間も飛翔、アメリカカンザイシロアリが6〜9月の昼間とされています。昼か夜か、季節はいつかで分かれます。
ヤマトシロアリです。
東京都は「都内のシロアリによる被害の多くは、ヤマトシロアリです」と記載しています。イエシロアリは比較的低温に弱く、都内ではほぼ稀(島しょ部除く)とされています。
あります。
ヤマトシロアリは細い蟻道を作ることが多く、イエシロアリは幅の広い蟻道を作るとされています。イエシロアリは水を運ぶ能力があるため、木材を湿らせながら加害でき、被害が建物全体に及ぶこともあります。
アメリカカンザイシロアリの可能性があります。
東京都は、この種類について湿気は関係なく、材の排出口から顆粒状の特徴的な糞をすると記載しています。乾燥した材を食害する外来種で、都内でも発見されているとされています。
東京都は個人での対策は困難としています。
ページには「シロアリ駆除は、個人で対策するのは困難であるため、専門の業者に依頼することをおすすめします」と記載されています。日ごろの心がけとしては、家の周囲に木材を放置しないことと、床下の通気をよくすることが案内されています。
シロアリの羽アリは、飛ぶ時期が種類ごとに違います。
4〜5月の雨上がりの昼間ならヤマトシロアリ、6〜7月の夕方から夜ならイエシロアリ、6〜9月の昼間で顆粒状の糞があればアメリカカンザイシロアリ。東京都内で被害が多いのはヤマトシロアリです。
羽アリを見た時期と時間帯、蟻道の太さ、糞の有無。この3つを控えてから業者に連絡すると、現地調査の話が早く進みます。

種類が絞れたあと、被害がどこまで進んでいるかは床下を見ないと分かりません。

