ゴキブリが気持ち悪いのはなぜ|国の研究が細菌34属83種を分離しています
ゴキブリを見たあとで、この言葉を検索した人が多いと思います。
なぜあんなに気持ち悪いのか。
先に正直に書きます。その理由を説明した公的な資料は見つかりませんでした。
かわりに分かったことがあります。行政はゴキブリを、気持ち悪いだけの虫として扱っていません。
- 「なぜ気持ち悪いか」を説明した公的資料はありません。心理の話は資料で確かめられません
- 保健所は「その存在を不快に感じる虫」を不快害虫と定義しています
- ゴキブリはその不快害虫に入っていません。「細菌等を媒介する昆虫」に分類されています
- 国の研究は、ゴキブリから細菌34属83種を分離しています
- やること:見た1匹の大きさを覚える → 卵があるか見る → 自分で触れないなら人に頼む

理由より先に、いま部屋にいるあれを何とかしたい。そう思っている人は、見てもらうところから始められます。
最初にはっきりさせておきます。
「ゴキブリが気持ち悪い理由」を説明した公的な資料は、確認できませんでした。
自治体の資料も、国の研究も、生態と被害は書きますが、人がどう感じるかは書いていません。
インターネットには本能や脳のはたらきで説明する記事があります。
ただし確認できる公開情報で裏が取れないため、この記事では扱いません。
要確認:ゴキブリへの嫌悪感の仕組みを説明した公的資料は、確認できていません。
そのかわり、資料から分かることが1つあります。
行政の分類の中で、ゴキブリがどこに置かれているかです。
東京都多摩小平保健所のページに、虫の区分が書かれています。
ヒトに対して直接的な被害を及ぼす虫を衛生害虫と呼びます
※東京都多摩小平保健所「衛生害虫に関すること」(2026年8月26日確認)
もう1つの区分があります。
私たちが生活するうえで、その存在を不快に感じる虫を不快害虫(不快動物)と呼び衛生害虫とは区別しています
かんたんに言うと、次の2つに分かれています。
東京都多摩小平保健所が示している虫の区分(2026年8月26日確認)
| 区分 | 定義 |
|---|---|
| 衛生害虫 | ヒトに対して直接的な被害を及ぼす虫 |
| 不快害虫(不快動物) | 生活するうえで、その存在を不快に感じる虫 |
定義は同ページの表現をそのまま引いています
「気持ち悪い」は、この不快害虫の定義そのものです。
存在が不快というのは、気持ち悪いということです。
では、ゴキブリは不快害虫に入っているのでしょうか。
同じページの分類を見ると、ゴキブリの位置が違います。
チャバネゴキブリとクロゴキブリは、「4 細菌付着昆虫(細菌等を媒介する昆虫)」に置かれています。
不快害虫ではありません。
西多摩保健所も、相談の対象をこう書いています。
ねずみや蚊、ゴキブリ、ダニ、ノミ等の感染症を媒介することが知られている、いわゆる衛生害虫に関する生態・防除方法等
※東京都西多摩保健所「ねずみ・衛生害虫等」(2026年8月26日確認)
かんたんに言うと、行政はゴキブリを「不快だから困る虫」ではなく「菌を運ぶから困る虫」として扱っています。
気持ち悪いという感覚と、実際の被害が、別々に立っているわけではありません。
なお、家で見るゴキブリは大きさで2つに分かれます。どちらを見たかで対策が変わるので、日本のゴキブリの種類は大きさで分かれるを先に読んでおくと絞りやすくなります。
では、どれくらい菌を運ぶのか。
厚生労働科学研究成果データベースに、国立感染症研究所の研究が載っています。
課題名はハエ以外の衛生害虫とO157伝播に関する基礎研究です。
この研究でゴキブリから分離された微生物(平成9年度)
| 種別 | 数 |
|---|---|
| 細菌類 | 34属83種 |
| 真菌類 | 13属10種 |
厚生労働科学研究成果データベース「ハエ以外の衛生害虫とO157伝播に関する基礎研究」(研究代表者 安居院宣昭/国立感染症研究所)
※平成9年度の研究です。約30年前の集計であることを踏まえて読んでください
挙げられている菌の名前も具体的です。
- 赤痢菌
- チフス菌
- MRSA
- サルモネラ菌
- 多剤耐性緑膿菌
研究のまとめには、次のように書かれています。
ゴキブリは問題となる多種の病原体に汚染されており、それら病原体の伝播媒体として機能しうる可能性がある
83種という数字は、感覚ではなく数えられた結果です。
なお、餌を断てば来なくなるという話ではありません。理由はゴキブリの食べ物は断てませんにまとめてあります。
同じ研究には、家の外の話も出てきます。
ゴキブリが薬剤耐性菌のばらまき役として、院内感染の原因の一端を担う可能性
※同研究より
薬が効きにくい菌を、ゴキブリが運ぶかもしれないという指摘です。
食材が汚れることへの関与も挙げられています。
ただし、ここは慎重に読んでください。
書かれているのは「可能性」であって、証明された事実としてではありません。
研究自体も、O157の伝播でゴキブリが果たす役割を今後明らかにする必要がある、という位置づけで終わっています。
かんたんに言うと、分かっているのは「菌が付いている」ところまでです。
気持ち悪いと思っているのが自分だけなのか、気になる人もいると思います。
人数の統計は見つかりませんでした。
ただ、多摩小平保健所は相談の傾向をこう書いています。
相談件数も毎年増加する傾向にあります
さらに、相談の中身も変わってきたと書かれています。
保健所に寄せられる虫の相談内容は、従来の感染症予防に関するものから、不快害虫に関するものまで、非常に幅広いものになっており
「不快」も相談として受け取られています。
病気の話でなければ相談してはいけない、という運用にはなっていません。
要確認:相談件数の実数と、そのうちゴキブリが何件かを示す資料は、確認できていません。
では、保健所に電話すれば片づくのか。
答えははっきり書かれています。
保健所では、防除や駆除作業は実施しておりません
※東京都多摩小平保健所(2026年8月26日確認)
西多摩保健所も同じです。
職員が施設・ご家庭に伺って、実際に防除作業や駆除作業を行うことは出来ません
受けてもらえるのは、生態と防除方法の相談までです。
窓口の使い分けは害虫駆除はどこに相談する?で整理しています。
つまり、部屋にいる1匹をどうにかする役目は、自分か民間業者に残ります。

相談はできると分かっても、来てくれないなら意味がない。そこで行き先が無くなった人は、実際に来る相手を先に確保しておけます。
触れないという理由で放置すると、話が長くなります。
薬をまいても卵は残ります。実際の数字はゴキブリの卵は薬で片づかないにまとめてあります。
自分で進める場合の手順はゴキブリ駆除の完全ガイドにあります。
選べる道は3つです。
自分で触れないときの選び方(編集部の整理)
← 横にスクロールできます →
| 道 | 向いている場合 | 残ること |
|---|---|---|
| 同居人や家族に頼む | すぐ来られる人がいる | 次に出たときも同じ |
| 粘着シートに任せる | 触らずに済ませたい | 何日か置いたままになる |
| 業者に頼む | 見えていない分まで含めたい | 費用がかかる |
どれが正しいという話ではありません。触れるかどうかで決めてください
「触れない」は、対策を選ぶうえで無視してよい条件ではありません。
触れる前提で組んだ手順は、途中で止まります。
電話する前に、次の4つを見ておいてください。
- 見た1匹の大きさ(3.5cmくらいか、1.5cmくらいか)
- 見た場所(台所・風呂場・洗面所などの水回りか)
- 何匹見たか、何日で何回か
- 卵のような茶色い塊を見たか
この4つが答えられると、見積もりの幅がそろいます。

死骸も卵も自分では触れない。そこで手が止まっている人は、死骸の処分まで含めて頼むこともできます。
その理由を説明した公的な資料は見つかりませんでした。
分かるのは、行政がゴキブリを「不快害虫」ではなく「細菌等を媒介する昆虫」に分類していることです。気持ち悪さだけで扱われている虫ではありません。
資料で確かめられる範囲では答えが出ません。
ただし東京都多摩小平保健所は「その存在を不快に感じる虫」を不快害虫と定義しています。不快に感じること自体は、行政の区分にも言葉として存在します。
心理の仕組みは公的資料で確認できていません。
一方で、国立感染症研究所の研究はゴキブリから細菌34属83種を分離しています。避けたいと感じることに、実際の根拠が伴っているとは言えます。
順位をつけた公的な資料は見つかりませんでした。
保健所の分類にも「1番」という考え方はありません。虫は被害の種類で分けられていて、不快さの強さでは並べられていません。
相談自体は受け付けられています。
多摩小平保健所は、相談内容が「不快害虫に関するものまで、非常に幅広いものになっており」と書いています。ただし保健所は駆除作業を行いません。
ゴキブリが気持ち悪い理由を説明した公的資料は見つかりませんでした。
かわりに分かったのは、保健所が「存在を不快に感じる虫」を不快害虫と定義したうえで、ゴキブリを不快害虫に入れていないことです。
置かれているのは、細菌等を媒介する昆虫のほうでした。
国の研究では、ゴキブリから細菌34属83種と真菌13属10種が分離されています。
やることは次の順番です。
- 見た1匹の大きさを覚えておく
- 水回りと卵の有無を見る
- 自分で触れるかどうかを決める
- 触れないなら、その前提で頼み先を選ぶ

見るたびに同じ思いをするのを、そろそろ終わらせたい。そう考えている人は、金額の目安を聞くところから始められます。

