コナダニの駆除は捨てることです|焼いても消えないアレルゲンと、刺すのは別のダニ
小麦粉やお好み焼き粉の袋に、白い粉が動いているように見える。
コナダニです。体長は0.3〜0.5ミリしかありません。
駆除方法を探してこの記事に来たと思いますが、先に答えを書きます。
捨てることです。
薬ではありません。京都市の資料も「廃棄します」と書いています。
そして、いちばん大事なことがもう1つあります。
焼いても、防げません。
この記事では、なぜ加熱が効かないのかと、刺されている場合の切り分けを整理します。
- コナダニが発生した食品は廃棄する。京都市がそう書いている
- ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしても症状は防げない
- お好み焼き粉で救急搬送された症例がある。原因は粉ではなくダニ
- コナダニは人を刺さない。刺されているならツメダニ

粉は捨てたのに、まだ刺されて痒い。そうなっているなら相手が別のダニに変わっています。
自治体の書き方が、はっきりしています。
京都市はコナダニについて、発生した場合は廃棄しますとしています。
そして予防は2つだけです。
高温多湿な場所に保管しないようにします
部屋の風通しをよくして乾燥させます
※出典:京都市「ダニについて」(2026年8月28日確認)。以下、京都市からの引用は出典名を省きます。
殺虫剤は出てきません。
理由は次の章で書きますが、駆除できても意味がないからです。
どこに発生するか|保存食品と畳です
住みかも書かれています。
京都市はコナダニを「食品やカビなどをエサとしているダニ」とし、「多種の食品(特に、保存食品)や、畳によく発生します」としています。
コナダニが発生しやすい場所
| 場所 | 具体的なもの |
|---|---|
| 粉製品 | 小麦粉、お好み焼き粉、ホットケーキミックス、パン粉 |
| 乾物・保存食品 | 乾麺、削り節、干し椎茸、砂糖、味噌 |
| 畳 | 湿気の多い部屋の畳 |
| その他 | カビの生えた場所 |
発生場所の記載は京都市から。具体例の欄は当サイトが整理したものです(2026年8月28日)。
開けたまま常温に置いてある袋が、いちばん危ない場所です。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
東京都保健医療局が、はっきり書いています。
ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしてもアレルギー症状の発現を防ぐことはできません
※出典:東京都保健医療局「開封後の粉製品に繁殖したダニによる即時型アレルギーがあると聞きました。本当ですか?【食品安全FAQ】」(2026年8月28日確認)
焼いても、揚げても、防げません。
ダニそのものは加熱で死にます。しかし症状を起こすのはダニの体やフンに含まれるアレルゲンで、それは熱で壊れません。
だから「駆除する」という発想が当てはまりません。殺しても、そこに残るからです。捨てるしかありません。
症状は摂取から1時間以内に出ます
東京都は症状も書いています。
皮膚症状(全身の紅斑、じんましん、かゆみ)、呼吸困難が主ですが、意識低下、ショックなどの全身的なアナフィラキシスが生じる場合もあります
そして、時間の記載があります。
症状は、摂取直後から1時間以内に発症しているケースがほとんどです
過去の事例については、こう書かれています。
開封後に数ヶ月間から数年にわたって室温保存していたもの
数ヶ月から数年です。先週開けた袋の話ではありません。
実際の症例が、医学雑誌に載っています。
日本内科学会雑誌が報告した、30歳代の一卵性双生児の姉妹の例です。
1カ月以上前に開封し、常温保存した市販のお好み焼き粉を使って、2家族でお好み焼きを食べました。
摂取中より姉妹のみに軽度の咳などが出現、1時間後より、喘鳴、腹痛、全身の発疹などに進展し、当院救急搬送となった
※出典:続木康伸・成田光生「お好み焼き粉に発生したダニによるアナフィラキシーの双子例」日本内科学会雑誌 104巻5号 986-990ページ(2015年)。以下、この症例からの引用は出典名を省きます。
同じお好み焼きを食べた他の家族には、症状が出ませんでした。
「粉ではなくダニ」を数字が示しています
原因を確かめる検査が行われています。
皮膚に少量つけて反応を見るプリックテストの結果が、そのまま答えになっています。
プリックテストの結果(紅斑の最大径・単位はミリ)
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| 試したもの | 妹 | 姉 |
|---|---|---|
| ダニ | 8 | 12 |
| 新品の小麦粉 | 0 | 0 |
| 実際に摂取したお好み焼き粉 | 10 | 13 |
| ヒスタミン(比較用) | 5 | 5 |
出典:前掲の日本内科学会雑誌。
新品の小麦粉は0ミリです。
同じ小麦粉でも、開封して常温に置いたものだけが強く反応しました。小麦アレルギーではなく、粉の中で増えたダニが原因だったということです。
血液検査でも、ヤケヒョウヒダニ・コナヒョウヒダニが高値である一方、小麦・卵白・ヤマイモはいずれも基準値未満でした。
論文はポイントとして、こう挙げています。
小麦アレルギーと混同しないように注意する
かんたんに言うと、「小麦がだめになった」と思い込むと、原因を外します。
論文はまた、日本ではダニの経口摂取によるアナフィラキシー(oral mite anaphylaxis)の原因として最も多い食品がお好み焼きであるとしています。
切り分けの話です。
コナダニは人を刺しません。
京都市が挙げているコナダニの害は、食品に発生して品質を落とすことです。刺すとは書かれていません。
ただし、そこで終わりません。
コナダニが大量に発生すると、チリダニと同様に、このコナダニをエサとして、人を刺すツメダニが大量に発生する場合があります
コナダニは、刺すダニの餌になります。
そのツメダニについては、京都市は「人を刺し、強いかゆみを起こします」としています。
家の中の3種のダニと、やること
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| ダニ | 人を刺すか | やること |
|---|---|---|
| コナダニ | 刺さない | 発生した食品を廃棄 |
| ツメダニ | 刺す。強いかゆみ | 掃除機。天日干し。コナダニを減らす |
| チリダニ(ヒョウヒダニ) | 刺さない | アレルゲンとして掃除の対象 |
出典:京都市「ダニについて」(2026年8月28日確認)。
ここからは編集部の見方です。
刺されている場合、殺虫剤をまくより先に、餌を断つほうが筋が通ります。ツメダニが増えたのは、その前にコナダニが増えているからです。粉と乾物を片づけることが、刺される回数を減らす手になります。
この章のやること
- 刺されて痒いなら、相手はツメダニだと考える
- 台所の粉製品と乾物を点検して、古いものを捨てる
- そのうえで掃除機と乾燥で、ツメダニを減らす

粉も捨てて掃除もしたのに刺され続ける。そこまでやって止まらないなら、発生源が別にあります。
やることは、駆除より保存です。
買うものはありません。この記事で挙げた対処に、市販の駆除剤やスプレーは1つも出てきません。使うのは冷蔵庫と掃除機、それに風通しだけです。
東京都は、こう書いています。
開封後、なるべく早めに使い切るようにしましょう。使い切れずに残ってしまったときは、冷蔵庫で保存しましょう
京都市の予防は「高温多湿な場所に保管しない」「部屋の風通しをよくして乾燥させる」の2つです。
- 粉製品は開封後、早めに使い切る
- 使い切れないぶんは冷蔵庫へ移す
- 常温の棚に数ヶ月以上置いた粉は、疑って捨てる
- 乾物・保存食品も同じ扱いにする
- 畳の部屋は風通しをよくして乾燥させる
※出典:東京都保健医療局および京都市の各ページ(2026年8月28日確認)。
冷蔵庫に入れても、無期限ではありません。東京都は冷蔵保存についても「早めに使い切るように」と添えています。
業者に頼む判断は「刺され続けているか」です
自分でやるか任せるかの線を書いておきます。
粉を捨てて終わるなら、業者は要りません。
判断が要るのは、次のときです。
- 粉も乾物も片づけたのに、刺されて痒い状態が続く
- 寝具や畳から出ているようで、発生源が特定できない
- 家族の誰かにアレルギー症状が出ていて、原因を絞りたい
- 掃除機と乾燥を続けても、数週間たっても減らない
種類ごとの料金の違いはダニ駆除の業者料金は1.5万〜2.5万円にまとめました。寝具の丸洗いを頼めるかはダスキンにダニ駆除は頼める?にあります。
なお、ネズミの死骸のあとに出るのはイエダニで、これも別の相手です。手順はねずみの死骸はどうする?にまとめました。
廃棄です。京都市は発生した食品を廃棄するとしています。予防として高温多湿な場所に保管しないこと、部屋の風通しをよくして乾燥させることが挙げられています。殺虫剤による駆除は案内されていません。
食べないでください。東京都保健医療局は「ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしてもアレルギー症状の発現を防ぐことはできません」としています。ダニが死んでもアレルゲンは残ります。
刺しません。京都市が挙げているコナダニの害は、食品に発生して品質を落とすことです。ただしコナダニが大量に発生すると、それを餌にして人を刺すツメダニが大量に発生する場合があるとされています。
食品やカビをエサにしています。京都市は多種の食品、特に保存食品や畳によく発生するとしています。粉製品、乾物、常温で長く置いた袋が該当します。
症状が出た場合は医療機関へ行ってください。東京都は皮膚症状や呼吸困難が主で、意識低下やショックが生じる場合もあり、摂取直後から1時間以内に発症するケースがほとんどだとしています。
東京都は過去の事例について「開封後に数ヶ月間から数年にわたって室温保存していたもの」としています。医学雑誌に報告された症例では、1カ月以上前に開封して常温保存したお好み焼き粉でした。
原因が違います。報告された症例では、新品の小麦粉に対するプリックテストは0ミリでしたが、実際に摂取したお好み焼き粉は10ミリと13ミリの紅斑が出ました。論文も「小麦アレルギーと混同しないように注意する」としています。
コナダニの駆除は、薬ではありませんでした。
京都市は発生した食品を廃棄するとしています。予防は高温多湿を避けることと乾燥させることです。
そして東京都は、ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしても症状は防げないとしています。焼いても意味がありません。
お好み焼き粉での症例では、新品の小麦粉は0ミリ、摂取した粉は10ミリと13ミリでした。原因は粉ではなくダニです。
コナダニは刺しません。刺されているなら、それを餌に増えたツメダニです。
やること
- 常温に数ヶ月置いた粉製品と乾物を、疑って捨てる
- 残す粉は冷蔵庫へ移し、それでも早めに使い切る
- 刺されているなら、餌であるコナダニを減らしてから掃除機と乾燥

粉を捨てて掃除もして、それでも刺される。そこまで来たら、どこから出ているのかを見てもらうほうが早くなります。

