ドローンで蜂の巣は駆除できる?ダスキンの実証4回の結果と、家の巣を頼めるか
高い所にできた蜂の巣を見て、ドローンで取ってもらえないかと考えている人は多いはずです。
はしごが届かない。業者に断られるかもしれない。そんなときにドローンのニュースを見かけると、期待したくなります。
そこで、ダスキンが兵庫県などの事業で出した実証の最終報告と、ダスキンの公式サイト、国土交通省の資料を読みました。
分かったのは、ドローンは高い所の巣で結果を出したものの、住宅の近くでは試しておらず、公式のハチ駆除サービスのページにドローンの記載は無いということです。
- ダスキンは2021年に4回の実証を行い、4回とも駆除できたと報告している。ハチがいたのは4回のうち2回
- 住宅の近くで試す「第三段階」は、検証期間中に実施に至らなかった
- 2026年9月13日時点で、ダスキン公式のハチ駆除サービスのページに「ドローン」の記載は無い
- やること:家の高い所の巣は、ドローンを待たずに、高所に対応するかを業者に聞く
ハチ駆除用のドローンは、ダスキンが開発し、2021年に実際の巣で試しています。
実証は、兵庫県などが進める「ドローン先行的利活用事業」の中で行われました。ダスキンは2022年3月に最終報告を出しています。
報告は、ハチ駆除を「作業難度が高く、時として命に係わる危険を伴う」と書いています。そのうえで、高所作業や夜間作業のリスクを減らすために、ドローンを使う方法を検証したとしています。
かんたんに言うと、人がはしごで近づく危険を、ドローンに肩代わりさせる試みです。
ダスキンのハチ駆除サービスの料金や口コミは、ダスキンの蜂駆除の評判を全18件で検証で扱っています。
ダスキンのドローンは、殺虫剤をまかずに、掃除機のようにハチを吸い込みます。
最終報告に書かれた機体の特徴を、表にまとめます。
ダスキンの最終報告に書かれた、ハチ駆除ドローンの特徴
| 項目 | 報告に書かれていること |
|---|---|
| 電源 | 発電機とケーブルでつなぐ。ケーブルの長さは30m、最大6時間程度飛べる |
| 駆除の方法 | バキュームでハチを吸い込む。薬剤は使わない |
| 吸い込める理由 | ハチが出す警報フェロモンがノズルに付き、ハチがノズルを攻撃する |
| 巣の除去 | 残った巣を砕いて吸い込む。幼虫も一緒に吸い込む |
| 機体の大きさ | 860mm×860mm |
株式会社ダスキン「ハチ駆除ドローンを活用した安全性・効率性の高い新しいハチ駆除サービスの検証(最終報告)」(2022年3月18日)を2026年9月13日に確認しました。
殺虫剤を使わない理由も書かれています。空中で散布すると、ハチ以外にも薬剤が飛び散るおそれがあるためです。報告は、ハチ駆除に使う殺虫剤は「一般的に魚毒性が高く」、川に流れると水生生物の大量死を招くリスクがあるとしています。
ケーブルでつないで飛ばすことにも意味があります。国土交通省は2021年9月、30m以下の十分な強度の紐などでつなぎ、第三者が立ち入らないよう管理して飛ばす場合、人口集中地区の上空や物件投下などの許可・承認を不要にしました。ダスキンは、給電用のケーブルがこの紐に当たると考えられ、届け出が一部不要になったと書いています。
4回とも駆除できたと報告されていますが、ハチがいたのは2回だけでした。
最終報告の結果を並べます。
ダスキンのハチ駆除ドローンの実証結果(2021年)
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| 回 | 日付 | 場所 | 巣の高さ | 吸い込んだハチ | プロペラで駆除 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 9月7日 | 兵庫県加古川市(鳥居) | 6m | 約150匹 | 50~100匹 |
| 2 | 11月8日 | 兵庫県養父市(農作業具小屋) | 6m | 約10匹 | 計測不可(100匹以上) |
| 3 | 12月2日 | 山梨県南アルプス市(空家) | 3m | 0匹(ハチの生息なし) | 0匹 |
| 4 | 12月27日 | 兵庫県西宮市(甲山森林公園の橋梁下) | 約10m | 0匹(ハチの生息なし) | 0匹 |
ハチの種類は4回ともキイロスズメバチ。総駆除時間は90~120分。出典は上の表と同じ最終報告です。4回目の結果のページは場所の欄に「山梨県南アルプス市」とありますが、見出しと実施報告の表は西宮市なので、西宮市と書きました。
2回目は、ノズルに巣が詰まって吸い込めず、「大部分のハチはプロペラにより殺虫され」たと書かれています。1回目も、巣の3分の1は撤去できませんでした。
実証の段階にも区切りがあります。報告は、試験を3段階に分けていました。
- 第一段階:山間部、神社、寺院など、民家から離れた現場
- 第二段階:樹上や橋梁部など、人の手の届かない場所
- 第三段階:人が住む近くの場所(ドローンが飛べる場所に限る)
そのうえで「実際に実施できたのは第二段階までとなった」と書いています。
ここからは編集部の判断です。家の軒下や2階の外壁の巣は、第三段階の「人が住む近くの場所」に当たります。実証の結果を、そのまま家の巣に当てはめることはできません。
2026年9月13日時点で、ダスキン公式のハチ駆除サービスのページに、ドローンの記載はありませんでした。
時期ごとに、書かれていたことを並べます。
ダスキンのハチ駆除ドローンについて、時期ごとに書かれていたこと
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| 時期 | 資料 | 書かれていたこと |
|---|---|---|
| 2022年3月 | ダスキンの最終報告 | 2023年にダスキン全国加盟店への導入に向けて検討中 |
| 2022年11月 | 日刊工業新聞の報道 | 2023年10月以降に始める。近畿2府4県から始め、徐々に全国に広げる |
| 2026年9月 | ダスキン公式「ハチ駆除サービス」(家庭用・事業所用) | ドローンの記載なし。流れは防護服を着て専用薬剤で駆除し、巣を除去する |
2026年9月13日に確認しました。日刊工業新聞の内容は報道で、ダスキンの発表そのものではありません。
公式ページに書かれている流れは、防護服を着て専用の薬剤で駆除し、巣を除去したあと、戻りバチ対策のトラップを置くというものです。1週間後に訪問してフォローするとも書かれています。
同じページには「場合によりサービスをお受けできないことがあります」とも書かれています。
かんたんに言うと、ドローンで取ってもらえるかは、公式サイトからは分かりません。ダスキンに頼むなら、見積もりのときに高い所の巣に対応できるかを聞くことになります。
家の高い所の巣は、ドローンがあるかではなく、高所の巣を取れるかを業者に聞きます。
見積もりで聞くことを並べます。
- 巣の高さを伝えて、取れるかどうか
- 高所作業の追加料金があるか
- はしごや足場を使うのか
- 取れない場合、どうするのか
実証でも、巣の高さは3mから約10mでした。巣の場所と高さを先に伝えると、見積もりの答えがはっきりします。

はしごが届くか分からない場所に巣がある人は、巣の高さを伝えて、取れるかどうかを先に聞いておくと、断られてから探し直す手間が省けます。
ダスキンの実証では、高さ3mから約10mの巣で、4回とも駆除できたと報告されています。ただしハチがいたのは4回中2回で、住宅の近くで試す段階は実施に至っていません。
2026年9月13日時点で、ダスキン公式のハチ駆除サービスのページにドローンの記載はありませんでした。2022年11月には、2023年10月以降に近畿から始めると報じられています。頼めるかは、見積もりのときに確認してください。
ダスキンの最終報告では、殺虫剤を使わず、バキュームでハチを吸い込む方式です。空中で殺虫剤をまくと、ハチ以外に飛び散るおそれがあり、魚毒性の高い薬剤が川に流れるリスクがあると書かれています。
実証の総駆除時間は90分から120分でした。報告は、調整の時間を除けば1時間以内で終えられると判断しています。
ダスキン公式のハチ駆除サービスの基本料金(駆除と巣の除去)は、アシナガバチが22,000円、ミツバチが38,500円、スズメバチが49,500円(いずれも税込)です。ドローンを使った場合の料金は、公式サイトに書かれていませんでした。
ダスキンのハチ駆除ドローンは、2021年の4回の実証で、4回とも駆除できたと報告されています。ハチを吸い込む方式で、殺虫剤は使いません。
ただし、ハチがいたのは4回中2回で、住宅の近くで試す段階には至っていません。
2026年9月13日時点で、ダスキン公式のハチ駆除サービスのページにドローンの記載はありませんでした。
最後に、やることを3つに絞ります。
- 巣の高さと場所を確かめる
- 見積もりで、高い所の巣を取れるか、追加料金があるかを聞く
- ドローンで頼みたいなら、対応しているかを業者に直接聞く

ドローンを使えるかどうかより、今ある巣を取れるかどうかのほうが先です。高さを伝えて見てもらうと、どう取るかまで話が進みます。

