テンとイタチの違いは何色?国の資料が挙げるのは体ではなく頭の色
庭や天井裏で細長い獣を見て、テンなのかイタチなのか調べている人に向けて書きました。
先に、いちばん外れやすいところを書きます。
体の色で見分けようとすると、外れます。
テンの毛色は個体によって大きく違い、住んでいる地域でも偏るからです。
国が誤認捕獲を防ぐために作った資料が挙げているのは、体ではなく頭の色でした。
すべて2026年9月5日に公的な資料で確認したものです。
- 分かれ目は体の色ではない。国が挙げているのは頭の色
- 環境省の資料は、テンの頭部を「夏に黒色、冬に白色」としている
- 全長はテンが約65cm、イタチのオスが約40〜60cm
- 耳がはっきり外に出ているのがテン。オコジョは標高の高い山にいる

そもそも家に入られているのかどうかが分からない、という段階の人もいると思います。
見るのは体ではなく、頭です。
環境省が狩猟鳥獣の見分け方という資料を出しています。
狩猟で別の動物を間違えて捕らないための資料で、種ごとに見るポイントが並んでいます。
地面の足跡から絞る方法はイタチの足跡は約2.5cmにまとめてあります。
環境省が挙げているイタチ科4種の見分けるポイント(2026年9月5日確認)
| 種 | 資料に書かれている見分けるポイント |
|---|---|
| テン | 頭部は 夏に黒色、冬に白色/口元が白い/全長は約65cmで イタチより大きい/夏毛:暗い黄褐色 冬毛:明るい黄褐色 イタチより明るい色/尾が太い |
| イタチ(オス) | 全身が茶褐色 腹面は淡褐色/メスのイタチよりも淡色である傾向/全長は約40〜60cm |
| シベリアイタチ | 口元からあごの境に くっきりとした白斑/イタチよりやや淡色/尾が長い/イタチよりやや大きい |
| ミンク | 全身褐色/全長は約70cmで イタチより大きい/他の近縁種より大きく テンと頭部の色が違う |
環境省「狩猟鳥獣の見分け方 〜誤認捕獲の防止のために〜(一部改定版)」の「狩猟鳥獣を見分けるポイント|獣類①」から作成しました(2026年9月5日確認)。
かんたんに言うと、テンは季節で頭の色が変わり、イタチは変わらないということです。
冬に見て頭が白ければテン、というのが資料からいちばん読み取りやすい形です。
なお、この資料は捕まえるための資料ではありません。間違えて捕らないためのものです。
体の色が当てにならない理由は、テンの側にあります。
国立環境研究所は、テンの毛色についてこう書いています。
毛色には,胸にオレンジ斑をもち,鮮やかな黄色をした個体(”キテン”)から黒褐色をしたもの(”スステン”)まで変異が大きい
同じホンドテンでも、鮮やかな黄色から黒褐色まで幅があります。
出典:国立環境研究所 侵入生物DB「ホンドテン」(2026年9月5日確認)
住んでいる地域でも偏ります
さらに、どちらの色が多いかが地域で違います。
秋田市大森山動物園はこう書いています。
本州南部にはスステンが多いと言われ、キテンは東北地方に多く生息しているが、四国、九州にもいる
出典:秋田市大森山動物園「ホンドテン」(2026年9月5日確認)
つまり同じ「黄色っぽい獣」でも、東北と本州南部では出会う確率が違います。

「黄色かったからテンだと思う」という覚え方だと、住んでいる場所によって当たり外れが出ます。
ここからは編集部の判断です。
体の色は、絞り込みの最初の手がかりには向きません。
イタチのほうは環境省の別の資料が「体色は茶褐色から赤褐色」としており、幅の書き方が違います。
色よりも先に見るのは、大きさです。
テンとイタチの大きさ(2026年9月5日確認)
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| 項目 | テン | イタチ |
|---|---|---|
| 全長 | 約65cm | オスで約40〜60cm |
| 頭胴長 | 45cm | オス27〜37cm/メス16〜25cm |
| 尾長 | 19cm | オス12〜16cm/メス7〜9cm |
| 体重 | 1.1〜1.5kg | オス290〜650g/メス115〜175g |
全長は環境省「狩猟鳥獣の見分け方」、テンの頭胴長・尾長・体重は国立環境研究所 侵入生物DB「ホンドテン」、イタチの数値は環境省「類似種(イタチ・シマリス)の識別資料」から作成しました。イタチの資料は原文で「頭銅長」と表記されています。
体重で見ると、テンはイタチのオスの2倍以上あります。
タヌキとアライグマの見分け方はタヌキとアライグマの違いは尾のリングで扱っています。
もう1つの手がかりは耳です
国立環境研究所は、テンの区別点をこう書いています。
耳介がはっきりと外に出ること,前臼歯が4/4であることで他のイタチ類と区別できる
耳が頭からはっきり出ていればテンです。
歯の本数は口の中を見ないと分からないので、実際に使えるのは耳のほうになります。

大きさで見当がついても、天井裏に上がって確かめるのは別の作業になります。
似た動物は、住んでいる場所で外せます。
オコジョは標高の高い山にいます
環境省の資料は、イタチとオコジョを誤認しやすい組として並べています。
そのうえで、住む場所の違いをこう書いています。
■見た目が似ていても、好んで生息する環境が違います
オコジョ側が「おもに、標高の高い山(谷)に生息」、イタチ側が「おもに、人家に近い山林や草原に生息」とされています。
家の周りや畑で見たのなら、オコジョの可能性は低くなります。
フェレットは飼われている動物です
フェレットは野生の在来種ではありません。
国立環境研究所の侵入生物データベースでは、ヨーロッパケナガイタチを家畜化したものとして扱われています。
ペットとして販売されている動物なので、外で見かけたなら逃げ出した個体ということになります。
出典:国立環境研究所 侵入生物DB「フェレット」(2026年9月5日確認)
どちらだと分かっても、自分で捕まえることはできません。
イタチもテンも、許可を取らずに捕まえることは認められていません。手続きはイタチを見たら捕まえないにまとめてあります。イタチが2種類いることと、その分け方はニホンイタチは絶滅危惧種?に書いています。
環境省の資料も、見分けについてこう書いています。
判別に自信が持てないときは捕獲をやめましょう
分からないまま捕まえるほうが、危ないという立場です。
やることは順番で決まります。
- 見た場所と時刻を書き留める(天井裏か、庭か、道路か)
- フンや足跡が残っていないか見る
- 天井裏で音がしているなら、入口が空いていないかを確かめてもらう
3つ目で業者に頼む判断になります。
天井裏に自分で上がるのは、足場と装備が要る作業だからです。
大きさと頭の色です。
環境省の資料では、テンの全長が約65cm、イタチのオスが約40〜60cmとされています。テンは頭部が夏に黒色、冬に白色になると書かれています。
体の色では決まりません。
テンの毛色は「鮮やかな黄色をした個体(キテン)から黒褐色をしたもの(スステン)まで変異が大きい」と国立環境研究所が書いています。見るのは体ではなく頭の色です。
住んでいる場所が手がかりになります。
環境省の資料は、オコジョを「おもに、標高の高い山(谷)に生息」、イタチを「おもに、人家に近い山林や草原に生息」としています。人家の近くで見たならオコジョは外れます。
フェレットは飼われている動物です。
国立環境研究所の侵入生物データベースでは、ヨーロッパケナガイタチを家畜化したものとして扱われています。野外で見かけた場合は、逃げ出した個体という位置づけになります。
鳴き声の違いを書いた公的な資料は確認できませんでした(2026年9月5日時点)。
音から種類を決めるのは難しいので、姿を見たときの大きさと頭の色、それから足跡やフンのほうが手がかりになります。
テンとイタチは、体の色では分かれませんでした。
テンの毛色には幅があり、地域でも偏るためです。
国の資料が挙げているのは頭の色・全長・耳の出方の3つでした。
- 頭の色を思い出す。冬に白く見えたならテンの可能性がある
- 大きさを思い出す。全長65cm前後ならテン、40〜60cmならイタチのオス
- 耳がはっきり出ていたかを思い出す
- 人家の近くで見たなら、オコジョは候補から外す
被害が出ている場合の費用はイタチ駆除の費用は5万〜30万円にまとめています。

正体が絞れても、捕まえられない以上は入口をふさぐ話になります。

