ゲジゲジは駆除してはいけない?協会が無害と書く理由と、ムカデとの見分け方
家の中でゲジゲジを見つけて、駆除していいのか迷っている人は多いはずです。
「益虫だから駆除してはいけない」という話も聞きます。ただ、見た目は不気味で、ムカデと同じように咬むのではと不安になります。
そこで、業界団体と東京都、殺虫剤の業界団体の資料を読みました。
分かったのは、ゲジは資料で「無害」とされていて、注意すべきなのは見間違えやすいムカデのほうだということです。
- 東京都ペストコントロール協会は、ゲジを「無害」「ゴキブリなどを捕食する益虫の面もある」と書いている
- 東京都は、ゲジを衛生害虫ではなく「不快動物」に分類している
- 駆除してはいけないという決まりは見当たらない。ただし急いで駆除する理由も資料には無い
- やること:ゲジかムカデかを脚で見分ける → ゲジなら外に出すか様子を見る → ムカデなら対策する
ゲジは「無害」で、ゴキブリなどを食べる益虫の面もある、と業界団体が書いています。
公益社団法人東京都ペストコントロール協会は、ゲジの害について次のように書いています。
無害。しかし見た目が不気味なため嫌われる。逆にゴキブリなどを捕食する益虫の面もある。
東京都の保健医療局も、ゲジを衛生害虫とは分けて扱っています。ねずみ・衛生害虫の類別一覧で、ゲジは「不快動物」に入っています。
東京都の類別一覧で、ゲジと同じ区分・違う区分に入っている生き物
| 東京都の区分 | 入っている生き物の例 |
|---|---|
| 不快動物 | ヤスデ、ムカデ、クモ、ゲジ、カラス、ハト、ヘビ、マムシ |
| 細菌付着昆虫 | ゴキブリ、ハエ、チョウバエ |
| ダニ類 | ツメダニ、イエダニ、マダニなど |
東京都保健医療局「類別一覧|ねずみ・衛生害虫」を2026年9月13日に確認しました。
殺虫剤の業界団体である日本家庭用殺虫剤工業会も、衛生害虫を「感染症を媒介する害虫」として9つ挙げています。蚊・ハエ・ゴキブリ・ノミ・トコジラミ・イエダニ・シラミ・屋内塵性ダニ類・マダニで、ゲジは入っていません。
かんたんに言うと、ゲジは「病気を運ぶ虫」ではなく「見た目が嫌われる虫」の扱いです。
ここからは編集部の判断です。「駆除してはいけない」という決まりは、確認した資料には見当たりませんでした。ただ、急いで駆除しなければならない理由も書かれていません。
気をつけるべきは、ゲジと見間違えやすいムカデです。
同じ協会の資料で、ゲジ・ムカデ・ヤスデを並べます。
東京都ペストコントロール協会の資料で見る、ゲジ・ムカデ・ヤスデの違い
← 横にスクロールできます →
| 項目 | ゲジ(オオゲジ) | トビズムカデ | ヤケヤスデ |
|---|---|---|---|
| 脚 | 15対で長い | 21対 | 31対 |
| 体長 | 5cmを超える個体もある | 15cm以上になる | 約2cm |
| 人への害 | 無害 | 咬まれると痛みが激しく、炎症を起こす | 集団発生で見た目が不快。種類によって有害な分泌物 |
| 暮らし | 夜行性。森林などの林床に住み、ほかの昆虫を捕食 | 夜行性。昼は倒木や落ち葉の下に潜み、昆虫などを捕食 | 土の中で腐った植物を食べる |
公益社団法人東京都ペストコントロール協会「ヤスデの種類・ムカデの種類・ゲジの種類」を2026年9月13日に確認しました。
資料で見分けに使えるのは脚です。ゲジは脚が15対で長く、トビズムカデは21対と書かれています。脚の長さが目立つ虫はゲジの可能性があります。
ムカデについて、協会は「2度目以降の刺咬で稀にアナフィラキシーショック症状が起きます」とも書いています。見分けがつかない虫は、素手で触らないようにします。

怖いのはゲジではなく、ゲジだと思って素手でつかんだ虫がムカデだったときです。
ムカデが出やすい家の条件は、ムカデがよく出る家の特徴は餌と湿気で扱っています。
ゲジに殺虫剤を使うなら、医薬品ではなく「いやな虫用」の表示でゲジが書かれた製品を選びます。
殺虫剤は、衛生害虫用と不快害虫用で区分が分かれています。バルサンで比べると、ゲジが入っているのは医薬品ではない方の製品でした。
バルサン2製品の区分と、ゲジが適用害虫に入っているか
← 横にスクロールできます →
| 製品 | 区分 | 適用害虫の数 | ゲジ |
|---|---|---|---|
| バルサン 20g | 第2類医薬品 | 7種(ゴキブリ・ダニ・ノミ・トコジラミ・ハエ・蚊など) | 入っていない |
| バルサンDX煙 12-16畳用 | くん煙剤(いやな虫用) | 28種(カメムシ・ムカデ・ヤスデ・ゲジ・クモなど) | 入っている |
レック株式会社の製品ページを当サイトが2026年8月26日に確認した内容です。
家庭用の不快害虫用殺虫剤には、業界の自主基準があります。厚生省は1989年の通知で、この自主基準を家庭用品の安全対策の担当部局に周知しています。
かんたんに言うと、「ゴキブリ用」の医薬品を使っても、ゲジが適用害虫に書かれているとは限りません。買う前に、製品の適用害虫の欄に「ゲジ」があるかを見ます。
バルサンの適用害虫の数え方は、バルサンで屋根裏のネズミは駆除できませんで詳しく扱っています。
協会の資料は、ゲジがほかの昆虫を捕食すると書いています。
ここからは編集部の判断です。家の中でゲジを何度も見るなら、エサになる虫が家の中にいないかも見ておくのが筋です。協会はゲジを「ゴキブリなどを捕食する」と書いているからです。
ただし、ゲジが1匹いたらゴキブリもいる、とまで書いた資料は見当たりませんでした。
ゴキブリが入ってくる隙間については、ゴキブリはどこから入るのかで扱っています。
ゲジだけなら、業者を急いで呼ぶ理由は資料にありません。
業者に相談する目安を、資料の書き方から並べます。
- ゲジかムカデか、見分けがつかない
- 咬まれた、または家族が咬まれるのが心配
- ゴキブリなど、ほかの虫も家の中で見ている
- 同じ虫が大量に出ている
ムカデは咬まれると痛みが激しく、ゴキブリは工業会が衛生害虫に挙げています。業者に頼む理由になるのは、ゲジそのものより、一緒にいる虫です。

ゲジを見つけたついでに、ゴキブリやムカデの気配も感じた人は、家全体を一度見てもらうと、どの虫への対策が要るのか分かります。
駆除してはいけないという決まりは、確認した資料には見当たりませんでした。東京都ペストコントロール協会はゲジを「無害」とし、「ゴキブリなどを捕食する益虫の面もある」と書いています。害が無いので急いで駆除する理由も無い、というのが資料から言えることです。
東京都ペストコントロール協会の資料では、ゲジの害は「無害」と書かれています。咬まれると痛みが激しいと書かれているのはムカデのほうです。見分けがつかないときは、素手で触らないでください。
製品によります。当サイトが確認したバルサンでは、第2類医薬品のバルサン20gの適用害虫にゲジは入っていませんでした。くん煙剤(いやな虫用)のバルサンDX煙には入っていました。使う前に、製品の適用害虫の欄に「ゲジ」があるかを確認してください。
製品名で決めるより、適用害虫の欄を見るのが確実です。ゲジは衛生害虫ではなく不快害虫の扱いです。「いやな虫用」「不快害虫用」と表示された製品に、ゲジが書かれているかを確かめてください。
東京都ペストコントロール協会は、ゲジを夜行性で、ほかの昆虫類を捕食すると書いています。家の中で何度も見るなら、エサになる虫がいないかを見てください。ただし、ゲジがいればゴキブリもいると断定した資料は見当たりませんでした。
東京都ペストコントロール協会は、ゲジを「無害」で「ゴキブリなどを捕食する益虫の面もある」と書いています。東京都はゲジを不快動物に分類し、殺虫剤の業界団体が挙げる衛生害虫9つにも入っていません。
駆除してはいけないという決まりは見当たりませんでしたが、急いで駆除する理由も資料にはありません。
気をつけるべきは、見間違えやすいムカデです。ムカデは咬まれると痛みが激しく、2度目以降にまれにアナフィラキシーショックが起きると協会は書いています。
ゲジに殺虫剤を使うなら、「いやな虫用」の表示で適用害虫にゲジがある製品を選びます。
最後に、やることを3つに絞ります。
- 脚が長く目立つかを見る。資料ではゲジは脚15対で長く、トビズムカデは21対
- 見分けがつかない虫は素手で触らない
- ゲジを何度も見るなら、ゴキブリなどエサになる虫がいないかを見る

ゲジのほかにゴキブリやムカデも気になるなら、どの虫の対策が要るのかを先に見てもらうと、無駄な薬を買わずに済みます。

