新宿区は街のねずみを一斉駆除している|ただし建物の中は対象外
新宿でネズミの相談先を調べると、区が動いている情報に当たります。
それは事実です。区は街ぐるみで一斉駆除を行っています。ただしどこまでを区がやるかは決まっていて、その範囲を知らないまま相談すると、期待した対応は受けられません。
この記事では2026年8月19日に新宿区の公開情報を確認し、屋外と建物内の境目を整理しました。
- 新宿区は屋外ねずみ対策として、環境調査と一斉駆除を実施している
- 対象はドブネズミ。「建物内のねずみ(クマネズミ)は対象外です」と明記されている
- 別のページには「※区で駆除は行っていません。」とある
- 区から受け取れるのは粘着シート1人1回分と殺そ剤サンプル1人1袋まで

一斉駆除は屋外のドブネズミが対象で、建物の中は入りません。室内は自分で手配することになります。
区は実際に動いています。
新宿区の「屋外ねずみ対策」のページ(2026年7月31日更新)には、事業の内容がねずみの環境調査及び一斉駆除と記載されています。
対象はドブネズミです。街路や下水まわりを生活圏にする種で、繁華街の路上で見かけるのは多くがこの種にあたります。
担当は健康部 衛生課(新宿区保健所)環境衛生係(電話03-5273-3841/FAX 03-3209-1441)です。
個人が申し込む制度ではありません。区が地区を決めて実施する事業です。だからこそ、ネズミを駆除してほしい自宅や店舗が、その対象地区に入っているかどうかを最初に確認することになります。

「区がやってくれる」と聞いても、区がやることに自分の建物の中まで含まれるとは限りません。
建物内は、原則として自分で手配することになります。
区の枠と、自費になる範囲
| 内容 | 負担 |
|---|---|
| 屋外の一斉駆除(対象地区) | 区の事業 |
| 粘着シート1回分・殺そ剤サンプル1袋 | 区が配布 |
| 建物内の駆除 | 自費 |
| 侵入口の封鎖 | 自費 |
| 糞尿の清掃・消毒 | 自費 |
新宿区の公開情報をもとに編集部が整理(2026年8月19日確認)。
見積もりでは次の3点を確認してください。
- 侵入口の封鎖工事が料金に含まれるか
- 施工の回数と、再訪の有無
- 再発したときの保証と、その対象範囲
料金の目安はネズミ駆除の料金相場にまとめています。
同じ東京でも区によって受けられるものは大きく違います。世田谷区は職員が侵入口を無料で見に来ますし、大田区は業者を無料で派遣します。新宿区にはこれらにあたる記載が見当たりませんでした。

区が無料でやってくれるのは相談と調査までで、ふさぐ工事は自費です。どこまでを自分で頼むかは、金額を見てから決められます。
区が動くのは対象地区の屋外だけで、建物の中は自分で手配することになります。
編集部の集計では、ネズミ駆除の費用は2万〜20万円にひらきます。
幅が出るのは、ふさぐ場所の数が建物によって違うためです。
繁華街の店舗では、隣の建物とつながる経路が残ることもあります。
内訳と高くなる条件はネズミ駆除の料金相場にまとめました。
要確認:新宿区がネズミ駆除の相場を公表している資料は見当たりませんでした(2026年8月24日確認)。
屋外と建物内のどちらで困っているかが、分かれ目になります。
屋外ねずみ対策のページには、対象について「建物内のねずみ(クマネズミ)は対象外です」と明記されています。
さらに区の別のページ「ねずみにお困りの方へ」には、「※区で駆除は行っていません。」と書かれています。
新宿区の対応が分かれる場所
| 場所 | 区の対応 |
|---|---|
| 屋外(対象地区) | 環境調査と一斉駆除を実施 |
| 建物内 | 対象外。区で駆除は行っていない |
新宿区の公開情報による(2026年8月19日確認)。
ここからは編集部の判断です。同じ区の中で、外と中がはっきり分かれています。街路のドブネズミが減っても、天井裏を走っているクマネズミはその事業では出ていきません。
つまり読者が知りたい「うちのネズミ」は、多くの場合制度の外側にあります。
事業は地区と年度を区切って実施されています。
屋外ねずみ対策の対象地区
| 地区 | 実施年度 |
|---|---|
| 歌舞伎町地区 | 令和5・6年度 |
| 大久保・百人町地区 | 令和6・7年度 |
新宿区の記載による(2026年8月19日確認)。年度ごとの事業のため、最新の実施状況は区へご確認ください。
新宿区全域ではありません。繁華街の特定地区が対象です。ネズミが出ている自宅や店舗の住所が、上の2地区に入っているかどうかで、区の一斉駆除を受けられるかが変わります。
そして年度が区切られている点も重要です。過去に実施された地区の情報を見て、いま同じ対応が受けられると考えないでください。問い合わせるときは、現在の実施状況を確認するのが確実です。
駆除はしませんが、資材の配布があります。
新宿区保健所が配布しているものは2つです。
- 粘着シート(1人1回まで)
- 殺そ剤サンプル(1人1袋まで)
※新宿区「ねずみにお困りの方へ」の記載による(2026年8月19日確認)。
ここからは編集部の判断です。サンプルという位置づけなので、配布される粘着シート1回分と殺そ剤1袋だけでネズミがいなくなる量ではありません。試して様子を見るための入口と考えるのが実態に近くなります。
区が案内している自分でできる対策は4つです。
- 食べ物を密閉容器や冷蔵庫で保管する
- 侵入口を金属たわしや金網で塞ぐ
- 巣材になる紙や布を片付ける
- 住環境を整理整頓する
※同上。
2番目の金属たわしや金網という指定は具体的です。ネズミはプラスチックや木材をかじるため、素材を選ばないと塞いだつもりで通されます。
なお区は東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)も案内しています。
新宿では、店舗がこの境界の上に立っています。
屋外は区が動き、建物内は自分で手配する。店の前の路地は事業の対象でも、店の中は対象外という状態になります。
区が挙げているネズミの特徴を見ると、その理由が分かります。
新宿区が示す2種の違い
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| 種類 | 体長 | 特徴 |
|---|---|---|
| ドブネズミ | 22〜26cm | ずんぐり体型。木登りは不得意。土に穴を掘る |
| クマネズミ | 15〜20cm | 木登り能力が高い。学習能力に優れ、警戒心が強い |
新宿区の記載による(2026年8月19日確認)。
屋外の事業が対象にしているドブネズミは、木登りが不得意とされています。一方で建物の上階や天井裏に出るのは、木登りが得意なクマネズミです。事業の対象と、建物内で困る相手が違うのは、この習性の差と重なります。
クマネズミは学習能力に優れ、警戒心が強いともされています。同じ罠を置き続けても避けられることがあり、自力で追い切れない理由になります。
飲食店の場合は、新宿区の事業とは別に、食品衛生法の側にも定めがあります。飲食店のねずみ対策は法令に4つ書かれているで、年2回以上の駆除作業と記録の保存を扱っています。
屋外の対象地区では実施しています。
新宿区は屋外ねずみ対策として、環境調査と一斉駆除を行っています。ただし対象はドブネズミで、建物内のねずみ(クマネズミ)は対象外と明記されています。別のページには「※区で駆除は行っていません。」という記載もあります。
歌舞伎町地区と大久保・百人町地区です。
歌舞伎町地区が令和5・6年度、大久保・百人町地区が令和6・7年度と記載されています。年度ごとの事業のため、現在の実施状況は健康部衛生課環境衛生係(03-5273-3841)へご確認ください。
粘着シートと殺そ剤サンプルの配布があります。
粘着シートは1人1回まで、殺そ剤サンプルは1人1袋までとされています。いずれもサンプルの位置づけで、配布される粘着シート1回分と殺そ剤1袋だけで駆除を終えられる量ではない点にご注意ください。
相談は受け付けていますが、駆除は行われません。
天井裏や壁の中に出るのは木登りの得意なクマネズミであることが多く、区の屋外ねずみ対策の対象外です。相談先は健康部衛生課環境衛生係(03-5273-3841)で、業者としては東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)が案内されています。
侵入口を塞ぐ素材に気をつけてください。
区は、食べ物を密閉容器や冷蔵庫で保管する、侵入口を金属たわしや金網で塞ぐ、巣材になる紙や布を片付ける、住環境を整理整頓する、の4つを挙げています。プラスチックや木材はかじられるため、素材の指定に意味があります。
新宿区のねずみ対策は、屋外と建物内で線が引かれています。
街のドブネズミは区が一斉駆除しますが、その一斉駆除を受けられるのは対象地区だけです。建物内のクマネズミは対象外で、区は駆除を行っていません。
まず、ネズミが出ている自宅や店舗の住所が対象地区に入っているかを確認してください。建物の中で困っているなら、封鎖と清掃を含めた見積もりを揃えることになります。区が配布するのはサンプルの量です。その粘着シートと殺そ剤で様子を見ている時間が、そのまま被害の広がる時間になることもあります。

外と中で動く人が変わる以上、中の分は自費です。金額を知ってから決められます。

