家に出るアリの種類は?京都市が挙げる10種と、ヒアリを見分ける2つの点
庭に見慣れないアリがいた。赤っぽい色をしている。
ヒアリではないかと気になって調べ始めた人は多いはずです。
京都市は、市役所に「ヒアリではないか」と相談があったアリを、写真つきで一覧にして公開しています。実際に持ち込まれたものから作られた資料です。
その体長を並べてみると、大きさでは決まらないことが分かりました。
- 日本のアリは約300種類。京都市が相談を受けた10種を公開している
- 9種のうち6種は、体長がヒアリの2.5〜6mmと重なる。大きさでは絞れない
- 決め手は2つ。腹柄節(こぶ)の数と、脚の本数
- ヒアリらしいと思ったら、駆除業者ではなく行政へ連絡する

「毎年おなじ場所に出ているが、種類が分からないまま」という人は、まず何がいるのかを見てもらうところから始められます。
まず全体の数からです。
京都市は、資料の冒頭にこう書いています。
アリは,日本国内に約300種類が生息していると言われています。とても小さく,普段は目に留まらないことから,見慣れないアリを目にするとヒアリと区別がつかず不安になることもあるでしょう。
※出典:京都市「アリが気になったら」(2026年8月30日確認)
300種のうち、名前を覚える必要があるのはごく一部です。
京都市が挙げているのは、市役所に相談があった10種と、話題の2種(ヒアリ・アカカミアリ)でした。
羽の生えたアリは、別の話になります
先に分けておきます。
羽が生えているアリを見た場合は、この記事ではなく別の見方が要ります。シロアリの可能性があるからです。
見分けは触角・翅・腰の3点で決まります。羽アリはシロアリかクロアリかと、飛んだ時期から絞るシロアリの羽アリは飛んだ時期で種類が絞れるにまとめてあります。
この記事で扱うのは、地面や家のまわりを歩いているアリです。
なお、家に出るアリに被害があるのか、駆除が要るのかはクロアリの駆除は必要かで扱っています。
「小さいからヒアリではない」とは言えません。
京都市が挙げる9種(アリグモを除く)の体長を、環境省が示すヒアリの体長と並べました。

京都市が挙げるアリの体長と特徴
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| 種類 | 体長 | 資料が書いている特徴 |
|---|---|---|
| サクラアリ | 1〜1.5mm | 褐色で、触覚や脚は黄褐色。胸部が短い |
| ヒメアリ | 約1.5mm | 黄色〜黄褐色で腹部が褐色〜黒褐色。表面は滑らかで光沢がある |
| アメイロアリ | 2〜2.5mm | 頭部と腹部が黒褐色、胸部が黄褐色。光沢が強い。腹柄節は1節 |
| キイロシリアゲアリ | 2〜3mm | 黄色っぽい褐色。腹部の後半部がやや暗色 |
| ハリブトシリアゲアリ | 2〜3.5mm | 褐色から黒褐色 |
| トビイロシワアリ | 2.5mm | 褐色〜黒褐色 |
| トビイロケアリ | 2.5〜3.5mm | 全体的に黒褐色。胸部は比較的淡色の場合が多い |
| オオズアリ | 働き約3mm/兵隊約4.5mm | 頭部と腹部が黒褐色、他は赤褐色。頭部が大きい |
| ムネアカオオアリ | 7〜12mm | 大型。胸部の赤色が特徴。頭部と腹部は黒色 |
出典:京都市「アリが気になったら」(2026年8月30日確認)。太字は、体長がヒアリの範囲と重なる種です。
環境省は、ヒアリの体長をこう示しています。
環境省が示すヒアリの体長
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| 区分 | 体長 | 資料の書き方 |
|---|---|---|
| 働きアリ | 2.5〜6mm | 一番数が多く、刺すアリです |
| 女王アリ | 7〜8mm | 羽化した時には翅があるが、交尾後には翅を落とす |
| 雄アリ | 5〜6mm | 体は黒っぽく翅がある |
出典:環境省「ヒアリの基礎情報」(2026年8月30日確認)
9種のうち6種は、体長がヒアリの働きアリの範囲と重なります。
数え方を書いておきます。重なるのはアメイロアリ・キイロシリアゲアリ・ハリブトシリアゲアリ・トビイロシワアリ・トビイロケアリ・オオズアリの6種です。このうちアメイロアリは、上限がちょうど2.5mmで接する形なので、境界にあたります。
かんたんに言うと、ものさしを当てても答えは出ません。
京都市の資料には、大きさ以外の手がかりが書かれています。
ヒアリの説明はこうです。
全体的に赤みがかった茶色で腹部が暗色。つやつやとした光沢がある。ひとつの巣にまちまちの大きさの働きアリがいる。胸部と腹部の間の腹柄節(こぶのような出っ張り)が2つある。
※出典:京都市「アリが気になったら」(2026年8月30日確認)
一方、アメイロアリの説明にはこう書かれています。
腹柄節は1節
同じ資料の中で、腹柄節の数が書き分けられているのはこの2種だけです。わざわざ書いてあるということは、そこが分かれ目になります。
資料が挙げている決め手は2つ
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| 見るところ | ヒアリ | 紛らわしい相手 |
|---|---|---|
| 腹柄節(こぶ)の数 | 2つ | アメイロアリは1節 |
| 脚の本数 | 6本(昆虫) | アリグモは8本(クモの仲間) |
出典:京都市「アリが気になったら」/環境省「ヒアリの基礎情報」を2026年8月30日に確認して当サイトが整理。
もう1つ、巣の様子も手がかりになります。
ヒアリは「ひとつの巣にまちまちの大きさの働きアリがいる」と書かれています。同じ大きさのアリだけが並んでいる列は、この特徴に当てはまりません。

色で決めようとすると迷います。赤っぽいアリは、ムネアカオオアリのように在来種にもいます。
この章でやることは2つです。
- アリを潰さずに、腹と胸の間のこぶが1つか2つかを見る
- 脚が8本なら、アリではなくクモ(アリグモ)
環境省は、間違えやすい種類に順位を付けて公開しています。
環境省が挙げる「間違えやすい種類」
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| 順位 | 種類 | 資料が書いている理由 |
|---|---|---|
| 第1位 | キイロシリアゲアリの女王 | 9月頃、オレンジ色の女王アリが巣づくりのため外に出てくる。目につきやすいので、「ヒアリではないか?」との問い合わせの多いアリ |
| 第2位 | アリグモ類(アリグモ・ヤガタアリグモ) | 体長5〜7mm。よく見ると足は8本あるが、前脚を触角に似せているため、見慣れないアリとよく間違われる |
出典:環境省「ヒアリの基礎情報」(2026年8月30日確認)
ここで気づくことがあります。
京都市の一覧にも、この2つが入っています。京都市は「キイロシリアゲアリ」と「アリグモ」の両方を、相談のあったアリとして挙げていました。
国と市が、別々に同じ2種を挙げているということです。相談の現場で実際に多いのは、この2つだと考えられます。
9月にオレンジ色のアリを見たら
キイロシリアゲアリについては、環境省が時期まで書いています。9月頃です。
女王アリが巣づくりのために外に出てくるので、地面を歩いているところが目につきます。
この章でやることは1つです。
- 9月にオレンジ色の大きめのアリを見たら、まずキイロシリアゲアリの女王を疑う
刺す相手として資料が名前を挙げているのは、ヒアリとアカカミアリです。
どちらも外来生物法により要緊急対処特定外来生物に指定されています。環境省は、ヒアリ・アカカミアリを含む4種群23種とその種間交雑種が指定されていると書いています。
京都市はアカカミアリについてこう書いています。
攻撃性及び毒性はヒアリに比べ強くはないが,毒針で刺すことがある
※出典:京都市「アリが気になったら」(2026年8月30日確認)
在来のアリで人を刺すものについては、確認した公的資料に一覧がありませんでした。アリ類データベースのオオハリアリの項にも、体長4mmと分布は書かれていますが、刺傷の記述はありません。
刺されたときの手順
環境省の記載が具体的なので、そのまま引きます。
体調に変化がなくても、20~30分程度は刺された部位を冷たいタオルや保冷剤などで冷やしながら安静にし、様子をみて下さい。その間、なるべく一人にならないようにしましょう。
※出典:環境省「ヒアリの基礎情報」(2026年8月30日確認)
「なるべく一人にならないように」という一文が入っているのが、この資料の特徴です。
症状は3段階で書かれています。
環境省が挙げる症状
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| 誰に出るか | 症状 | 対応 |
|---|---|---|
| 全ての人 | 焼けるような痛み、かゆみ、膿。翌日には赤みの中央に膿がたまったようになる | 冷やして様子をみる |
| アレルギー体質の人 | じんましん。全身にかゆみをともなう赤みやミミズ腫れ | すぐに医療機関を受診 |
| アレルギー体質の人 | 刺されて20〜30分以内に息苦しさ、声がれ、激しい動悸やめまい、腹痛 | 救急車を呼ぶ |
出典:環境省「ヒアリの基礎情報」(2026年8月30日確認)
受診するときのことも書かれています。
「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーショックの可能性があること」を伝え、すぐに治療してもらってください。刺したアリの死骸を持参すると、診断に役立ちます。
刺したアリを持っていく、という点は覚えておいてください。
もう1つ、注意が添えられています。
ヒアリの毒には、ハチ毒との共通成分も含まれるため、ハチ毒アレルギーを持つ方は特に注意が必要です。
蜂の毒の中身については蜂の毒は種類で主成分が違いますにまとめてあります。
この章でやることは3つです。
- 刺されたら20〜30分は冷やして安静にする。一人にならない
- じんましんが出たら医療機関、息苦しさが出たら救急車
- 受診するなら、刺したアリの死骸を持っていく
ここが分かれ目です。ヒアリらしいと思ったときの連絡先は、駆除業者ではありません。
ヒアリは要緊急対処特定外来生物なので、発見時には検査や防除といった措置が国の枠組みで動きます。環境省は「ヒアリと疑わしいアリを発見した際は」の連絡先を用意しており、京都市も市の環境管理課のページを案内しています。
まず行政に連絡してください。
どこで見つかったかも手がかりになります
環境省は、国内で確認される場所を挙げています。
- 国際貨物が到着する港・空港、コンテナや貨物の中
- 港から陸送されて倉庫に運びこまれた荷物の中
- 海外製品の箱の中
※出典:環境省「ヒアリの基礎情報」(2026年8月30日確認)
内陸の住宅地の庭で見つかるものは、この経路から外れます。京都市も、平成29年に京都府向日市で確認されたヒアリは直ちに駆除され、その後の環境省の調査でも確認されていないと書いています。
巣の見え方についても注意があります。
アリ塚が大きく目立つようになるまでには2~3年かかります。
大きなアリ塚を探しても見つかりません。目立つ塚が無いことは、いないことの証明になりません。
ヒアリでなかった場合
家の中に入ってくる、食品にたかる、という被害なら相手は別です。日本のアリが家の木材に穴をあけるのかどうかも含めて、クロアリの駆除は必要かにまとめてあります。
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京都市は、市役所に「ヒアリではないか」と相談があったアリとして10種を挙げています。日本国内には約300種類が生息しているとされています。
ただしこれは京都市の資料なので、地域によって見られる種類は変わります。
言えません。環境省が示すヒアリの働きアリは2.5〜6mmで、京都市が挙げる9種のうち6種が、この範囲と重なる体長を持っています。
大きさではなく、腹柄節(こぶ)の数を見てください。ヒアリは2つです。
資料が毒針を持つとして名前を挙げているのは、ヒアリとアカカミアリです。京都市はアカカミアリについて「攻撃性及び毒性はヒアリに比べ強くはないが、毒針で刺すことがある」と書いています。
在来のアリで人を刺すものの一覧は、確認した公的資料にはありませんでした。
なお、家に出るアリの被害についてはクロアリの駆除は必要かで扱っています。
色だけでは決まりません。京都市が挙げるムネアカオオアリは体長7〜12mmで胸部が赤く、キイロシリアゲアリの女王は9月にオレンジ色で現れます。
環境省は、キイロシリアゲアリの女王を「間違えやすい種類の第1位」としています。
駆除業者ではなく、行政です。ヒアリは要緊急対処特定外来生物で、発見時には検査や防除の措置が国の枠組みで動きます。
環境省が問い合わせ先を用意しており、自治体側にもページがあります。
「小さいから違う」「赤いからヒアリだ」では決まりませんでした。
- 日本のアリは約300種類。京都市は相談のあった10種を公開している
- 9種のうち6種は、体長がヒアリの2.5〜6mmと重なる
- 決め手は腹柄節(こぶ)の数。ヒアリは2つ、アメイロアリは1節
- アリグモは脚が8本。クモの仲間で、前脚を触角に似せている
- 間違えやすい第1位は9月のキイロシリアゲアリの女王(環境省)
- 刺されたら20〜30分は冷やして安静。一人にならない
- ヒアリらしいと思ったら、業者ではなく行政へ連絡する
やることの順番は3つです。
- 羽が生えていないかを見る(生えていたらシロアリの記事へ)
- 腹と胸の間のこぶが1つか2つか、脚が6本か8本かを見る
- ヒアリらしければ行政へ、家に入ってくる被害なら駆除の記事へ

ヒアリではないと分かっても、家の中まで入ってくるなら手当ては要ります。何が出ているのかを確かめるところから始められます。

